各社の商品・サービス最新情報
「各社の商品・サービス最新情報」の各種印刷物・資料等への引用・使用については出典(本ホームページ名とURL)を明記してください。
※3社統合関係の既報情報で文字化けしている部分は末尾の「旧大成火災」の情報を参照のこと
●社会環境レポートを発行(02年9月4日)
「損保ジャパン 社会・環境レポート2002−Sustainability
Report−」を発行。今回のレポートでは、@コンプライアンス体制、Aよりよい金融商品・サービスの提供、B従業員満足度、C社会貢献活動、D環境問題への取り組み、という5つの内容について、定量的なデータも含めた詳細な情報を、イラストやグラフを用いてわかりやすく説明。さまざまなステイクホルダー(利害関係者)との双方向コミュニケーションを進めていくことを目的に、NPOによる第三者意見書や昨年のレポートに対する意見、感想なども掲載。作成にあたっては、経営企画部門、環境・社会貢献部門、コンプライアンス対応部門、広報・IR部門、商品開発部門、人事部門などのメンバーで構成される「サスティナビリティ・レポート作成プロジェクトチーム」を編成した。
また、双方向コミュニケーションの一環として昨年開催した「環境・社会レポートミーティング(環境ワイワイ会議:2002年2月に当社が開催した、ワークショップ形式で楽しく討論しながら、企業と環境問題の関わりについて考えるコミュニケーションフォーラム。インターネットで応募した企業の環境担当者、環境NPO、学生、消費生活アドバイザー、主婦など49名が参加)の内容も掲載。発行部数は1万部。9月下旬に、本冊子と同内容を同社ホームページ(http://www.sompo-japan.co.jp)でも公開予定。
<主な掲載内容>
(1)トップメッセージ、(2)フェアで透明性の高い事業活動、(3)よりよい商品・サービスの提供、(4)より働きやすい企業をめざして、(5)社会への貢献活動、(6)環境問題への取り組み、(7)第三者意見書、アンケート
●休日2倍の秋の長雨デリバティブ(02年8月14日)
行楽シーズンである10・11月の秋の長雨により企業が被る収益減少、費用増加を補償する商品として、天候(降雨)リスク対応のデリバティブ定型商品「秋の長雨デリバティブ」を9月17日までの期間限定商品として、8月12日より発売。今回は休日に売上が集中するレジャー産業や小売業などの多様なニーズに応えて、定型商品としては初めて休日の雨天を2倍カウントすることにより、補償を厚くする「休日2倍カウントプラン」を開発。
「ベーシックプラン」では、期間中の日降水量5mm以上観測した日数が所定の日数を上回った場合に、上回る日数に応じ所定の補償額(1日につき20万円、最大500万円=25日分まで)を支払う。「休日2倍カウントプラン」では、日降水量が5mm以上観測した日を雨天日としてカウントするが、土曜・日曜・祝日の「休日が雨天日となる場合を2日分として2倍カウント」し、期間中を通じて平日、休日での合計雨天日数が所定の日数を上回った場合に、上回る日数に応じて所定の補償金額(1日につき20万円、最大600万円=30日分まで)を支払う。オプション料は「ベーシックプラン」が各都道府県毎に30万円〜40万円、「休日2倍カウントプラン」が同35万円〜50万円。テーマパークなどのレジャー施設経営者、屋外イベント開催者、百貨店等小売業者、弁当製造者、屋外飲食店、旅行会社など、秋の長雨により収益に影響が及ぶ業種に対して販売。
なお、同社では昨年より季節毎の定型商品(「冷夏デリバティブ」、「猛暑デリバティブ」、「秋の長雨デリバティブ」、「暖冬デリバティブ」、「ゴールデンウィークデリバティブ」、「梅雨明けデリバティブ」)を発売している。
●新海外旅行保険発売1ヵ月で加入者数1万人突破(02年8月12日)
7月1日の損保ジャパン発足に併せて発売した新海外旅行保険『off!(オフ)』の加入者数が1ヵ月で1万人(被保険者数ベース)を突破、ヒット商品に。『off!』は、インターネット契約サービスを実施している代理店のホームページ経由で販売しているが、クレジットカード会社・旅行代理店・金融機関等の代理店における販売が特に好調に推移している。
新海外旅行保険『off!』は、販売ルートの限定や保険申込みのペーパーレス化等の事業費削減により、同社の従来の海外旅行保険に比べ最大45%引きという、大幅な保険料水準の引き下げを実現すると共に、海外旅行保険分野において業界初の「行き先別リスク細分型保険料体系」及び「1日刻みの保険料体系」の導入を行うなど、独自の特長を有した商品。
【加入契約の主な特徴】
▽保険期間:6日間の被保険者数が最も多く、平均では9.4日と長めになっている(夏休みシーズンという季節要因を反映)。また、全契約のうち約半数が5日・7日・9日など、従来の商品にはなかった保険期間での加入となっている。
▽時間帯:22〜23時の加入が一番多く、インターネットの利便性を反映している。
▽契約タイプ:夫婦プラン・ファミリープランで加入した被保険者数が全体の60%以上
を占めている。
▽行き先別:10.7%のハワイを筆頭に、アメリカ本土・タイ・韓国・グアム・インドネシアの順となっており、北米・欧州・大洋州が全体の過半数を占めている。
●不正契約で処分・再発防止策を発表(02年8月2日)
自動車保険の不正契約をめぐる金融庁の業務改善命令を受けて、平野浩志社長は要旨次の通り、不正事案発生の概要、社内処分・再発防止策を発表。
昨年8月31日より10月12日まで金融庁の立入検査を受けていたが、本日、金融庁より法令等遵守および保険募集活動の適正化につき業務改善命令を受けた。今回の業務改善命令については、契約者および関係者の皆様に多大な迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げる。業務改善命令の内容等は、下記のとおりで、今回の処分を厳粛に受け止め、今後の再発防止に向けて全社をあげて取り組む。
<不正事案の内容と再発防止策>
1.業務改善命令の内容(保険業法第132条第1項の規定に基づく業務改善命令)
@法令等の遵守について、全役職員及び代理店に対する教育・指導の充実・強化を図るとともに、会社組織における法令等遵守態勢の抜本的な見直しを図ること。
A保険募集活動の適正化について、全役職員及び代理店に対する教育・指導を徹底するとともに、実効性のある保険募集管理を確保するために社内態勢の抜本的な見直しを図ること。
2.業務改善命令の原因となった行為
@自動車保険で、お客の意思確認を行わずに特約を付帯するなどの不適正な契約締結について、社内調査で把握していたにもかかわらず改善が徹底しておらず、保険募集管理態勢に実効性を欠いていたこと。
A1営業店において代理店の保険料流用費消の事実を把握していたにもかかわらず、社内報告 手続きを怠ったうえに、当局に対しても速やかに事実の届出をしなかった。更に、当局検査で、代理店主の呼び出しならびに求められた書類提出にも速やかに応じなかったなど、法令等遵守態勢に実効性を欠いていたこと。
3.今後の再発防止策
以下の対応を行い、保険募集管理態勢及び法令等遵守態勢の充実・強化を図るとともに、全役職員及び代理店に対する教育・指導を徹底していく。
@内部牽制部門について役員の担当を専任とした。
A検査部の人員増強を実施した。
Bコンプライアンス部門を法務部門から分離し人員を増強した。
C営業第一線の牽制部門として本店および全地区本部の20ヶ所に業務管理室を新設し、総計60名の専任者を配置した。
D法令等遵守の状況を評価制度へ反映させる仕組を作成した。
4.社内処分
全取締役の役員報酬の一部返上とあわせて、関係者の厳正な社内処分を実施した。
●金融庁が業務改善命令(2002年8月2日)
2001昨年8月31日から10月12日まで金融庁の立入検査を受けていたが、8月2日、金融庁から法令等遵守および保険募集活動の適正化につき業務改善命令を受けた。
1.業務改善命令の内容(保険業法第132条第1項の規定に基づく業務改善命令)
@法令等の遵守について、全役職員および代理店に対する教育・指導の充実・強化を図るとともに、会社組織における法令等遵守態勢の抜本的な見直しを図ること。
A保険募集活動の適正化について、全役職員および代理店に対する教育・指導を徹底するとともに、実効性のある保険募集管理を確保するために社内態勢の抜本的な見直しを図ること。
2.業務改善命令の原因となった行為
@自動車保険で、顧客の意思確認を行わずに特約を付帯するなどの不適正な契約締結について、社内調査で把握していたにもかかわらず改善が徹底しておらず、保険募集管理態勢に実効性を欠いていたこと。
A1営業店において代理店の保険料流用費消の事実を把握していたにもかかわらず、社内報告手続きを怠ったうえに、当局に対しても速やかに事実の届出をしなかった。さらに、当局検査で、代理店主の呼び出しならびに求められた書類提出にも速やかに応じなかったなど、法令等遵守態勢に実効性を欠いていたこと。
3.今後の再発防止策
@内部牽制部門について役員の担当を専任とした、A検査部の人員増強を実施、Bコンプライアンス部門を法務部門から分離し人員を増強、C営業第一線の牽制部門として本店および全地区本部の20カ所に業務管理室を新設し、総計60名の専任者を配置、D法令等遵守の状況を評価制度へ反映させる仕組みとした−−の対応を行い、保険募集管理態勢及び法令等遵守態勢の充実・強化を図るとともに、全役職員および代理店に対する教育・指導を徹底していく。
4.社内処分
全取締役の役員報酬の一部返上と併せて、関係者の厳正な社内処分を実施。
●損保ジャパンと大成火災が12月合併へ(02年7月29日)
損保ジャパンと更生会社・大成火災は29日、損保ジャパン取締役会の決議を経て下記の合併契約書を締結した。
<合併契約の要旨>
1.損保ジャパンと大成火災は平成14年12月1日を期日として合併し、大成火災の資産、負債および権利義務一切を承継して損保ジャパンが存続する。
2.大成火災は合併前に、平成14年10月1日を期日として会社分割(新設分割)を行い、その再保険事業を承継する会社を設立し、分割後の大成火災は、発行済株式の全てを無償消却するとともに、損保ジャパンを引受人とする増資(10億円)を行い、損保ジャパンの子会社となった上で合併を行う。
3.損保ジャパンは商法第413条ノ3(簡易合併)の規定により、大成火災は会社更生法第258条(合併に関する商法等の規定の特例)の規定により、それぞれ株主総会の承認を得ないで合併する。
4.損保ジャパンは本件合併に際し、合併新株の発行、大成火災株主への株式割当交付および合併交付金の支払のいずれも行わない。
5.損保ジャパンは本件合併に際し、商号、本店所在地、資本金および役員体制のいずれも変更しない。
●社員の服装自由化(2002年7月24日)
7月22日より、全社員を対象に服装の原則自由化を実施。損保ジャパンの新創業にあたり、時代に適合した新たな企業文化の醸成を目指す。同社では、今月1日の損保ジャパン発足と同時に一般業務職員の服装自由化を実施済みで、今回、総合職を含む全社員に対象範囲を拡大するもの。
今回の服装の原則自由化は、金融機関では他に例を見ない通年実施を目指すもので、期間、曜日などを限定して実施しているカジュアルデーとは異なる。業務内容、場所などのTPOに合わせて、社員自身がそれぞれの立場で判断して実施。
こうした取り組みを通じて、社員の独創性・独自性を尊重する組織風土、多様性を取り込むことのできる組織作りを目指していく。当面は9月末までを試行実施期間とし、その後、通年実施に移行する予定。
●全国規模で「インターンシップ制度」 を実施(2002年7月24日)
昨年に引き続き、本年度も「インターンシップ制度」を8月下旬から9月上旬にかけて実施。本年度は、昨年と比較して開催地・受入人数を2倍に拡大し、100名の学生(大学3年生および修士1年生)を迎え、全国8ヶ所での就業体験を実施する。
昨年度、学生が直接損保ビジネスを実体験することによる「企業と学生の皆様とのベストマッチ」実現の一助として、全国4ヵ所でインターンシップを実施し、東京・大阪・名古屋・仙台で52名が参加した。予定人数を上回る400名を超える参加希望が寄せられ、当初予定のインターンシップ終了後の10月に、急遽「1日版インターンシップ」も追加開催し、90名が参加した。本年度は、学生の要望に応え、実施規模を開催地:4ヶ所→8ヵ所、募集人数:52名→100名と2倍に拡大。インターンシップ実施については、「損保ビジネス スタンダードコース」「損保ビジネス プロフェッショナルコース」の2コースを用意し、コースによっては複数の部門を経験できる。インターネットを通し広く公募を行う。( http://www.sompo-japan.co.jp )
採用活動とは関係ない。体験カリキュラムについては講義のほか、可能な限り実習を伴う内容とした。
【昨年度の実施内容】
▽インターンシップ:8〜9月実施。実際の仕事を通じて、損保会社の仕事を体験(参加総数52名)。
▽キャリアコンパス:12〜1月実施。内定者運営による学生の就職活動相談会(参加総数約6000名)
▽リスクソリューションセミナー:12〜1月実施。損保業界の理解をコンセプトにした損保ビジネス体感型セミナー(参加総数約6000名)
▽ジョブデザインセミナー:1〜3月実施。業務内容の理解をコンセプトにした企業研究セミナー(参加総数約5000名)
▽オープンフォーラム:2〜3月実施。仕事の理解促進のための学生と社員との座談会(参加総数約1万人)
インターンシップに参加した学生からは、「貴重な経験が出来た」「オープンな姿勢に好感を覚えた」などの感想が寄せられ、同社の受入部署からも「学生の熱心な姿勢に接することで良い刺激になった」などの反応が出、相乗効果があった。
【今年度の実施内容】
▽開催時期:8月下旬〜9月上旬(2週間程度)
▽応募資格:大学3年生および修士1年生
▽募集人数:100名
▽応募方法:インターネットによる公募方式。7月中旬募集開始、8月上旬書類選考
・ 面接
▽配属先地区:東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・金沢・広島・福岡
▽実施方法
(1)損保ビジネス・スタンダードコース:商品開発からマーケティング、販売、保険金の支払いまで保険会社の根幹となる業務の流れを体験。<配属部署>@商品開発部門またはマーケティング部門、A営業部門、B損害サービス部門、<募集地区>東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・金沢・広島・福岡。※東京地区以外は営業部門および損害サービス部門の2部門での体験
(2)損保ビジネス・プロフェッショナルコース:本社専門部の業務を体験。<配属部署>@システム部門、A環境・社会貢献部門、B財務(資産運用)部門、Cリスクマネジメント部門、D新事業開発部門など、<募集地区>東京
カリキュラム:参加学生には「テーマ」を付与し、最終日には発表会を行う。
その他:インターンシップ期間中の報酬は無く交通費等の支給のみ。
●合併新会社・損害保険ジャパンが発足(2002年7月1日)
7月1日、安田火災と日産火災が合併、「株式会社損害保険ジャパン」(平野浩志社長)としてスタート。「リスクと資産形成に関するプロフェッショナルサービスグループ」を標榜、従来の損保会社の枠を超え新事業領域にチャレンジする方針。
新会社発足にあたり、17日午前8時20分より損保ジャパン本社ビル(東京都新宿区西新宿1-26-1、旧安田火災本社ビル)で、損保ジャパン新創業式典・進発式を実施。式典では、本年度入社の損保ジャパン第一期生の新入社員2名による「損保ジャパンスタート宣言」に続き、全国の課支社を結ぶ社内衛星放送で社長メッセージを放映した。
<損保ジャパン新創業記念日にあたって〜平野社長メッセージ要旨>
1.損保ジャパンスタートに向けた取り組みに感謝
本日、リスクと資産形成に関する総合サービスグループの実現を目指し、「プロフェッショナル・サービスグループ・損保ジャパン」をスタートさせた。2000年12月の合併覚書の調印から今日まで、グループ会社を含む全役職員が「損保ジャパンを必ずつくりあげる」という高い志と強い信念を持って、多くの課題を乗り越えてきた。途中、大成火災の会社更生法申請という不幸な出来事もあったが、6月28日に更生計画案が裁判所に提出され、12月の合併という道筋が示された。これまでの、全役職員一人ひとりの努力とチームワークに、心より感謝するとともに、誇りをもって互いに喜びを分かち合いたいと思う。
2.損保ジャパンの目指すところ
損保ジャパンは、大きく成長していくための道筋を新しい「経営理念」として宣言した。すなわち、損保事業、生保事業、アセットマネジメント事業の分野において、「リスクと資産形成に関するプロフェッショナル」として最高品質の解決策を、あらゆるお客様に提供していくことを通じて、社会に貢献する企業グループを形成していくということ。この意味において、もはや損保ジャパンが損保会社なのか、生保会社なのか、アセットマネジメント会社なのかというような業態としての「定義」はもはや意味を持たない。狭い事業領域に押し込められて定義されていては成長が止まってしまう。
私たちは、その解決策のレベルの高さにおいて、お客様から絶えず高い評価をいただくことで成長力と収益力を獲得し、代理店にはビジネスチャンスの拡大を、そして株主には株主価値の増大を提供していく。そして、私たち役職員一人一人は、その過程で成長のための変化と脱皮を繰り返し、同じ次元にとどまることなく、それぞれの仕事のプロとして、社会・家庭における魅力ある個人として、自己と夢を実現していこう。ベストな「サービス」・「解」を持ち、魅力的な社員のいる会社、それが今日からの損保ジャパンなのだ。
3.おわりに
2002年度の第1四半期が終わったが、大変好調な成績をあげることが出来た。損保ジャパンは3ヵ月長くなった発射台を猛烈な勢いで加速したのだから、より高く、より遠くに飛躍できないわけがない。既に損保ジャパングループ全役職員の気持ちは一つにまとまっている。
フルパートナーとしてますます頼りになる第一生命も損保ジャパンの誕生を喜んでくれている。損害保険ジャパンという社名が示すよう、日本を代表する高いプレゼンスのある企業グループの形成に向かって、邁進して行こう。
<新会社の概要>(数値は3月期合算値)
●社名:株式会社損害保険ジャパン、●取締役社長:平野 浩志、●本社所在地:東京都新宿区西新宿1−26−1、●資本金:700億円、●総資産:4兆8801億円、●正味収入保険料:1兆1934億円、●従業員数:1万5266名、●代理店数:8万1164店
☆以下は旧安田火災の既報情報
●合併認可を取得(2002年6月28日)
安田火災と日産火災は27日、金融庁長官から保険業法第167条第1項に基づく合併の認可を取得した。
< 合併の概要>
○合併期日 − 平成14年7月1日
○安田火災を存続会社とし、日産火災は解散する。
○合併比率 − 安田火災1:日産火災0.36
○新社名 − 株式会社損害保険ジャパン(通称:損保ジャパン)
○本店所在地 − 東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
○取締役社長 − 平野浩志・現安田火災社長
●最大45%割引のリスク細分型海外旅行保険(2002年5月29日)
7月1日に誕生する合併新会社・損保ジャパンの発足に併せて、インターネット時代に対応した海外旅行者のための新・海外旅行保険『off!(オフ)』を7月から販売開始。海外旅行の低価格化に合わせた保険料低料化ニーズに対応、業界初の「行き先別リスク細分型保険料率」の導入や、販売ルートの限定、保険申込のペーパーレス化等の事業費削減により、現行の海外旅行保険に比べ最大45%引きという大幅な保険料水準の引き下げを実現。
【主な特長】
<1>現行の海外旅行保険に比べ「最大45%割引」の保険料:インターネットで加入した場合、現行の海外旅行保険を代理店で加入する場合に比べ、最大45%割引となる。(注)保険料水準の比較は、保険期間・行き先・保険金額の設定等により異なる。
<2>業界初の「行き先別のリスク細分型保険料」を導入:現行の海外旅行保険では、行き先によって治安状況や物価水準などが異なるにもかかわず、保険料は全世界同一だったが、新・海外旅行保険では、「行き先別のリスク区分」を導入し、旅行のリスクに応じた納得感のある保険料を実現。行き先の区分は、@アジア、A北米・ヨーロッパ・オセアニア、B中南米・アフリカの3区分を設定。(注) 旅行期間が30日以上の長期にわたる場合等、行き先によってはごく一部現行海外旅行保険より高くなる場合があるが、その場合にはインターネット画面上で注意喚起する仕組み。
<3>旅行期間1日刻みの保険料体系の導入:現行の海外旅行保険では、旅行期間が9日間から11日間までの保険料が同じになっており、一定日数の旅行期間ごとに同一の保険料となる仕組み。新・海外旅行保険では、個別の旅行スケジュールに合わせ、より実態に即した合理的な保険料とするため、旅行期間1日刻みの保険料体系を導入。旅行期間1日(日帰り)からご加入できる。なお、新・海外旅行保険は旅行期間が3ヶ月以内の短期の旅行のみを対象としている。
<4>治療費用をメインとしたフリー設計が可能:現行の海外旅行保険では、「傷害による死亡・後遺障害」と「傷害による治療費用」を基本補償とし、 「疾病による治療費用」や「疾病による死亡」などその他の補償を選択する契約方式だった。新・海外旅行保険ではニーズがもっとも高い「傷害または疾病による治療費用」のみを基本補償とし、「傷害による死亡・後遺障害」やその他の補償を特約化することにより、選択の幅を広げ、個別の旅行スタイルに合わせた自由な設計を可能とした。
【付帯サービス】
新・海外旅行保険には、ワールドアクセスセンターを通じた「病院の紹介・予約、緊急移送手配サービス」や、同センターが紹介する病院での「キャッシュレス治療サービス」等、現行の海外旅行保険と同じサービスが付帯される。
【申込み方法】
新・海外旅行保険は上記発売日より、インターネット契約サービスを実施している損保ジャパン代理店のホームページを経由して、インターネット上で申し込むことができる。また、国際空港等顧客ニーズの高い場所では、自動販売機の他にカウンターでの対面販売を行っていく。
●役員異動:副社長に田山氏(2002年5月20日)
6月27日付で役員異動(予定)。
【代表者の異動】
〈昇格代表取締役〉
▽代表取締役副社長執行役員(代表取締役専務執行役員)田山泰之
【新任取締役】
▽取締役専務執行役員(常務執行役員)馬場和人
▽取締役執行役員・コンプライアンス部長(執行役員・コンプライアンス部長)井上泉
●梅雨明けデリバティブを発売(2002年5月21日)
今年は桜前線の北上が記録的な早さであったことから、季節の変わり目が例年通りに到来しないリスクへの関心が高まっている。平年より梅雨明けが遅れることにより企業が被る収益減少、費用増加を補償する商品として、天候(降雨)リスク対応のデリバティブ小口定型商品「梅雨明けデリバティブ」を、21日より期間限定商品(契約申し込み期限は地域によって異なる)発売。
「梅雨明けデリバティブ」は、過去の気象データを参考に、地域ごとに梅雨明け基準日を設定、その基準日以降2週間に、平年に比べて梅雨明けが遅れ雨天日が多いことにより企業が被る収益減少、費用増加を補償するリスクヘッジプログラム。期間中の日降水量(気象庁発表の日降水量)が5mm以上観測された日数が所定の日数を上回った場合に、上回る日数に応じ、所定の補償額を支払う。梅雨明け基準日を設定することによって、本格的な夏の到来が平年よりも遅れることによる企業利益の減少を補償する定型商品の開発は初めて。
本商品は定型商品でありながら、各地の梅雨明け基準日をもとに地域ごとに補償期間・販売期間を設定、最大補償金額などの契約条件についても都道府県別に設定。また、オプション料についても、最低30万円以上10万円刻みと小口化しており、企業の個別リスクヘッジニーズに即した条件での加入を可能としている。テーマパーク・プールなどのレジャー施設経営者、夏物衣料を販売する百貨店等小売業者、屋外イベント開催者、観光施設、屋外飲食店等、本格的な夏の到来が平年よりも遅れ、雨天が続くことにより収益に影響が及ぶ業種を中心に販売する。
【商品の概要】
1.商品名:「梅雨明けデリバティブ」(天候デリバティブ小口定型商品)
2.補償期間:地域ごとに設定した梅雨明け基準日以降2週間(契約申し込み期限も、地域ごとに設定)
3.補償額:補償(観測)期間中の日々の降水量(*)が5o以上観測された日が、所定の日数(免責日数)を上回る場合、一定の補償金額を支払う。免責日数および補償金額は都道府県別に設定(ただし、引受に際しては梅雨明けが遅れ、平年よりも雨天日が多いことによる収益減少額、または費用増加額を補償限度とする)
4.オプション料:最低30万円、以降10万円刻み
5.加入例:東京都内の屋外プール経営者が、平年よりも梅雨明けが遅れ雨天が続くことにより売上が減少するというリスクに備え、「梅雨明けデリバティブ・オプション料50万円コース」に加入した場合
・ 対象期間:7月20日〜8月2日(2週間)
・ 気象観測地点:東京管区気象台
・ 支払条件:補償(観測)期間中、日々の降水量が5o以上観測された日が4日(免責日数)を上回る場合、1日につき70万円をお支払う。
・ 最大支払限度額:700万円(10日分)
●合算値決算:損保ジャパンの正味収保1兆1934億余(2002年5月20日)
7月に損保ジャパンとして合併する安田火災と日産火災の3月期決算合算値は次の通り。
●正味収保:1兆1934億円、●増収率:1.2%、●総資産:4兆8801億円、●正味損害率:59.1%、●正味事業費率:36.7%、●コンバインドレシオ:95.8%、●収支残率:4.2%
〈平成14年度の通期業績予想〉●正味収保:1兆3470億円、●増収率:12.2%、●当期純利益:200億円、●正味損害率:56.7%、●正味事業費率:33.3%、●収支残率:10.0%
●セゾン自動車火災、損保ジャパン傘下に(2002年5月20日)
クレディセゾン、セゾン自動車火災および安田火災は20日、業務提携を行うことで合意。これにより、セゾン自動車火災は7月発足の損保ジャパン傘下に入ることになる。
T. 業務提携の背景と目的
セゾン自動車火災と安田火災の間で業務提携を行い、安田火災がセゾン自動車火災に資本参加、取締役社長はじめ役職員の派遣、商品・サービスの供給を行う。クレディセゾンの協力の下にセゾングループ各社、その顧客、セゾンカードホルダー等に対して、業務提携により安田火災の商品・サービスを提供していく。
U. 業務提携内容
1.セゾン自動車火災と安田火災の商品・サービス共同開発:
セゾン自動車火災と安田火災はセゾングループ各社、その顧客、およびセゾンカードホルダー等に対して商品・サービスを提供するために、共同で商品・サービスを開発していく体制を構築する。
2.セゾン自動車火災への安田火災の損保商品の供給:
2002年度下期を目処に、セゾン自動車火災の約450名の直販社員(呼称:営業社員)が、安田火災の損保商品の取り扱いを開始する。
また、安田火災の全国の事故対応ネットワークを活用する。
3.人材関係:
2002年7月を目処に、セゾン自動車火災の株主総会での承認等を前提に、安田火災はセゾン自動車火災に対して取締役社長(松澤攻臣取締役専務執行役員)を派遣。また、安田火災、クレディセゾンの両社は、業務提携の成果のスピーディーな実現に向けた体制を整えるため、役職員の派遣を行う。
4.資本関係:業務提携による3社の関係強化と、セゾン自動車火災の事業競争力強化による将来の果実をより確実なものにすることを目的として、安田火災は2004年度末までを目処にセゾン自動車火災の株式を一定数取得する。
取得する株式の割合等については、3社の業務提携の進捗と並行して、今後、協議していく。
5.セゾングループ各社、その顧客、セゾンカードホルダーに対する損保商品の提供:クレディセゾンならびにセゾングループ各社は、自社のリスク管理の強化、従業員・顧客への最適な損保商品・サービスの提供のために、セゾン自動車火災ならびに安田火災を主要な損保商品の提供者として、その活用を検討していく。
6.その他の分野:
クレディセゾン、セゾン自動車火災、安田火災は、上記1から5の事項以外にも、本業務提携の目的に則って、システム・運用・その他の分野において、関連会社を含め、広範な協力関係を構築していく。
V. 業務提携の推進体制
業務提携の進捗具体化を図るべく、3社で業務提携委員会を設置し、各事項について実務面での 具体化を早期に図り、順次、顧客に具体的成果物を提供していく。
【セゾン自動車火災保険株式会社の概況】(2001年3月末現在)
☆創 業 1982年
☆所在地 東京都豊島区東池袋 3-1-1
☆社 長 金井 朋紀
☆従業員・代理店数 従業員689名(含む営業社員)、代理店850店
☆拠点数 営業拠点:33、事故対応拠点:11カ所
☆資本金 36億1千万円
☆総資産 354億円
☆正味収入保険料 175億円(2000年度)
ソルベンシーマージン比率 1,164.5%
ホームページアドレス http://www.ins-saison.co.jp
●3月期決算:正味収保4%増、9636億円余に(2002年5月20日)
正味収保は第一生命との業務代理・事務代行による損保販売が奏功し、自動車が前年同期比で4.3%増、火災が3.8%増などと好調に伸展、全種目で4%増の9636億円余に。一方、経常利益は▲481億円、当期純利益は▲436億円といずれもマイナスに。株主資本当期純利益率は▲6.5%。正味損害率は0.6ポイント改善し57.9%、正味事業費率は0.2ポイント改善し35.5%に。1株当たり年間配当金は7円。株主資本配当率は1%。総資産は4.5%減の3兆8816億円余。ソルベンシーマージン比率は950%。平成14年度の通期業績予想は、正味収保が1兆2900億円、当期純利益は195億円を見込む。
●セゾン火災への資本参加を検討中と公表(2002年5月17日)
17日、一部の新聞社で報道された「安田火災 セゾン火災を系列に」との記事に関しては、現在そのような検討を行っていることは事実だが、現時点で正式に合意・決定したものは何もないとコメントを発表。
●損保ジャパンの経営理念・中計を策定(2002年5月14日)
安田火災と日産火災は 7月1日に合併し、株式会社損害保険ジャパン(通称「損保ジャパン」)として新たに スタートするが、14日、損保ジャパンの「経営理念」および「中期経営計画(2002年7月〜2005年3月)」を策定、発表した。 両社は7月の損保ジャパンのスタート時から最大の合併効果を発揮できるよう、前倒しで中期経営計画の徹底に取り組んでいる。
21世紀の新時代に設立する損保会社として、「リスクと資産形成に関する総合サービスグループ」を中長期に目指す事業像を置き、顧客・市場から信頼され評価されることで株主価値を創造し続ける、日本最高レベルの確固たる存在感のある企業として 積極的な事業展開を図っていく。 また、事業展開の前提として、リスク管理と法令遵守等コンプライアンス態勢の確立を競争要素と位置づけ、一層の充実を図っていくとしている。
【損保ジャパングループの経営理念】
●個人のくらし、および企業活動に関わるリスクに、卓越した「解」を提供することを誇りとする。
私たちは、リスクを「経済的な不利益をこうむる不確実性(可能性)」であると考え、リスクに関わるプロフェッショナルとして、損保事業、生保事業、投信事業などの金融関連事業を通じて、個人のくらし、健康、人生設計および企業の活動などに関わる様々なリスクに対し、他より卓越した「解」すなわち、 リスクコントロールやロスプリベンションなどのコンサルティング、最適なリスクマネジメントプログラムの提案、リスクが現実化した場合の最高品質のサービスを提供する。 私たちはこのようにリスクに対する「解」を提供することで、社会が新たな価値を創造する活動に貢献する。
●お客様の期待を絶えず上回るサービスを通して、株主価値を創造し、社員とともに成長する。
私たちは、株主価値を創造することが、企業が成長、存続するための基本的条件と考える。 私たちに対するお客様の期待は常に上昇することを意識し、さらにその期待を上回るサービスを提供し続けることで、成長力と収益力を強化し続ける。その結果、お客様にはリスクに対する卓越した「解」を、代理店には収益基盤の拡大を、株主には株主価値の増大を、社員には成長の機会を提供し続ける。
●先進的な戦略と積極的な行動により、日本を代表する高いプレゼンスのある企業グループであり続ける。
「損保ジャパン」という社名は、新時代にふさわしい損保会社を創造するという合併に当たってのビジョンにより、厳しい競争環境に勝ち抜く「強さ」を意志表示した。また、「ジャパン」には堂々とした壮大なイメージに加え、国際的に通用するという視点を込めている。 私たちは、「損保ジャパン」の名に込めたこの精神を忘れることなく、グループ役職員一人一人が、それぞれの持ち場で、果たすべき役割を自ら考え抜き、なすべき事を主体的に決定し、それを完遂して企業の使命を果たすことによって、お客様や代理店から信頼され、選ばれるとともに、良き企業市民として社会にも認められる、日本を代表する高いプレゼンスのある企業グループであり続ける。
【中期経営計画(2002年7月〜2005年3月)の概要】
《目指す企業像》
「リスクと資産形成に関する総合サービスグループ」という新しい事業像を確立し、自由化時代に適した自由な発想とチャレンジングな姿勢で、お客様・代理店・マーケットに評価され続け、株主価値を向上し続ける、確固たる存在感のある企業。
《中期目標》
○株主資本の充実によるお客様・代理店からの信頼度の更なる向上。
○安定的かつ高水準のROEの達成によるマーケットからの評価の更なる向上。
経営理念を損保ジャパングループ共通の基本的価値観として事業活動の原点に置き、中期経営計画の実行により、お客様・代理店から信頼される企業となるとともに、安定的かつ高水準の自己資本利益率(ROE)の達成を目指していく。
@事業戦略=損保事業においては、保険引受収益力で絶対的な業界トップの座を確立する。商品・サービスの差別化と第一生命との連携強化により顧客基盤の持続的拡大、販売力強化・顧客対応力強化による効率的販売体制構築、収支管理体制強化・事業費率圧縮でコンバインドレシオの持続的低下を図る。
生保事業ではグループ会社(損保ジャパンひまわり生命・DIY生命)の事業収益拡大、第一生命との生損総合保険グループ構想の両立を図る。生保事業拡大と第一生命損保販売加速の好循環サイクルを実現。また、損保ジャパン代理店による世帯総合販売推進と、損保ジャパンひまわり生命の事業チャネルへの対応強化により、質の高い生保販売体制を構築する。
アセットマネジメント事業では、販路・販売に仕組み拡充を最重点にした販売事業を強化、高齢化社会到来に伴う資産運用ニーズに対応するためDC事業と長生きリスクビジネス(運用型商品)事業の販売を強化。
一方、フィービジネスでは、損保事業のノウハウ・インフラを生かしたリスク関連フィービジネスへの先行投資を図る。
A効率的・自立的なビジネスシステムへの構造改革=「規制緩和の進展」と「IT技術の発達」を改革のチャンスととらえ、業務効率の向上と販売構造の改革を推進し、自由化時代に適したビジネスシステムを構築する。
Bグループ総合経営の強化(グループ連邦経営)=損保ジャパングループ・トータルの事業展開を見据えた経営資源配分により、損保ジャパンの事業インフラを基盤とし、かつ、自立して企業価値向上を目指す、強いグループ会社群を育成し、本体・グループ会社の機能強化を実現。
C業務提携(機能提携・販売提携)=損保ジャパングループに必要な機能を補完するための機能提携と、顧客基盤の迅速な拡大のための販売提携により、顧客の視点に立った幅広い最高品質の商品・サービスを、スピーディーに提供していく。
D利用可能資本の拡充とグループベースでの資本政策の構築=自己資本の充実とリスク資産の圧縮により利用可能資本を拡充し、資本の最適な活用体制を構築。
[事業展開の前提]
グループベースでのリスク管理とコンプライアンスの強化・徹底=グループ総合経営の観点から、国内・国外グループ会社一体での総合リスク管理体制を構築。自由化・規制緩和によるビジネスチャンス拡大により発生する新たなリスクへの対応を強化し、コンプライアンスを企業競争力の一部と位置付け、インテグリティー(誠実さ、清廉さ)の高い組織を構築し、信用力とブランド力を向上する。
【経営目標指標】(安田火災・日産火災2社合併契約締結時公表指標)(単位:億円、%)
2000年度 2002年度
2005年度
●正味収入保険料: 11,797
12,300 13,000
●損害率(除:FRの影響):
58.8 59.0 61.0
●事業費率:
36.1 35.0 31.3
●コンバインドレシオ(除:FRの影響):
95.0 94.0 92.3
●当期利益:
200 170 560
●修正ROE(評価損益除外):
4.7 4.6 11%程度
(注)2002年度は実際は9ヶ月の変則決算となるところ、2002年4月〜6月までは2社合 算とした年間数値を算出している。 2002年度より実施予定の自賠責政府再保険廃止の影響は除く。 日産火災においてフォートレス・リー(FR)関連の再保険取引に係るリスクに対する手当は完了しており、当期利益への影響はないが、損害率およびコンバインドレシオについては合併後もFR関連再保険取引の影響が残るため、この影響を除外したベースでの数値を目標としている。 2002年度、2005年度数値には第一ライフ損保合併による数値を含む。
●冷夏・猛暑デリバティブを発売(2002年5月10日)
7−8月の冷夏または猛暑により企業が被る収益減少、費用増加を補償する天候デリバティブ定型商品として、「冷夏デリバティブ」、「猛暑デリバティブ」を開発、6月17日までの期間限定商品として同時発売する。相反する冷夏・猛暑リスクに対して定型商品を同時発売することで、夏季の気温変動の影響を受ける事業者のニーズに幅広く応えすることが可能になる。
同社は夏季に対応するデリバティブ商品として冷夏デリバティブを昨年販売したが、片側のリスクを対象とした商品のみならず、新たに猛暑という反対側のリスクも対象とした定型天候デリバティブ商品を開発し、同時発売するもの。新商品では一口のオプション料を一律10万円、最大支払限度額を一律100万円と小口化(最低3口以上)した。
<商品の概要>
・補償期間:平成14年7月1日〜8月31日(※契約申込は6月17日まで)
・オプション料:一律10万円(最低3口以上:30万以上)
1.冷夏デリバティブ(天候デリバティブ定型商品):冷夏により企業が被る収益減少、支出増大を補償するリスクヘッジプログラムであり、期間中の日平均気温の平均値が行使値を下回った場合に、所定の金額を支払う。
(1)補償額:予め約定した気象観測地点(約定気象観測地点)における上記補償期間の日々平均気温(気象庁発表平均気温)の平均値が、事前に約定した気温(行使値)を下回った場合、0.
01℃あたり5千円、最大100万円(2℃分)まで支払う(ただし、引受に際しては、冷夏による収益減少額、または、費用増加額を補償限度とする)。上記を1口とし、最低3口以上、何口でも加入可能。
(2)加入例:東京都内の飲料販売業者が、冷夏に備え「冷夏デリバティブ」を5口契約の場合
・対象期間:7月1日〜8月31日
・気象観測地点:東京管区気象台
・支払条件:期間中の平均気温の平均値が行使値を下回った場合、0.01℃つき5千円×5口=2万5千円を支払う。
・最大支払限度額:100万円×5口=500万円
・オプション料:10万円×5口=50万円
(3)対象企業:飲料製造・販売業者、エアコンメーカー・販売業者、ビアガーデン、冷菓製造・販売業者、プール経営者、夏物製品製造・販売業者等、冷夏により収益に影響が及ぶ業種を中心に販売。
2.猛暑デリバティブ(天候デリバティブ 定型商品):猛暑により企業が被る収益減少、支出増大を補償するリスクヘッジプログラムであり、期間中の日平均気温の平均値が行使値を上回った場合に、所定の金額を支払う。
(1)補償額:予め約定した気象観測地点(約定気象観測地点)における上記補償期間の日々平均気温(気象庁発表平均気温)の平均値が、事前に約定した気温(行使値)を上回った場合、0.01℃あたり5千円、最大100万円(2℃分)まで支払う(ただし、引受に際しては猛暑による収益減少額、または費用増加額を補償限度とする)。上記を1口とし、最低3口以上、何口でも加入可能。
(2)加入例:東京都内のLNG販売業者が、猛暑に備え「猛暑デリバティブ」を5口契約の場合
・対象期間:7月1日〜8月31日
・気象観測地点:東京管区気象台
・支払条件:期間中の平均気温の平均値が行使値を上回った場合、0.01℃つき5千円×5口=2万5千円を支払う。
・最大支払限度額:100万円×5口=500万円
・オプション料:10万円×5口=50万円
(3)対象企業:遊園地など猛暑により入場者数が減少傾向にあるレジャー施設経営者、水温の上昇により消費量が減るLNG等ガス販売業者、冷房費がかさむホテル・デパート、ラーメン店等、猛暑により収益に影響が及ぶ業種を中心に販売。
●有価証券減損処理で3月期業績予想を修正(2002年4月16日)
平成13年11月27日(単体)および12月4日(連結)に発表した平成14年3月期通期の単体業績予想および連結業績予想について修正。
《平成14年3月期通期業績予想(単体)》(単位:億円)
正味収入保険料 | 経常利益 | 当期純利益 | |
前回予想 (A) (平成13年11月) |
9,600 | △220 | △250 |
今回修正予想 (B) | 9,635 | △480 | △435 |
増減額 (B-A) | +35 | △260 | △185 |
増減率 (B-A)/A | +0.4% | △118.2% | △74.0% |
前期(平成13年3月期) | 9,262 | 401 | 151 |
【修正理由】
正味収入保険料の増収率は損害保険業界トップ水準(4.0%)を確保できる見込みであり、収益力を示す損害率、事業費率および収支残高率の各指標も前期比で改善し、当期も高い収益力を維持できる見込み。しかし、有価証券の減損処理額が前回業績予想時の水準を上回ったこと、および保険料の増収等により責任準備金の繰入負担が増加したことなどを主因として、経常利益および当期純利益にマイナスの変動が生じることとなったため、業績予想を修正する。なお、こうした業績予想となっても、配当可能利益は全く問題のない水準を確保できており、株主配当金については、現時点において当初予想(1株当たり7円)と変更ない。また、その他有価証券等に係る評価差額(時価〈貸借対照表計上額〉−取得原価=含み益)も5290億円を上回る水準を確保しており、財政状態は極めて健全な状態を維持している。
《平成14年3月期通期業績予想(連結)》(単位:億円)
経常利益 | 当期純利益 | |
前回予想 (A) (平成13年12月) |
△335 | △325 |
今回修正予想 (B) | △585 | △525 |
増減額 (B-A) | △250 | △200 |
増減率 (B-A)/A | △74.6% | △61.5% |
前期(平成13年3月期) | 380 | 142 |
【修正理由】
単体の通期業績予想の修正を主因として、修正するもの。
《有価証券等の減損処理額》
売買目的有価証券以外の有価証券および運用目的以外の金銭の信託について、時価法、原価法または償却原価法により評価し、時価が簿価から著しく下落し簿価まで回復する見込みが明らかでないものや実質価額が著しく低下したものについて、減損処理することとしており、時価のある株式の減損処理基準については、当中間期と同様、基準および会計処理の透明性および健全性の観点から、時価が簿価から30%以上下落しているものを、時価の回復可能性のないものとして、すべて減損処理の対象とすることにしている。その結果、平成14年3月期の有価証券の減損処理額は前回業績予想時の572億円(平成13年9月中間期と同額であるとの想定)を上回り、753億円に上る見込みとなり、金銭の信託に係る減損処理額と合わせて合計783億円となる見込みとなった。
(単位:億円)
金 額 | 比 率 | |
平成14年3月期の有価証券等の減損処理額 | 783 | |
平成13年3月期の純資産の額 | 7227 | 10.8% |
平成13年3月期の経常利益 | 401 | 195.4% |
平成13年3月期の当期純利益 | 151 | 518.4% |
※上記減損処理額には、運用目的以外の金銭の信託の信託財産(有価証券)に係る減損処理額を含む。
●損保ジャパンの主力販売商品決定(2002年4月16日)
安田火災と日産火災は7月1日に合併し、損害保険ジャパンとしてスタートするが、これに先だって両社は合併新会社の販売商品の内容を決定、4月9日付で認可を取得。個人向け主力商品は、@自動車保険:ニーズ細分型自動車保険「ONE」、A火災保険:「家庭保険」、B傷害保険:「傷害総合保険」、C介護保険:「介護のちから」(介護補償保険)の4種目。両社は4月から6月までの3カ月間を「プレ統合期間」と位置づけ、7月の損保ジャパン発足に向けた営業体制や事務・システムの統合作業を進めており、このほど商品内容が決定したことで、社員・代理店研修をはじめ、新会社の円滑なスタートに向けた販売準備に注力する。
【損保ジャパン商品の考え方】
これまでの両社の得意分野を生かし、2社間で補完・強化しあうことで、最適な商品を提供する。
1.自動車保険
安田火災と日産火災の商品を整理し、商品ラインナップを簡素化した。個人向け主力商品『ONE』、企業向け主力商品『TEN』を積極販売。また、リースカー専用商品として「LAP」も用意。なお、上記商品以外の汎用的受け皿商品としてSAPのほか、BAP、ドライバー保険を用意。『ONE』は使用目的(3区分)・年齢条件(6区分)の料率体系や医療特約・人身介護パックなどの各種特約によるニーズ細分型自動車保険。商品ラインナップの簡素化に伴い、安田火災のPAPは廃止し、SAPに一本化。BAPは販売用自動車など特殊な契約の専用商品とした。
2.火災・新種保険
両社の商品から、損保ジャパンにとって最適な商品を選択、または既存商品を改良しバージョンアップした。個人向けには主力商品の『家庭保険』『傷害総合保険』『介護のちから』を積極販売。
●火災保険『家庭保険』:日常生活のトラブルの補償と万一の災害時の補償を充実させた個人向け火災保険分野の最上級商品。「ご近所友好条約」(類焼損害特約・類焼傷害特約)を付加したプランも用意。
●傷害保険『傷害総合保険』:傷害事故によって介護が必要になった場合の終身補償など、傷害リスクに対する補償を充実させた傷害保険の最上級商品。傷害リスク以外の物的損害、賠償責任の損害、費用損害に対する補償を特約として用意。
●介護保険『介護のちから』(介護補償保険):公的介護保険制度の導入による介護環境の変化に対応した独自商品。公的介護制度の要介護2〜5に相当する要介護状態が90日を超えた場合に初日にさかのぼって補償。
●投信、3種類7ファンド追加(2002年4月1日)
1日から、投資信託ラインナップに新たに3種類7ファンドが加わる。
【4月1日取扱開始】
●安田火災シグナ・ライフタイム・ファンド
ライフタイム20: 追加型株式投資信託/国際株式型(一般型)/信託期間:無期限
ライフタイム30: 追加型株式投資信託/国際株式型(一般型)/信託期間:無期限
ライフタイム40: 追加型株式投資信託/バランス型/信託期間:無期限
ライフタイム50: 追加型株式投資信託/バランス型/信託期間:無期限
ライフタイム60: 追加型株式投資信託/バランス型/信託期間:無期限
※設定運用は安田火災グローバル投資投資顧問
●安田火災シグナ日本債券オープン:追加型株式投資信託/バランス型/信託期間:無期限
※設定運用は安田火災グローバル投資投資顧問
●安田火災シグナ外国債券オープン:追加型株式投資信託/バランス型/信託期間:無期限
※設定運用は安田火災グローバル投資投資顧問
同社では上記7本のファンドに加え、合計13種類16本の投資信託商品を取り扱う。
●個人型確定拠出年金の取扱開始(2002年4月1日)
既報の通り、個人型確定拠出年金の取扱を4月1日から開始。個人型確定拠出年金は、企業年金を導入していない企業の従業員や自営業の人が、任意で加入し自ら掛金の拠出を行う制度。加入者は企業年金や国民年金基金と同様に、公的年金の上乗せ制度として利用できる。同社では個人型確定拠出年金のサービスを同社代理店ならびに営業ネットワ−クを通じて提供。個人型確定拠出年金についても加入者サービス、レコードキーピング業務につき安田火災シグナ証券を通じて企業型年金と同様のサービスを行う。また運用商品では、確定拠出年金専用の積立傷害保険(元本確保型商品)、
安田火災シグナ証券のライフサイクル型投資信託(設定・運用は安田火災グローバル投信投資顧問)を、確定拠出年金の運用商品として選定、提供。
●安田火災と第一ライフ損保が合併(2002年3月22日)
安田火災と第一生命の包括提携の一環として、安田火災と第一ライフ損保が1日、合併。第一ライフ損保は解散。
【合併の概要】
○合併期日:平成14年4月1日
○安田火災を存続会社とし、第一ライフ損保は解散する。
○合併比率:安田火災1:第一ライフ損保0.16(額面50円換算)
○ 社名:安田火災海上保険株式会社
○本店所在地:東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
○社長:平野浩志
●入社式で社長訓辞(2002年4月1日)
【平野浩志社長のあいさつ要旨】
皆さんを損保ジャパンの第1期生として心から歓迎する。自由化の進展と共に、会社の強さを測る物差しは規模から収益性、成長性に変わってきているが、損保ジャパンの収益性、効率性は業界トップとなっている。これは、常に業界の先駆者として、時代の先を見ながら戦略を打ってきた成果と言える。
私は、この新しい会社を損保ジャパンの名にふさわしい日本を代表する企業にしたいと考えている。そのために、「あらゆるお客様に最高水準の保険サ−ビスと最適ソリュ−ションを提供すること」、「あらゆるお客様の視点に立ち、お客様から見てベストな会社であり続けること」、「人物本位、仕事本位の人事を基本とした実力主義、成果主義に基づく公平でフェアな人事制度により、社員にとって働きがいと自己実現を図ること」の3つを損保ジャパンのビジョンとしている。変化が激しい時代に、損保ジャパンは大きな夢とビジョンを掲げてスタ−トする。この夢を皆さんと一緒に実現したい。
皆さんに望むことは、1つ目は「コンプライアンス(法令遵守)」で、社会性・公共性の高い保険会社においては特に大事なこと。皆さんが社会人として、あるいは損保ジャパンの一員として仕事をしていくうえで、必ず念頭において行動すること。2つ目は「チャレンジしよう」ということ。失敗を恐れてチャレンジしないと、何の進歩・成長もない。「収益・利益は果敢なチャレンジへの対価である」という基本原則をよく頭に入れておいて欲しい。3つ目は「スピード感をもつ」ということ。変化の激しい時代は各人の自立した素早い判断が必要だ。4つ目は「本質は何か?」を常に考える習慣をつけること。その積み重ねが「俊敏さ」、「自立」を育てる。
損保ジャパンのビジョンにあるように、働く社員が、自己実現できる会社にするため、全ての社員が高い意欲を持ち続けられる環境、働きがいのある環境、いろいろな可能性にチャレンジできる環境をつくっていきたい。皆さん一人ひとりが損保ジャパンの主役である。
●個人型DCの取扱開始、初の5000円台の手数料(2002年3月29日)
安田火災は3月29日付で国民年金基金連合会との間で個人型年金実施に関する運営管理業務委託契約を締結し、4月1日から個人型確定拠出年金(個人型DC)の取り扱いを開始。
個人型DC事業で安田火災は運営管理機関として国民年金基金連合会と委託契約を締結するとともに、運営管理業務のうち記録関連業務(レコ−ドキ−ピング)や商品の情報提供業務の一部などを安田火災シグナ証券に再委託を行う。これにより、安田火災シグナ証券が企業型DC事業のために構築したコ−ルセンタ−やインタ−ネットを通じ、企業型DC同様に個人型DCの加入者に対しても、利便性の高いコミュニケ−ション・サ−ビスを提供。 一方、安田火災は、全国に拡がる営業店舗網や代理店ネットワ−クを活かして、企業年金制度を導入していない中小企業の従業員や自営業者に対し、個人型DCの案内から加入受付までの幅広いサービスを提供する。
個人型DCの大きなメリットとして、年金掛金の拠出時(全額所得控除)、運用時(運用益非課税)、給付時(公的年金控除または退職所得控除)の3段階における大きな税制特典があげられるが、さらに加入者が支払う手数料水準を国民年金基金連合会分・事務委託先信託銀行分を含め月額478円(消費税込み)、年間5736円に設定(加入時には国民年金基金連合会分の口座開設手数料2000円が必要)、日本の運営管理機関の中で初めて年間5000円台の手数料水準を実現。
【個人型DC事業の概要】
1.商品ラインナップ
運用商品名(7月予定の変更後の名称) 提供会社
確定拠出年金傷害保険(元本確保型商品):安田火災海上保険
●ハッピーエイジング20:安田火災グローバル投信投資顧問
●ハッピーエイジング30:安田火災グローバル投信投資顧問
●ハッピーエイジング40:安田火災グローバル投信投資顧問
●ハッピーエイジング50:安田火災グローバル投信投資顧問
●ハッピーエイジング60:安田火災グローバル投信投資顧問
2.個人型DCサービスの加入者手数料(@加入時手数料、A口座管理手数料)の内訳
●国民年金基金連合会:@2000円、A月額100円(年間1200円)
●運営管理機関*:@なし、A月額300円(年間3600円)
●事務委託先金融機関 :@なし、A月額60円(年間720円)
●消費税:@なし、A月額18円(年間216円)
●合 計:@2000 円、A月額478円(年間5736
円)
*運営管理機関としての手数料は安田火災と安田火災シグナ証券分の合計。*既に個人型DCの取り扱いを行っている他の機関の口座管理手数料水準は合計で年間
6,096円〜7,000円台。
3.スケジュール
●4月1日:個人型DC採用企業より適用事業所登録申請書の受付を開始、●5月1日:加入者より加入申出書等の受付を開始
●子生保会社が7月に社名変更(2002年3月29日)
親会社の安田火災と日産火災が7月1日に合併し、「(株)損害保険ジャパン」としてスタートするのに伴い、現在の安田火災ひまわり生命保険(株)から同日付で「損保ジャパンひまわり生命保険(株)」に社名変更する。当初、4月1日の予定だった損保ジャパンの発足が7月1日に延期となったため、子生保会社の社名変更もこれに併せたもの。3月28日開催の安田火災、日産火災の臨時株主総会で合併決議が行われ、同日開催のひまわり生命臨時株主総会で社名変更に伴う定款変更が決議された。親会社の略称を正式社名に織り込み、損保ジャパングループの生保会社としての位置付けを明示。
●2社で次世代Web型代理店システムを共同開発(2002年3月27日)
日本興亜損保と安田火災は、次世代Web型代理店システムの共同開発・共同運用について合意し、2002年度第1四半期からの共同開発に向けて準備を開始した。次世代Web型代理店システムの開発により、保険会社は代理店システムの大幅な開発期間の短縮とコスト削減を行うことが可能となる。また、代理店にとっては、従来のシステムと比較して拡張性・接続性、レスポンスを含めた使い勝手、メニュー構成などが向上するといったメリットがある。
自由化の進行に伴いこれまで保険会社は、商品内容の充実とともに、代理店システム、コールセンター、インターネットや携帯電話を活用した顧客サービスなど、さまざまな分野で競争的なIT先行投資を行ってきた。また、ITを用いた社会インフラの整備は着実に進んでおり、多種多様な顧客に対応する大手保険会社にとっては継続的な巨額のIT投資が必要になるため、事業費の負担が相対的に高まる傾向にある。こうした中で両社は、IT技術の急速な進歩により、IT分野の競争領域は時間の経過とともに徐々に非競争領域に移行していくと考え、損保代理店の販売活動を支援する次世代Web型代理店システムの共同開発・運用に向け取り組みを開始したもの。これまで、システムの販売や特定分野におけるシステムの共同開発事例はあるが、完成後のシステムの運用・保守も視野に入れた代理店システムの大規模な共同開発・共同運用構想は、損保業界では初めて。
【基本方針】
システムインフラの共有化および汎用的な仕組み(アプリケーション)の共通化により、個社の自前開発と比較して、開発期間を大幅に短縮するとともに、数十億を要する「次世代Web型代理店システム」の開発・運用コストを大幅に圧縮できる。両社は、今後、代理店システムの共有化・共通化に向けた詳細検討を集中的に行い、2002年度第1四半期にも共同開発をスタートし、約1年間の開発期間を経て、2003年度第1四半期の稼働を目指す。
【次世代Web型代理店システムの概要】
両社が共同開発する「次世代Web型代理店システム」は、「生損顧客管理機能」「販売支援機能」「事務支援機能」を兼ね備えた本格的なWeb型代理店システムになる。これにより、従来代理店のPC環境およびホストコンピュータに保有していた各種アプリケーションやデータベースを、インターネット上のサーバーに持つことにより、システムの拡張性・接続性の向上、レスポンスを含めた使い勝手の向上、代理店のニーズに応じたメニュー構成・提供を実現することが可能。
【今後の展開】
今後両社は、代理店の種別・業務形態に応じて、メニューコントロール等、Webの最新技術を駆使し、各チャネル毎に最適なシステムを投入していく。また、両社が検討中の「次世代Web型代理店システム」は生保業界、損保他社・他グループとのオープンな接続を志向し、大型代理店における「接続・認証」や「顧客管理」のニーズに対応した仕組みづくりも幅広く検討する。さらに両社は、「代理店へのシステム支援」についても検討していく予定。なお、両社は、「スピード」「コストシェア」という同一の目的意識共有化を前提として、他の保険会社への開示についても進めていく方針。
●安田火災と第一ライフ損保が合併認可を取得(2002年3月22日j
安田火災と第一ライフ損保は、22日、金融庁長官より保険業法第167条第1項に基づく合併の認可を取得。
【合併の概要】
○合併期日:平成14年4月1
○安田火災を存続会社とし、第一ライフ損保は解散する。
○合併比率:安田火災1:第一ライフ損保0.16(額面50円換算
j
○ 社名:安田火災海上保険株式会
ミ
○本店所在地:東京都新宿区西新宿一丁目26番1
○社長:平野浩志
●大成火災、6月末まで更生計画案提出期間を延長(2002年3月20日j
同社は平成13年11月30日に東京地方裁判所より会社更生手続開始決定を受け、平成14年3月末日までに所定の更生計画案を提出すべく必要な作業を進めてきたが、この更生計画案の提出を延期せざるを得ない状況となり、20日、裁判所は更生計画案提出期間を本年6月30日まで延長する旨決定した。
今回、更生計画案提出期間の延長に至った主な理由は、
@海外債権者からの債権届出が予想を上回る件数になったこと、A届出自体もさる2月1日の届出期間最終日に集中したこと、B届出資料に不備や不足が少なからず存在していることなどにより、海外債権者の債権届出に関わる債権認否に当初予想できなかった時間を要していることによるもの。
なお、同社はスポンサーである安田火災ならびに日産火災とは、昨年11月30日に締結したスポンサー基本契約に基づき、これまで協議を重ねてきており、「損保ジャパン」への事業統合をできる限り早期に実現することができるよう、今後とも精力的に協議を進めることで見解は一致している、としている。
●企業向け危機管理コンサルティング事業を強化(2002年3月6日)
損保ジャパン・リスクマネジメントでは、集団食中毒事件、リコール隠し事件、製品脅迫事件など、続発する製造物にかかわる危機なや昨年の米国同時多発テロ事件を受けて急速に高まっている企業の危機管理ニーズに対応するため、従来のコンサルティングメニューの追加、整備等、各種体制強化を行い、3月から「危機管理コンサルティング事業」を本格展開する。これまでの危機管理対策支援は、「地震リスク」を中心に情報提供から個別コンサティングまで対応してきているが、今回、対応リスク領域を拡大することでグレードアップを図るもの。
危機管理対策をリスクマネジメント支援事業の一環と位置づけ、企業を取り巻くさまざまなリスクから経営に重大な影響を与えるリスクを選定した上で、平時における「予防対策」とともに、緊急時を想定した「事前準備」、マスコミ対応を含む「緊急対応措置」、事後の「復旧対策」など、危機管理対策を構築することが重要との認識のもと、トータルリスクマネジメント構築の観点から総合的に対応して行く方針。
【危機管理コンサルティングの概要】
1.コンサルティング・メニュ
[
<1>危機管理マニュアル作成支
(1)対応リスク領域
火災、爆発、PL、労働災害、地震・風水害などの自然災害、土壌汚染、情報通信システム(IT)、医療過誤・介護過誤な
ヌ
(2)作成支援の方
ョ
チェック方式、共同作成方式、フルサポート方式、フォローアップ方
ョ
<2>クライシス・コミュニケーション・コンサルティン
O
(1)クライシス・コミュニケーションに関するセミナー・講演
(2)クライシス・コミュニケーション関連マニュアルの作成支援
(3)シミュレーション・トレーニン
O
(4)緊急時および事後のクライシス・コミュニケーション・コンサルティング支
2.コンサルティング料金:企業規模、コンサルティング内容、支援方式などによってコンサルティング日数が異なるため個別見積となる。
●安田火災との合併で第一ライフ損保解散、役員退任(2002年3月6日)
第一ライフ損保は4月1日付で安田火災と合併し、解散する。これに伴い3月31日付で篠原健社長以下7名の取締役・監査役全員が退任する。合併新会社に残る第一ライフ損保の役員はいない。
●ゴールデンウィーク限定の天候デリバティブ発売(2002年2月18日)
@ゴールデンウィーク期間中(4月27〜5月6日の10日間)の雨天により企業が被る収益減少、費用増加を補償する天候デリバティブ定型新商品「ゴールデンウィークデリバティブ」を、47都道府県のレジャー施設、屋外イベント開催者、弁当業者などを対象に4月12日までの期間限定商品として発売。日降水量(気象庁発表)が5ミリ以上観測した日数が所定の日数(都道府県別に異なる)を上回った場合に、その日数に応じ所定の補償額を支払う。1口当たりの補償額は1日につき100万円、最大7日分700万円。オプション料は都道府県別に50〜100万円。
●合併契約を締結(2002年2月8日)
安田火災と日産火災は8日の両社取締役会の決議を経て、合併契約を締結。7月1日に合併する。2000年度の合算正味収入保険料は1兆1797億円で、2005年度1兆3000億円を見込む。なお、8日付で日産火災の佐藤隆太郎取締役相談役、大石弘利取締役が退任した。
【契約の要旨】
@安田火災を存続会社とし、日産火災は解散する
B
A合併期日は2002年7月1日
B
B商号は「(株)損害保険ジャパン」とする
B
C本店所在地は現安田火災本店所在地
B
D合併比率は安田火災1:日産火災0.36。日産火災の普通株式1株に対し新会社の普通株式0.36株を割当交付する
B
E新会社の資本金は700億円
B
F両社は3月28日開催の臨時株主総会で合併契約書の承認、合併に必要な事項を決議する
B
G新会社の社長は平野浩志安田火災社長
B
H日産火災の取締役・監査役のうち新会社の取締役・監査役に就任する者は5月31日までに協議の上決定する
B
I現在20名在籍する2社の取締役数を見直し、新会社発足時は15名とする
B
【業績見通し
z
合併会社の@2002年度A2005年度の業績見通し(日産火災におけるフォーレストリー社関連再保険取引の影響は除く)は次の通り
B
●正味収入保険料@1兆2300億円A1兆3000億円、●損害率@59%A61%、●事業費率@35%A31.3%、●コンバインドレシオ@94%A92.3%、●当期利益@170億円A560億円、●修正ROE@4.6%A11%
●DC運営管理機関の登録完了(2002年2月7日)
1月31日付で確定拠出年金運営管理機関の登録完了。すでに安田火災シグナ証券が運営管理機関登録済みで昨年10月から企業型DC事業に参入。安田火災本体が登録したことで、安田火災シグナ証券との共同事業形態による個人型DC事業にも参入する。個人型DCサービスを同社損保代理店や営業網を通じ提供。個人型DC業務は4月1日から、加入申出書の受付は5月1日から開始。同社のDC事業は、プラン設計から従業員教育、運用商品の選定や情報提供、個人別の口座管理(レコードキーピング)までのすべてを1社で行うバンドルサービスが特色で、運営コストが軽減できる。
●安田火災、日産火災をスポンサーに選定(2001年11月30日)
11月30日、東京地裁による大成火災の会社更生手続開始決定に伴い、安田火災、日産火災をスポンサー会社に選任。両社はすでに損保契約者保護機構の補償を超える部分について上乗せ満額補償を行うとし、また、大成火災の従業員、代理店を適宜受け入れることを表明。スポンサー会社選定に伴い法律管財人より事業管財人・要員派遣の要請を受け、牧文一郎安田火災代表取締役専務執行役員、川又章一日産火災常務取締役が事業管財人に就任。牧氏は常駐するため、安田火災取締役を辞任。
●安田火災ひまわり生命を100%子会社化(2001年11月30日)
安田火災ひまわり生命を安田火災の100%子会社とする取引を完了。この取引は、2001年5月にひまわり生命の株式の60%を保有する安田火災と、シグナコーポレーションの両社間で合意した、シグナの保有するひまわり生命の株式40%を取得する契約を実行したもの。取得日は12月1日で、取得価格は330億円。安田火災とシグナは、この株式取引以降も、両社の日米にまたがる長年の提携関係を基礎とした信頼関係に基づき、確定拠出年金事業分野を中心とした協力関係を一層強化していくとしている。
●テロ損害で来年7月に合併繰り延べの覚書(2001年11月27日)
安田火災と日産火災は27日、テロ損害と大成火災の破綻の影響により合併期日・諸条件を見直す趣旨の共同ステートメントを発表。
今般の米国テロ事件を含む海外再保険事故に起因する大成火災の更生特例法申請、ならびに日産火災の業績修正を踏まえ、日産火災と安田火災は2001年4月25日付で締結した合併契約書、5月18日付で締結した合併契約変更書を一旦解除し、今後の合併について以下の取扱とする。
●両社は2002年7月1日までの合併を目標に、合併比率など見直しが必要と思われる合併諸条件につき協議を開始すべく覚書を締結した。
●覚書に基づき両社は迅速に合併契約再締結に向け協議する。
●両社協議の結果、合意した新たな合併諸条件の公表は2002年1月末を目途とするB
●中間決算:正味収保2.6%増、赤字決算に(2001年11月27日)
2001年9月期中間業績を発表。正味収入保険料は前年同期比、自動車4.3%増、自賠責2.4%増などの伸びで全種目で2.6%増に。経常利益は△436億円。中間純利益は△230億円。正味損害率は0.8ポイント上昇し56.1%、正味事業費率は1.3ポイント改善し35.4%に。総資産は6.1%減少し3兆8552億円。ソルベンシーマージン比率は933.7%。
2002年3月期の業績予想は、正味収保9600億円、経常利益△220億円、当期純利益△250億円。
●安田火災シグナ証券、日本版401k運営管理機関登録完了(2001年11月26日)
11月27日付で確定拠出年金(日本版401k)の運営管理機関としての登録が完了、同年金制度の運営管理業務の取り扱いを開始した。安田火災シグナ証券は、一元的な運営管理システムによって「確定拠出年金制度運営サービスのすべてを一社で提供する」という、いわゆる「バンドル型の運営管理機関」としてサポートを行っていく。すでに、約60社の顧客企業とは、同年金制度設計など導入の詳細な検討を行ってきており、早い企業では2001年1月から制度を発足する予定。
なお、安田火災では、2001年9月に確定拠出年金制度向けの「元本確保商品」として、新型積立傷害保険を開発済みで、安田火災グローバル投信投資顧問が開発した、各年代に応じたライフサイクル型のファンド等をはじめ、安田火災シグナ証券が選定・提示する運用商品は多様な投信商品をラインアップしている。また、2001年10月には安田火災に「確定拠出年金・投信事業推進部」を新設、安田火災グループとして、積極的に確定拠出年金事業への取り組みを展開している。また、2002年1月から制度が施行される「個人型DC」についても、安田火災、安田火災シグナ証券の共同事業として事業参入する予定で、2002年度第1・四半期からの事業開始を目指し準備している。
《安田災シグナ証券の確定拠出年金事業の特徴》
1.バンドル・サービスの採用=プラン設計から従業員教育、運用商品の選定や情報提供、個人別の口座管理(レコード・キーピング)に至るまで、運営管理サービスのすべてを一社で対応するバンドル・サービスを採用。とくに事務の簡素化を求める中小企業にとっては利便性の高いシステムで、手続きも問い合わせも一本の窓口で提供できることから、加入者にとっても利便性の高いサービスの提供が可能。
バンドル・サービスの流れ=@制度導入支援サービス(制度導入コンサルティング、制度設立サポート業務)→A制度運営管理サービス(従業員教育サポート、従業員コミュニケーション)→B運用商品の提供(初心者向けライフタイムファンド、継続的モニタリングによる品質の維持)→Cサービスのカスタマイズ対応・従業員任意拠出対応
2.コスト優位性=確定拠出年金の導入に際しては、資産運用の個人別管理等、一定の運営コストが必要とされるが、バンドル・サービスは、運営管理を行うプレーヤー間で発生するコストを排して、結果的にリーズナブルな料金体系によるサービス提供を実現。
3.米シグナのノウハウ導入=確定拠出年金制度においては、従業員に直接サービスを提供するため、従業員満足度が重要ポイントとなる。米国シグナは、米国401kビジネスにおいてトップクラスの実績を誇り、とくに加入者コミュニケーションや従業員教育をはじめとしたサービスの質の高さにおいてはNO.1(米国ダルバー社による1996年大企業向け調査)の評価を受けており、そのシグナのノウハウを日本向けに改良することにより、質の高いサービスを提供。
4.運用商品を厳格に審査=運用商品は、いつ解約しても元本が保証される確定年金傷害保険と、投資初心者でもなじみやすいライフサイクル型ファンドを中核商品とするとともに、そのほか単一の資産クラスに投資する投資信託を複数そろえ、顧客企業の実情を勘案し運用商品の提案を行う。また、運用商品は、シグナが米国で行っている商品の評価手法、デュー・ディリジェンス・プログラムを採用。これは、第三者機関と提携し、公平・公正に運用商品の評価を行い、継続的なモニタリングを行うもので、運用商品の質を高め、加入者の保護に役立てるためのもの。
5.充実した加入者コミュニケーション=シグナの米国での実績とノウハウを活用し、有人のコールセンター、音声自動応答システム、インターネットを通じて、加入者コミュニケーションを行う。休日でも24時間対応(インターネット・音声自動応答システム)できるなど、利便性を提供するとともにサービス・スタンダードのモニタリングを実施しサービスの質の向上を図っていく。
6.幅広い投資教育プログラム=シグナのノウハウに、わが国に適したアレンジを加えた投資教育を行う。フィナンシャル・プランナーの資格を持つ講師によるセミナーのほか、ビデオ、インターネットなどを通して、制度解説や投資知識、各年代層に合わせた資金プランなど、幅広い教育プログラムを提供。
●大手損保各社、業績予想に影響なし(2001年11月22日)
22日の大成火災破綻の発表を受けて、大手損保各社は米国の同時多発テロに関わる公表保険金支払見込み額に変更なし、業績予想にも影響なしと改めて発表。すでに公表している保険金支払見込額は安田火災約26億円、三井住友海上約28億円、日本興亜損保約12億円といずれも軽微。
●大成火災のスポンサー就任で安田火災がコメント(2001年11月22日)
破綻した大成火災の受け皿となる方針を決めた安田火災が契約者保護、損保ジャパン設立などに関して要旨次の通りコメントを発表。
1.安田火災、大成火災、日産火災が2002年4月1日を期日として合併を行うこと、およびこれに伴う合併比率等の合併諸条件につき、2001年6月の定時株主総会において承認を受けた。
2.ところが、今般の米国テロ事件を含む海外再保険関係に起因する債務により、日産火災、大成火災両社はそれぞれ本中間期744億円の損失を計上することとなった。その結果、大成火災は、本日、東京地方裁判所に会社更生手続開始の申し立てをした。
3.このような状況ではあるが、「損保ジャパン」設立に向けて最善を尽くすという基本方針に変更はなく、実質的な3社統合を完遂するという認識の下、大成火災の保険契約者、従業員、代理店を可能な限り保護する目的で、日産火災と共同で、大成火災のスポンサー就任に向け、関係者と直ちに協議を開始する。なお、安田火災と日産火災がスポンサーに就任した場合には、損害保険契約者保護機構の補償対象契約に関して、保険事故が発生した場合の保険金のうち、保護機構の補償部分を超える部分について、両社で上乗せ満額補償をする。
4.日産火災との間では、同社に対する今回損失の財務的な影響度を踏まえ、合併比率等見直しが必要と思われる合併諸条件につき、協議を開始する。
5.上記3、4にかかわる協議については、誠実・迅速に行い、方向性が決まり次第直ちに公表する。
6.当社の米国テロ事件にかかわる損失は、すでに公表した通り約26億円程度と見込んでいるB
●大成火災の受け皿に安田火災・日産火災(2001年11月22日)
22日東京地方裁判所は管財人に旧協栄生命などの更生案件を手がけた高木新二郎弁護士を選任、会社更生手続きを開始。高木管財人は、来年4月に大成火災と合併会社損保ジャパンを構成する予定だった安田火災・日産火災に受け皿会社を要請、両社が受諾。なお、大成火災の保険金の支払いなど当面の契約保全内容は次の通り。
1、保険金支払
(1)契約者保護機構補償対象契約は100%の支払いとなる
B
(2)契約者保護機構補償対象以外の契約は今後更生計画等の中で支払額、支払方法等が決定される
B
※契約書保護機構補償対象契約とは以下の保険をいう
B
・自賠責保険、家計地震保
ッ
・財形傷害保険、年金払積立傷害保
ッ
・自動車保険、火災保険(注)、傷害保険、医療費用保険、介護費用保険(これらの保険種目の積立型を含む
j
(注)契約者が個人、中小企業基本法に定める「小規模企業者」またはいわゆマンション管理組合の場合に限り補償対象となる
B
2、停止中の業
ア
(1)保険契約の解約受
t
ただし、契約者保護機構補償対象契約以外の解約は除く
B
(2)保険料返戻を伴う異動処理・精算処
例外処理(行うことのできる業務)は以下の通り。
@自動車保険の被保険車両の変更および増
ク
A自動車保険のの年齢条件変
X
B保険の目的物の所在地・構造・用法の変
X
C被保険者の変更および増減、職種級別の変
X
(3)新規の契約者貸付(保険料自動振替除く
j
3、満期返戻金等の取り扱
「
(1)契約者保護機構補償対象契約の満期返戻金、中途返戻金、契約者配当金は90%の支払となる。なお、残りの10%については、今後更生計画等の中で支払の有無、支払額、支払方法等が決定される。
(2)契約者保護機構補償対象契約以外の契約の満期返戻金、中途返戻金、契約者配当金は、今後、更生計画等の中で支払額、支払方法等が決定される。
《会社更生手続き開始決定から更生計画の認可決定まで》
管財人が裁判所の監督の下、法律に従い決定するところによる。具体的には、現時点では未定だが、基本的には開始決定までの取り扱いと同様のものとなる。
《更生計画の認可決定確定後》
更生計画に定めるところにより保険契約の内容は変更され、これに従って保険金の削減部分の支払などが行われる。また解約返戻金の支払についても、更生計画に定めるところによる。
《今後の保険料の取り扱いについて》
保険料の支払いについては従前通り取り扱う
B
《契約者の更生債権の届け出について
t
保険契約者の権利については、「金融機関等の更生手続の特例に関する法律」により、契約者の利益を代表して、損害保険契約者保護機構が債権届け出をはじめとする更生手続き上必要となるすべての手続きを代理することになっており、契約者が単独で特段の行為をする必要はない。
●再保険の損害で大成火災が破綻、更生特例法申請(2001年11月22日)
22日、東京地方裁判所に会社更生手続開始の申し立てを行い、受理された。同日、保全管理命令が発令され、保全管理人として河邊和彦弁護士が選任された。同社は米国エージェントに海外再保険取引を一任していたが、9月11日の米国同時多発テロ事件で墜落・激突した航空機4機にかかわる航空保険の再保険契約をあいおい損保、日産火災とともに分担受再していたため、744億円もの再保険金を支払うこととなり、今中間期決算でその全額を引き当て処理すると398億円の債務超過となるため、自力経営を断念、会社更正手続の申し立てを行ったもの。海外再保険の損失見込額744億円、当期損失737億円、債務超過額398億円、ソルベンシーマージン比率マイナス191.4%。第一火災に続き戦後2番目の損保会社の破綻。同時多発テロの予見が困難であり、再保険取引をエージェントに一任するケースが損保会社では珍しくはない点を勘案しても、国内下位損保会社として支払余力を大幅に超える再保険取引を看過した経営責任は重い。これにより、来年4月に予定されていた安田火災(第一ライフ損保含む)、日産火災、大成火災3社による合併新会社「損保ジャパン」の設立時期がずれ込む可能性も出てきた。
●企業従業員向け電話相談サービスを共同提供(2001年11月7日j
安田火災との包括業務提携の一環として、企業の福利厚生分野に関するさまざまなソリューション検討を共同で進めているが、新規サービス第一弾として、ホームネット社と提携し、企業の福利厚生制度における自助努力支援のための電話相談パッケージサービス「ライフプランNavi」を開発。
このサービスは、第一生命・安田火災が、緊急通報支援サービス等をすでに展開しているホームネット社と提携のうえ提供。企業はまず第一生命と安田火災担当者からサービスの紹介を受け、その後ホームネット社とサービス提供契約を締結のうえ、電話相談パッケージの提供を受ける。導入後は第一生命・安田火災の担当者が利用状況レポートを定期的に企業に届けるとともに、福利厚生に関するさまざまなアドバイスを行う。企業は定期的に従業員ニーズを把握することができ、福利厚生メニュー再構築に当たっての判断材料として活用可能。
具体的には、「健康相談」「介護相談」「生活設計相談」「財産形成・資産運用相談」「住宅情報相談」「カーライフ相談」のライフプランにかかわる6相談メニューと、「レジャー関連受付(ホテル・旅館などの宿泊施設予約など)」からなり、それぞれの専門スタッフが応対する。また企業ごと専用のフリーダイヤルが設置され、従業員はこの一本のフリーダイヤルで全相談サービスを受けることができる。希望によりオプションメニューとして(別料金となる場合もある)、退職準備セミナー・介護セミナー等の各種セミナーの利用も可能。
《「ライフプランNavi」料金例》
従業員500名の企業の場合=@入会金(初年度のみ)…5万円(2002年3月末まで無料)、A年額…60万円、B従業員1名当たり月額…100円
※企業は、電話相談パッケージの利用に対して、ホームネット社とサービス提供契約を締結し、料金をホームネット社に支払う。
●損保ジャパンの新事故処理システムを開発(2001年11月6日j
事故処理業務を刷新する新事故対応システム「クローバーサポート(Clover
Support)」を開発。順次全国展開を開始しており、2002年1月には全国247カ所のサービスセンターで稼働する予定。今回の新事故対応システムは、2002年4月に合併する損保ジャパンでの事故対応部門の基幹システムとして導入が決定しており、大成火災、日産火災、安田火災、第一ライフ損保の4社の総合力を結集した顧客サポートの象徴として「四つ葉のクローバー」をイメージした名称としたもの。合併会社としては、業界で初めて事故対応システムを完全統合する事例になる。夜間・休日事故対応センターでは「お客様サポートシステム」を同時開発、「クローバーサポート」と一体で提供を開始。
《「クローバーサポート」の特徴》
最新のITを駆使した、全国に約4200台のクライアントと約800台のモバイルパソコンを導入する
B
(1)モバイルパソコンによる損害調査業務支援(業界初)=技術アジャスターが1人1台のペンタッチ式モバイルパソコンと携帯電話、モバイルプリンターを携行し、整備工場等の見積もり現場での迅速な見積もり作成、提示、協定交渉を行い、結果については携帯電話で送信する。見積もり内容は本体システムと連動しており、事故対応担当者は、見積もり結果を顧客に対してスピーディーに連絡することが可能となる。
(2)全国のサービスセンターから参照可能な画像管理システム
(3)契約者からのwebによる事故情報の照会およびE-mailによる情報提供(一部2002年度実施予定
j
(4)営業店との連携強化(支援帳票の提供、事故進捗確認等
j
《「クローバーサポート」の機能概要
t
[顧客対応支援
n
▽顧客からの事故連絡時=顧客からの事故連絡に対して、ダイレクトに事故情報の登録を行い、事故状況だけでなく、顧客メールアドレスやさまざまなコンタクトニーズの登録を行い、登録した内容を基に即時に判例等に基づく基本的な過失割合の判定や全国247カ所のサービスセンターの中から最適なサービスセンターおよび事故対応担当者の判定を行う。顧客に対しては、原則全件「事故受付案内ハガキ」の送付を行い、事故対応担当者名や連絡先の案内を行う。
▽顧客への途中経過連絡時=顧客からの事故連絡時に、連絡希望先、時間帯、連絡方法(電話、文書、E-mail)の登録を行い、ニーズにマッチした途中経過連絡を行う(E-mailを活用した相互連絡機能、途中経過案内ハガキ送付機能)。
▽顧客からの夜間、休日の事故連絡、事故照会時=夜間休日でも顧客からの事故受付、全国のサービスセンターにおける事故進捗状況照会が可能となった。また、登録のある顧客からの連絡の際にはCTI機能(契約検索・着信履歴検索機能)を活用し、速やかな対応を行う。
▽インターネットシステム=インターネットを活用した顧客からの事故連絡、途中経過照会を可能とする。また、同社の事故データを基に開発したインターネットの地図上で過去の事故発生地点が確認できる「ひやりマップ」はすでにスタート(インターネットによる事故連絡〈既実施〉、インターネットによる途中経過照会:自動車〈2002年度実施予定〉、ひやりマップ〈既実施〉)。
[モバイルパソコンによる損害調査業務支援]
▽社外からの見積もりデータの送信機
\
▽社外での立会案件受信機
\
▽ペンタッチ式パソコンでの見積もり機
\
▽社外でのモバイルプリンターによる印刷機
\
[事故対応担当者業務支援
n
▽登録した画像(事故車、現場画像)の全国サービスセンターからの参照機
\
▽夜間休日事故対応センターでの登録情報は「クローバーサポート」へ連動:自動
ヤ
▽損害調査進捗支援システ
▽人損積算システ
[業務分析・業務管理支援
n
▽マネージメントサポートシステ
▽業務管理システ
[営業・サービスセンター一体化支援
n
▽事故登録、進捗情報の営業店での確認システ
▽営業支援帳票作成システ
▽事故分析システ
《夜間・休日事故対応センターでの「お客様サポートシステム」の特徴
t
80の専用ブースで、CTI機能を活用して、夜間・休日でも事故受付、事故情報照会可能なシステムを構築、登録された情報については全国のサービスセンターのシステムと連携が取られている。
●業績予想の修正と有価証券等を減損処理(2001年10月31日j
@【業績予想の修正
z
平成13年5月18日(単体)および平成13年5月29日(連結)に発表した平成14年3月期の中間期および通期の単体業績予想および連詰業績予想について、次の通り修正する。
【平成14年3月期中間業績予想(単体)】(金額単位:億円j
経常利v | 当期純利v | |
前回予想(平成13年5月) (Aj | 21O | 10T |
今回修正予想 (Bj | △43T | △23O |
増減額 (B−Aj | △64T | △33T |
増減率 (B−A)/` | △307.1 | △319.0% |
前期(平成13年3月期)中間期実ム | 19R | 4U |
〈修正理由
r
国内景気の低迷や米国同時多発テロなどによる株式相場の下落の影響を受け、有価証券等の減損処理額が多額に上ることなどにより、経常収益および当期純利益を下方修正することにした。
【平成14年3月期通期業績予想(単体)】(金額単位:億円)
経常利v | 当期純利v | |
前回予想(平成13年5月) (Aj | 45O | 16T |
今回修正予想 (Bj | △22O | △25O |
増減額 (B−Aj | △67O | △41T |
増減率 (B−A)/` | △148.9 | △251.5% |
前期(平成13年3月期j | 40P | 15P |
〈修正理由
r
平成14年3月末の株価水準を平成13年9月末と同水準として予想しているため、通期についても有価証券等の減損処理額が多額に上る前提としており、経常利益および当期純利益を下方修正する。また、平成14年4月の合併に向け、当下期は統合関係の費用が集中して計上される見込みであり、それを特別損失として処理する予定としているため、当期純損失の水準は経常損失の水準に比べ大きくなる見込み。
なお、こうした業績予想となっても、配当可能利益は全く問題のない水準を確保できており、株主配当については現時点において当初予想(1株中たり7円)と変更ない。
また、その他有価証券等に係る評価差額(時価〈貸借対照表計上額〉−取得原価)も4100億円を上回る水準を確保しており、財政状態は健全な状態を維持している。
【有価証券等の減損処理額】
安田火災では、売買目的有価証券以外の有価証券および運用目的以外の金銭の信託について、時価法、原価法または償却原価法により評価し、時価が簿価から著しく下落思慕鎌で回復する見込みが明らかでないものや実質価額が著しく低下したものについて、減損処理することとしている。この度、株式相場下落等の影響を受け、平成14年3月期中間期末(平成13年9月末)における有価証券および金銭の信託に係る減損処理額が合計656億円に上る見込みとなった。なお、時価のある株式の減損処理基準については、基準および会計処理の透明性および健全性の観点から、時価が簿価から30%以上下落しているものを、時価の回復可能性のないものとして、すべて減損処理の対象とすることとしている。
金 z | 比 ヲ | |
平成14年3月期中間期末(平成13年9月末j の時価のある有価証券等の減損処理z | 65U | |
平成13年3月期の純資産のz | 7,22V | 9.1 |
平成13年3月期の経常利益 | 40P | 163.6 |
平成13年3月期の当期純利益 | 15P | 434.4 |
※上記減損処理額には、運用目的以外の金銭の信託の信託財産(有価証券)に係る減損処理額を含む。金額単位:億円 |
《主な業績指標(単体)》
[保険引受の状況](単位:億円、%j
平成13年3月 | 平成14年3月期 | |||
中間 | 通期 | 中間期見込ン | 通期見込ン | |
正味収入保険料増収ヲ | 3.R | 2.S | 2.U | 3.U |
損害ヲ | 55.R | 58.T | 56.P | 59.Q |
事業費ヲ | 36.V | 35.V | 35.S | 35.S |
コンバインド・レシI | 92.O | 94.P | 91.T | 94.T |
収支残高ヲ | 8.O | 5.X | 8.T | 5.T |
収支残高ヲ | 37S | 54S | 40W | 52T |
保険引受利v | 8V | 16Q | 7R | 15O |
[有価証券等の評価差額の状況](単位:億円
j
平成13年3月 | 平成14年3月期 | ||
中間期 | 期末 | 中間期末見込ン | |
有価証券 | 5,882 | 6,06T | 4,13T |
うち株ョ | 5,57X | 5,31R | 3,57X |
●中小企業の福利厚生制度診断サービス開始(2001年10月29日j
11月から中小企業の福利厚生制度診断サービスを開始。(社)企業福祉・共済総合研究所と共同開発。安田火災の営業社員が企業担当者に同サービスの利用を案内、40項目の調査を行う。同研究所が調査表を分析、報告書を作成。安田火災が保険を含めたソリューション情報と報告書を提供。詳細なコンサルティングを希望する場合は同研究所が優遇価格で請け負う。
【報告書の概要】
私傷病保障制度、医療保障制度、遺族保障制度、労災保障制度、財形制度、退職金・年金制度などに関する報告書を提供。内容は現状の分析結果、先進的な制度例の情報、今後の課題と提案など。
●ウイルス駆除費用などITリスクを総合補償(2001年10月22日j
11月1日発売の「IT&S」(ITリスク&ソリューション)は、@基本特約・情報メディア条項:データやプログラムに損害が発生した場合、その復旧費用・再作成費用を補償、A基本特約・ウイルス・不正アクセス対策費用条項:コンピュータウイルスや不正アクセスが原因でデータ、プログラムに損害が発生し、@条項の支払が行われた場合、ウイルスの駆除費用、再発防止費用等の対策費用を補償、Bデータ復旧アシスタンスサービス:事故にあったデータの復旧にあたり提携会社(大塚商会)を紹介――の補償・サービスで構成される総合ITリスクソリューション。
データ復旧のパイオニアの大塚商会(米国オントラックデータリカバリー社の日本唯一の認定業者)によるアシスタンスサービスの提供と、ウイルス駆除費用の補償は損保会社で初めて。基本補償のほかオプションの補償として、情報機器等担保特約、利益担保特約、営業継続費用担保特約、賠償責任担保特約が選択できる。また、損保ジャパン・リスクマネジメント社による有料のITセキュリティ診断サービスも利用できる。「IT&S」は主に中小企業向けで、個別設計の金融機関・IT企業向けプランも販売。
●初の積立型がん保険新発売(2001年10月13日j
損保初の「積立がんAND」を11月1日発売。積立傷害保険にがん保険特約条項、がん診断保険金支払特約条項、がん退院一時金支払特約条項などを付帯。保険期間は3・5年、保険料は被保険者年齢5歳刻みで設定。@「団体がんAND」、A自動車保険付帯の医療特約(がん補償タイプなど)に続く、第3分野独自商品の第3弾。
●合併前に選択定年制度を実施(2001年10月12日j
@安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社は合併会社の競争力確保のため、リストラクチュアリングを前倒しで行う。社員の自発的な転職や起業をサポートする選択定年制度の特別措置を実施。募集人数は3社合計で300人程度。対象は勤続20年以上かつ満40歳以上の総合職と、満40歳以上の営業専門職。募集期間は10月29日〜11月2日で退職日は2002年3月末。希望者には会社負担で再就職支援業者のサービスを提供。
●コンサルティング付のリコール保険を発売(2001年9月28日j
@ロイズ・ジャパン、ウェーバー・シャンドウィック・ワールドワイド社との提携で、事故発生時の企業へのコンサルティングサービスを新たに付帯した食品製造会社向け心理コール補償保険「NEWフードリコール+(プラス)」を発売。
安田火災では、昨年10月に食品製造会社を対象として、偶然な異物混入などにより食中毒が発生しリコールを実施した場合の「各種費用損害」および「喪失利益」を補償する「フードリコール+(プラス)」を発売しているが、「実際にリコール事故が発生した場合、その状況分析、対外対応、発表文書作成などをどう行ってよいか分からない。そのノウハウの提供やその費用についても補償する商品としてほしい」との要望が数多く寄せられ、今回、コンサルティングサービス付保険の引受実績が豊富な英国ロイズの日本総代理店、ロイズジャパンおよびウェーバー・シャンドウィック・ワールドワイド社との提携で、新たなサービスを付帯し発売するもの。
これにより、事故発生時にウェーバー・シャンドウィック・ワールドワイド社のコンサルティング(状況分析、対外対応、発表文書作成等の支援)が受けられ、コンサルティング費用はこの保険により補償され、サービス付帯による保険料アップはない。
●Webサイトで介護事業者向け事故防止サービス(2001年9月27日j
安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社とNTTデータは、介護事業者向けに介護事故防止を中心としたWebサイト上のサービスを日本で初めて開発、10月1日から「ふれあいの森」介護事業者版(URL=http://www.fureainomori.ne.jp/biz)として提供を開始。介護・福祉・健康に関する総合的な情報サイト「ふれあいの森」は2001年4月から提供しているが、「ふれあいの森『介護事業者版』」は、事故防止に向けた業務改善、サービス向上など、多くの介護事業者が抱える各種の課題に対して、事故防止支援を中心とした適切なソリューションを提供、質の高いサービス提供のための介護事例を併せて行う介護事業者向け会員サイト。「ふれあいの森『介護事業者版』」を導入することにより、@ケアリスクマネジメント制度を運用するに当たり必要な介護現場からの潜在・顕在リスクの情報収集、その情報の分析を支援するツールを利用することにより迅速かつ効果的なリスク回避の対応が可能、A介護現場におけるタイムリーな具体的事例の共有化が図れる。
《コンテンツ》
▽苦情・事故管理支援(ケアスクマネジメント・コンテンツ)=介護中に起こる事故の防止を中心に、事業者の介護に関するケアリスクマネジメント制度の展開を支援するコンテンツ。ヒヤリ・ハット事例の報告、報告分析、対応策指導等についてWebを利用して実現。
▽ケアマネジメント支援=ケアマネジャーの育成、マネジメント力向上を支援するコンテンツ。介護現場における事例をWebに掲載することで事例の共有化を実現。
《事業計画》
▽各社の役割=共同運営に当たっては、NTTデータがWebサイトのシステム開発・管理を、安田火災が関連会社を含めた安田火災グループとして培ったリスクコンサルティング等のノウハウを活用し、介護コンテンツの提供・運営事務局をそれぞれ担当。時事通信社、大成火災、日産火災がコンテンツの編集企画で協力。
▽会員数目標=2004年度までに1400介護事業者の獲得を目指す。
▽利用金額=事業の種類(施設か在宅か)および規模によって個別設定
B
▽今後のサイト運営=当面、共同事業として運営していくが、事業会社設立も視野に入れ展開していくB
●自動車保険で盗難防止装置割引を新設(2001年9月26日j
安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社は、自動車保険において盗難防止装置割引を新設、11月1日から実施。この割引は、メーカー純正またはメーカーオプション装備の「イモビライザー」と呼ばれる盗難防止装置を装着した車について、車両保険料を5%割り引くもの。車両盗難の増加が社会問題化している中で、損保協会の車両盗難対策室で業界としての対策を検討しているが、これとは別に3社で検討しこのほど実施することになった。盗難防止効果の高い「イモビライザー」装置の普及が進み、結果として車両盗難が低減することが期待できる。なお、3社が新設する割引は、損保ジャパン各社が引き受けた契約の実績を持ち寄って分析した保険料・保険金のデータに基づいて算出し、実施するもの。
●「損保ジャパンひまわり生命」社名変更(2001年9月20日j
2002年4月1日の合併新会社「(株)損害保険ジャパン」(略称:損保ジャパン)のスタートに合わせて、「損保ジャパンひまわり生命」に同日付で社名変更。安田火災は今年12月15日までに米国シグナグループが保有するひまわり生命の株式40%を取得し、100%子会社とする予定。
●確定拠出年金制度向け積立保険を発売(2001年9月7日j
@10月から導入される確定拠出年金制度向け運用商品として、新型の積み立て傷害保険を開発、認可取得。10月1日から確定拠出年金制度の元本確保商品として販売。従来の確定給付の企業年金分野では、もっぱら生保会社・信託銀行が業務を行っていたが、確定拠出年金制度の導入に際し、損保も企業年金市場に参入することになる。
確定拠出年金向け積立傷害保険は、確定拠出年金制度の商品ラインアップに不可欠な「元本確保商品」の要件を満たしており、加入後、いつ解約しても元本を保証。毎月の掛金に適用される予定利率は、払込時の市場金利に応じて毎月決定。この予定利率は5年間固定され、以後5年ごとに見直す。また掛金額は毎月変更でき、払込の一時中断も可能。中途で積立額の一部または全部を他の運用商品にスイッチングできる。けがによる死亡の際には、積立額の1.1倍を保険金として支払う。
安田火災は、確定拠出年金分野で米国シグナ社と提携し、1999年5月に確定拠出年金専門会社「安田火災シグナ証券」を設立して事業展開、レコードキーピングを含めたすべての運営管理業務を1社で提供するバンドル型の運営管理機関として、シグナ社が長年米国で培った経験・ノウハウを生かし、高品質のサービスを提供していく。今回発売する確定拠出年金向け積立傷害保険は、同社が選定・提示する運用商品の中で元本確保商品としてラインアップする予定。
●環境・社会レポート2001発行(2001年8月30日j
昨年から社会貢献活動まで含めたサスナビリティ・レポート(持続可能性報告書)として発行。今年は地域との共生、顧客対応、人事制度、コンプライアンスなどの要素を追加。発行部数は6000部。
●海外旅行保険の代理店e通販で5%割引(2001年8月13日j
同社代理店のホームページ通販で、海外旅行保険に@5%の保険料割引、Aファミリープラン、カップルプラン(従来の1被保険者ごとの入力・申し込みが不要で、7名までの家族契約を1契約で引き受けることが可能)を導入。
代理店のホームページ経由の通販では、商品内容の説明から、契約手続、保険料決済まですべてネット上で完結。自由設計も可能。
●シルバー事業者向けコンサルティングサービス開始(2001年8月10日j
安田火災長寿ライフサポート社は高齢者関連事業者向けに、施設建設・経営コンサルティングサービスを開始。すでに安田火災では、NTTデータ、日立製作所、時事通信社と共同で介護・福祉・健康情報サイト「ふれあいの森」を運営、今回の事業者向けサービスを含め安田火災グループとして高齢社会に対応した総合サービス戦略を展開。
高齢者事業者向けサービスでは専用サイト「eかいご経営塾」を開設。会員メンバーに対してマーケティング分析、組織活性度・適職・顧客満足度診断、人事制度改革支援、決算書に基づく経営診断、月次経営管理資料の作成などのサービスを行う。8月中旬〜9月末に会員募集。会費は入会金1万円、月額会費3万円。
また、「ハッピーエイジング研究会」では外部パートナーと連携、高齢者施設建設のためのコンサルティング体制を推進。コンサルタント養成講座の開設、施設の研究、個別建設案件へのメンバーとの連携による組織的受注などを行う。同研究会会費は入会金10万円、年会費6万円。
●3社のリスクマネジメント部門を統合(2001年8月6日j
来年4月に合併する安田火災、日産火災、大成火災3社のリスクマネジメントサービス部門を統合、8月1日付で椛ケ保ジャパン・リスクマネジメント(澤田裕社長)が発足。安田火災リスクエンジニアリング鰍母体に3社のRM事業を機能統合、社名変更したもの。企業RMの総合コンサルティングサービスを行い、売り上げは2001年度7億円、2004年度12億円目標。10月に設立記念セミナーを開催予定。
●将棋倒し事故も補償する花火大会保険を発売(2001年7月27日j
自治体等の主催者向けに「花火大会保険」を発売。観覧者が被った傷害を補償。従来、花火大会はイベント会場の内外を特定できず、補償対象者の範囲を明確にできないことから、施設入場者用傷害保険の引受が困難だった。賠償責任保険による補償しかなかったが、主催者の責任の立証・確定に時間がかかるという問題があった。
「花火大会保険」は契約者を自治体、観覧者を補償対象とする花火大会専用の傷害保険で、主催者の賠償責任の有無に関わらず、@花火大会の施設の崩壊、倒壊、A花火の暴発、B花火大会に直接起因して発生した将棋倒しによる観覧者の死亡・後遺障害を補償。
観覧予想人数が5万人の場合で、1名当たりの死亡・後遺障害保険金額100万円の場合、保険料は15万円。
●企業・団体向けの医療補償保険発売(2001年6月29日j
2002年4月に損保ジャパンとして合併する安田火災、日産火災、大成火災は企業・団体向けの1年更新型医療補償商品「AND」を共同開発し、7月1日から発売。病気・けがに対する幅広い医療補償を提供する「入院AND」、充実したがん補償を提供する「がんAND」を3社で発売する。「AND」は、@入院補償を重視した合理的保険(多くの企業・団体で導入済みの団体定期保険などで広く普及している死亡保障と重複することがない)、A被保険者数に応じた保険料の団体割引制度、B簡便な手続きでの加入、C企業・団体の福利厚生ニーズに合わせて事由・自在に設計可能−−といった特徴がある。
《「入院AND」の補償内容》
▽入院保険は1日目から支払う
B
▽手術給付金は何回でも支払う
B
▽長期入院時(180日間を超える場合など)には長期入院一時金、20日間を超える入院の退院時には退院一時金を支払う
B
▽損保商品の特徴を生かした実際に負担した費用を補償する特約(入院した時に健康保険などの自己負担分を補償する「公的医療保険一部負担金費用担保特約」、高度先進医療を受けた時の技術料などの費用を補償する「高度先進医療費用担保特約」)や、日常生活を取り巻くさまざまなリスクに対する多彩な特約(「個人賠償責任危険担保特約」「携行品損害担保特約」など)の追加が可能。
《「がんAND」の補償内容》
▽がん診断保険金は何度でも支払う(保険期間は1年だが、翌年以降の継続契約を含めた期間について、2年に1回を限度)
B
▽入院保険金は1日目から入院日数無制限で支払う
B
▽手術保険金は何度でも支払う
B
▽20日間を超える入院の退院時には退院一時金を支払う
B
▽通院に対する補償は退院後の通院だけでなく、入院前の通院も対象
B
▽上皮内がんも対象
B
《付帯サービス
t
被保険者向けの健康電話相談・人間ドック紹介・郵便検診紹介の各サービスを提供B
●カーオーナーズ保険「ONE」を改定、医療特約新設(2001年6月29日j
10月1日から、個人向け自動車保険であるカーオーナーズ保険「ONE」に医療特約を新設するなど自動車保険を改定。第三分野の損害保険会社本体での取り扱い解禁に伴い、業界で初めて「医療特約」として自動車保険に付帯して引き受けるなど、より幅広い補償を提供。
《自動車保険改定の概要》
(1)料率制度・水準の改定(自動車保険共通
j
▽保険料水準の改定=全車種について保険料を改定。保険種類、車種、型式(自家用小型・普通乗用車)、契約条件などによって引き上げ・引き下げが発生するが、全体での保険料水準は改訂前とほぼ同水準。
▽型式別料率クラス制度(1〜9クラス)の導入=自家用普通乗用車、自家用小型乗用車について、担保種目(対人・対物・傷害)別に型式別料率クラス制度を導入。これにより、型式ごとの保険成績(損害率)を反映した、より公平で納得感ある保険料体系を実現。
▽ノンフリート等級制度の改定=現行から1等急拡大、1〜20等級とする。併せて等級別料率係数を一部改定。
(2)カーオーナーズ保険「ONE」の主な改
@医療特約の新設=交通事故による傷害に加え、日常生活での傷害や疾病を補償する「医療特約」を業界で初めて自動車保険に付帯する特約として新設。病気・けがを問わず入院時の補償を可能とする「疾病傷害補償タイプ」、がんと診断された場合に補償する「がん補償タイプ」、これらを組み合わせた「疾病傷害・がん補償タイプ」の3タイプを販売。
A人身傷害補償の拡大=人身傷害補償の対象となる事故の範囲を、これまでの自動車搭乗中および歩行中に自動車事故に加え、自動車事故以外の交通事故・建物火災まで拡大。これにより、家族全員の交通事故全般の傷害について実損払による補償が可能となった。
B車両諸費用保険のバージョンアップ=車両費用保険の付随費用を拡大、「家族駆けつけ費用保険金」を新設するとともに、新たにバリエーションを拡大した「付随費用のみ担保特約」の顧客に対しJAFへの取り次ぎを行う「ONEスーパー安心サポート」を提供。
C搭乗者傷害保険(医療保険金部位・症状別定額払)の治療給付金の新設。
(3)その他の主な改定
@無保険車傷害保険「無制限」の新設(業界初)=対人無制限の場合に、無保険傷害の現行2億円限度を無制限に拡大
B
Aすべての商品で、対人・対物示談交渉サービスを実施(現行ONE・TEN・SAP) BSAP・PAPで、異動時の追徴保険料1000円未満領収不要の実施(現行ONE・TEN)
[カーオーナーズ保険「ONE」医療特約の概要]
▽対象契約=カーオーナーズ保険「ONE」で記名被保険者が65歳未満の個人の場合に付帯可能
B
▽補償対象者=自動車保険の記名被保険者本人
B
▽加入手続き=医師の診査は不要(健康告知書作成は必要)
B
▽補償内
e
「疾病傷害補償タイプ」=保険期間…1年(主契約と同じ)/死亡保険金なし/入院保険金…入院1日目から対象となり180日を限度/通院保険金…疾病の場合は5日以上入院した場合に通院責任期間を対象とし30日限度に補償、傷害は事故日から業務支障期間を対象に90日限度に補償/手術保険金…手術内容により所定の金額(入院日額の10・20・40倍)
「がん補償タイプ」=保険期間…1年(主契約と同じ)/死亡保険金なし/入院保険金…がんと診断確定され入院した場合に補償。入院1日目から対象となり支払い限度日数なし/通院保険金…がんと診断確定され5日以上入院した場合に、その入院開始の60日前から、退院後180日経過までの期間を対象に、45日を限度に補償/手術保険金…手術内容により所定の金額(入院日額の10・20・40倍)/がん診断保険金…がんの確定診断を受けた場合に補償
※「疾病傷害・がん補償タイプ」は疾病傷害補償タイプとがん補償タイプの組み合わせ。 なお、2002年4月に「損保ジャパン」として合併予定の大成火災、日産火災と、共同開発商品として団体向け1年更新型医療補償保険「AND」を開発、7月から3社で販売。
●第一生命の介護新商品で共同研究、公的介護の要介護2相当からカバー(2001年6月12日j
6月27日から、3大成人病、身体障害状態および要介護状態になった場合に、以後の保険料の払い込みが不要となる保険料払込免除特約(H13)「スーパーハイバリュープラン+(プラス)」、本人が要介護状態になった場合に一時金を支払う「介護サポート+(プラス)」、両親が要介護状態になった場合に一時金を支払う「孝行サポート+(プラス)」を発売。
これら新商品における要介護状態は、包括提携先の安田火災との共同研究による独自基準で公的介護保険制度の要介護2以上に相当する状態(@ベッド柵、ひも、バー、サイドレールにつかまっても他人の介助なしでは寝返りができない、A介護者に抱えられなければ、一般家庭浴槽の出入りをすることができない、Bひどい物忘れがある−−など)をカバーする内容。独自基準のため、年齢にかかわらず幅広く要介護状態をカバーする。また、定期付終身保険等の保険料払込期間満了後に老後保障と介護保障を同時に確保できる介護割増年金への移行についても要介護2以上相当をカバーする「介護割増年金移行特約(H13)」等を2001年10月に発売する。
今回の新たな介護関連商品は、提携先である安田火災との商品開発に関するノウハウの共有化により実現。具体的には、安田火災が2000年4月から販売している介護補償保険「介護のちから」における要介護状態の定義について、情報の共有化を図るとともに共同研究を行い、第一生命独自の基準で公的介護保険制度の要介護2以上相当をカバーすることが可能となったもの。
●損保ジャパン、役員体制決まる(2001年5月18日j
[取締役(役制内定)
n
▽代表取締役社長:平野浩志安田火災社
キ
▽取締役相談役:小澤一郎大成火災社長、佐藤隆太郎日産火災社
キ
[取締役(役制未定)
n
〈大成火災〉横田紀彦、篠田峯
j
〈日産火災〉土肥之芳、岩越忠道、宮澤護、川又章
〈安田火災〉宮川昌夫、牧文一郎、田山泰之、北村必勝、湊亮策、松見捷郎、松澤攻臣、小方浩、西川茂樹、佐藤正敏、高宮洋一
●ストックオプション実施に伴い自己株式取得(2001年5月18日j
昨年に続き、自己株式取得方式によるストックオプションを実施、商法210条の規定に基づき取締役および使用人に譲渡するための自己株式を取得することを決議。
《ストックオプションの概要》
(1)ストックオプション付与対象者=2001年6月28日開催予定の第58回定時株主総会終結時において在任する全取締役12名および使用人のうち同総会終了後の取締役会で選任される全執行役員16名。
(2)譲渡すべき株式の種類=同社額面普通株式
(3)譲渡すべき株式の数=各譲渡対象者に対する株式の上限は3万株、下限は1万株
B
(4)株式譲渡価額=権利付与日の属する月の前月の各日(取引の成立しない日を除く)における東京証券取引所の同社株式普通取引の終値の平均値に1.05を乗じた価額(1円未満の端数切り上げ)。ただし、当該金額の権利付与日の終値を下回る場合には、権利付与日の終値。
(5)権利行使期間=2003年6月29日から2011年6月28日
(6)権利行使条件=@権利を付与された者が取締役または執行役員としての地位を失った場合は、その日から3年以内(ただし権利行使期間の末日まで)に限り権利を行使することができる、A権利を付与された者が死亡した場合は、その日から3年以内(ただし、取締役または執行役員としての地位を失った後に死亡した場合には、地位を失った日から3年以内)に限り、付与契約に従い、相続人(配偶者に限る)が権利を行使できる、B権利を付与された者は、付与された権利を第三者に譲渡、質入れその他の処分をすることができない、Cその他の権利行使の条件は、2001年6月28日開催の第58回定時株主総会決議・取締役会決議に基づき、同社と対象取締役・執行役員との間で締結する付与契約に定めるところによる。
《自己株式取得の内容》
(1)取得する株式の種類=同社額面普通株式
B
(2)取得する株式の総数=45万株
B
(3)株式の取得価額の総額=4億5000万円を上限とするB
●安田火災ひまわり生命を100%子会社化(2001年5月18日j
シグナ・コーポレーション(「シグナ」本社)と、シグナが保有する安田火災ひまわり生命の株式40%を取得することにつき合意。この結果、安田火災ひまわり生命は、安田火災の100%子会社となる。
《合意内容》
@安田火災は、シグナが保有する安田火災ひまわり生命の株式40%を取得する、Aその結果、安田火災ひまわり生命は、安田火災の100%子会社となる、B株式の取得は、12月15日までに完了する。
《合意の背景》
安田火災ひまわり生命は、1981年に、シグナの前身である米大手保険会社INAの100%日本現地法人(INA生命)として設立。その後、1993年に安田火災が資本参加し、安田火災とシグナとのジョイントベンチャーという形態で日本市場において大きく成長を遂げた。2000年度の収入保険料は1993年度の2.3倍を超え1500億円を上回る見通し。さらに安田火災とシグナは、確定拠出年金事業への参入を目指し、新たなジョイントベンチャーである安田火災シグナ証券を1999年に設立。こうした動きと並行して、シグナは本国アメリカにおいて、1990年代後半から「事業領域を保険業全般から従業員向け福利厚生(年金、健康保険、団体保険)事業に絞り込む」という大きな戦略転換を進めて成功を収めている。この新たな戦略に沿って、日本市場においても事業領域を見直すために、安田火災ひまわり生命株式の持分40%を売却することを検討していた。一方、日本の保険業界は、規制緩和の進展に伴い競争が激化、生損保の垣根を超えた大規模な合従連衡が進んでいる。このような事業環境の中、今後、顧客や市場が一段と巌しく保険会社を選別していくことが予想される。安田火災では、こうした変化を前向きにとらえ、大成火災・日産火災との合併や、第一生命との包括業務提携を通じ、最強・最優の総合保険グループの形成を目指している。この戦略の加速的推進に向け、安田火災は安田火災ひまわり生命の100%子会社化を検討してきた。このような考え方に基づき、シグナと協議を行い合意に至ったもの。
《今後の方針》
安田火災とシグナは、今回の株式取得・売却後も、確定拠出年金分野での共同事業を継統して展開。今後も、安田火災とシグナの両社が確定拠出年金事業およびその他の分野において、重要なパートナーとして良好な関係を維持。安田火災は損害保険会社という枠組みを超えて、顧客の日常生活における「リスクの補債・保障」「資産形成」「健康維持」を戦略分野と位置付け、直接、あるいは間接的に総合サポートを提供できる企業を目指しており、今回の安田火災ひまわり生命の100%子会社化によって、サービスの一層の拡充を進める。
●3月期決算:正味収保2・4%増、正味事業費率35・7%(2001年5月18日)
正味収保は自動車保険が対前年同期比3・4%増と順調に伸びたことなどから、全種目で2・4%増の9262億1000万円に。当期純利益は17・5%増の151億2200万円。正味損害率は0・6ポイント改善し58・5%、正味事業費率は1ポイント改善し35・7%に。ソルベンシーマージン比率は1058・9%。2002年3月期業績予想は正味収保9650億円。
役員異動では、新任取締役に高宮洋一社長室長。なお、今年度から執行役員制を導入、宮川昌夫副社長ら27人を任命。
●安田火災と第一ライフ損保が合併契約締結(2001年5月7日j
7日、両社の取締役会決議を経て合併契約書を締結。存続会社は安田火災で、第一ライフ損保派は解散。合併期日は平成14年4月1日で、日産火災、大成火災含をめた4社合併で椛ケ保ジャパンが発足する。今年3月末速報値で4社合計の収入保険料は1兆3840億円と、損保業界首位の東京海上の1兆3845億円に並ぶ。
第一ライフ損保は合併に先立ち、累積損失処理および来年3月の実施を目途に有償減資を行う。これにより、資本金300億円が30億円に、発行済株式総数50万株が5万株となり、合併時の資本金・資本準備金の額はおよそ50億円になる見込み。今年4月から第一生命は安田火災の損保商品の募集代理を行っており、満期更改を迎えた第一ライフ損保の顧客に安田火災の損保商品を販売していることから、第一ライフ損保の保有契約が減少するため、保有額に見合った資本水準まで減資するもの。
合併比率は安田火災1対第一ライフ損保0・16で、第一ライフ損保の額面普通株式1株(額面5万円)に対し、安田火災の額面普通株式160株(額面50円)を割当交付。両社は6月28日開催の株主総会で合併契約書を承認。
●3社合併契約締結、新生「損保ジャパン」に(2001年4月25日j
安田火災、日産火災、大成火災は25日、取締役会の決議を経て合併契約書を締結。2002年4月1日付で合併。安田火災を存続会社とし、日産火災、大成火災は解散する。合併新会社名は椛ケ害保険ジャパン(略称:損保ジャパン、英文名:Sompo・Japan・Insurannce・Inc.)。損保という業態名に親しんでもらうとともに、業界トップを目指し、国際的に通用する保険会社を意図。
本店所在地は東京都新宿区西新宿1−26−1(現安田火災本店所在地)。合併比率はゴールドマンサックス、JPモルガン、メリルリンチ日本証券の算定結果により、安田火災1、日産火災0・7、大成火災0・5。日産火災、大成火災の額面普通株式1株に対して、それぞれ安田火災の額面普通株式0・7株、0・5株を割当交付。新会社の資本金は1000億円(第一ライフ損保との合併に伴う増加資本金を合算)。6月28日開催の3社定時株主総会で合併承認。
新会社の役員体制は、代表取締役社長に平野浩志安田火災社長が就任。3社の取締役数49人を見直し、新会社発足時は20とする。執行役員制を導入。存続会社の定款を変更、取締役・執行役員の任期は1年とする。
【合併準備期間中の業務提携など】
@共同採用:2002年4月1日入社の第1期生採用に向け、3社で共同事業体を設立、採用活動を実施
B
A人材交流:ほぼすべての部門で3社間の人材交流開始。日産火災、大成火災から安田火災ひまわり生命への出向等、生保事業に人材交流も推進。
Bシステム統合:システム開発環境を整備し、安田火災・立川システムセンターを3社システム統合開発センターとして3社社員が常駐し、作業を進捗。
C生保事業:安田火災ひまわり生命と日産火災のDIY生命の役割を明確化し、両社併存。ひまわり生命は3社代理店チャネルによる対面販売中心の生保会社、DIY生命はダイレクトマーケティング、eビジネス中心の生保会社に位置付け。日産火災、大成火災の代理店に5月から生保代理店委託。なお、安田火災は上半期を目途に第一生命から補完的商品供給を受け、代理店を通じ販売。両社の包括業務提携を踏まえ、合併新会社・第一生命グループの生保事業強化への最適スキームを協議。
D確定拠出年金事業:2001年度を合併前のプレマーケティング期とし、7月以降3社合同企業向けセミナー等の企画実施。
【第一ライフ損保との合併
z
安田火災は3社合併とは別に第一ライフ損保との合併契約を締結予定。合併期日は2002年4月1日。安田火災が存続会社で、第一ライフ損保は解散。
●「医療廃棄物排出者責任保険」を発売(2001年4月1日j
@損保業界で初めて、医療廃棄物が不法投棄された場合の、医療機関の排出者責任(排出者が投棄廃棄物の除去について負う責任)を補償する新保険「医療廃棄物排出者責任保際」を開発、医療機関向けに4月1日から発売開始。
4月1日に改正された廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に対応、病院・診療所等の医療機関が排出した廃棄物が不法投棄され、廃棄物処理法に基づく措置命令・除去費用の求償を受けた場合に、廃棄物の撤去や汚染土壌の浄化にかかる費用、投棄廃棄物により生じた健康被害などの賠償責任を補償。
法改正により、投棄者が不明、あるいは投棄者に賠償資カがなく、かつ排出者が最終処分の確認を怠っている等の場合は、都道府県が投棄廃棄物の撤去などの措置命令を排出者に対して命じることができる。不法投棄は社会的な問題となっているが、とくに医療廃棄物が不法投棄された場合は感染性の恐れがあることから、投棄場所周辺の住民にとって大きな不安が生じる。その一方で、排出者である医療機関にとっては、自らの占有を離れた廃棄物が不法投棄されないために講ずる手段には限界があり、万一不法投棄措置命令を受けた場合、その費用負担が医療機関の経営に大きな影響を与えることになるため、当該費用を補償する保険の創設を求める声が医療機関から数多く寄せられていた。こうしたニーズを踏まえ、万が一、医療廃棄物が不法投棄された場合に汚染物を早期に除去することが社会の利益に資すると考え、医療機関が排出者責任を問われた場合の除去費用等を補償する新保険を開発したもの。
《支払い保険金》
@措置命令・除去費用求償に基づく廃棄物除去費用および土壌浄化費用、A投棄された廃棄物に起因した健康被害に対する医療費・逸失利益・慰謝料、または漁業権、争訟費用−−の合計額に90%を乗じた金額を、保険金額限度に支払う。
《主な免責》
@被保険者が不法投棄した、または不法投棄されることを認識しながら委託した廃棄物に起因する事
フ
A被保険者が保険期間中に廃棄物処理の委託契約を無許可業者と締結している場
B被保険者が保険期間中にマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付しない、または虚偽記載している場合
C被保険者の所有、使用または管理する施設に不法投棄された場合な
ヌ
《保険料例
t
@100病床の病院・支払い限度額1億円場合=年間約13万円 A診療所・支払限度額1億円の場合=年間約1万5000円@
●第一生命が4月から安田火災の商品販売開始(2001年3月28日)
@2000年8月に発表した安田火災との包括業務提携の具体化について「生損保相互供給」を柱として準備・実施してきたが、2001年4月から安田火災の損保商品販売を開始。今後、安田火災による第一生命の生保商品販売およびその他の分野についても、順次包括業務提携の具体化を進めていく。両社は、今後もそれぞれのコアコンピタンスとノウハウを融合し、共同で生損保総合顧客サービスを展開していくことにより、顧客に最高品質の商品・サービスを提供する「最強・最優の総合保険グループ」の形成を目指していく。
《損害保険分野》
(1)第一生命による安田火災の損害保険商品の販
@提携内容=損害保険分野での提携効果を早期に発揮するため、提携直後から第一生命は、顧客からの安田火災固有商品に対する具体的ニーズに応じて、安田火災へ連絡を行い、安田火災から顧客へ最適商品の提供を行っていくという両社連携の取り組みを推進しているが、第一生命・安田火災間の損害保険に関する募集代理・事務代行について、2月23日付で当局の認可を取得。これを受け、第一生命は、安田火災から募集代理・事務代行の委託を受け、自社の損保募集人資格を有する約3万名の営業職員、ファイナンシャル・プランナー、法人営業担当等を通じて、安田火災の損害保険商品を販売する。
A販売商品=個人顧客には、顧客ニーズにきめ細かく対応する白動車保険「カーオーナーズ保険ONE」や、火災リスクを中心として日常生活にかかわるリスクをトータルに補償する「家庭保険」など顧客に最適な商品を提供。法人顧客についても、ニーズに応じた最適な商品を幅広く提供する。
B販売開始時期=2001年4月2日から販売開始。なお、第一ライフ損保既加入者に対しても、第一生命から、安田火災の損害保険商品を契約更改時期に合わせて提案。
C両社協力体制=両社が有する経営資源を有効活用するとともに両社の連携体制をより強固にすることで、顧客に対する最高品質の損害保険商品・サービスの提供・効率的な事業運営を進める。
▽顧客への提案力の充実…第一生命約2000カ所の全営業拠点と安田火災約400カ所の営業拠点が連携することにより、第一生命による顧客への損害保険提案力をより一層充実させる。
▽顧客サービスの充実…顧客からの契約内容変更申し出に対しては、安田火災の「お客さまコールセンター」で対応、顧客サービスの向上を図る。また、安田火災の損害調査サービス拠点247カ所におけるスタッフ約5000名が迅速・丁寧・親切な事故対応サービスを提供。
▽事務システムインフラの充実…第一生命の営業職員用携帯端末「Navit」ヘの安田火災商品の搭載、安田火災の代理店システムの第一生命支社・法人部への配備等、システムインフラの充実により安田火災商品の提案に万全の体制を敷く。また、損害保険販売に関する事務処理のスピードアップ、事務サービスの品質向上を目的として、両社共同の「事務集中センター」を新設。併せて、2001年6月をめどにイントラネット基盤の連携を実現し、両社間の効率的な情報伝達・情報共有化を推進。さらに、第一生命は事務処理体制の一層の強化を目的に、安田火災の損保事務経験者の採用・配置等を実施。
(2)安田火災と第一ライフ損保の合併等
@合併に先駆けた第一ライフ損保の損害調査サービスの充実=安田火災グループとの連携の下、第一ライフ損保既加入顧客へすでに提供している損害調査サービスは次の通り。
▽安田火災から第一ライフ損保への人材派遣(2000年10月〜)
▽安田火災損害調査による第一ライフ損保の損害調査業務の受託(2000年10月〜)
▽安田火災ホットラインサービスによる夜間・休日の事故受付(2000年11月〜
j
▽大災害発生時の安田火災グループの支援による迅速な損害調査サービスの提
A安田火災と第一ライフ損保との合併=安田火災と第一ライフ損保は、当局認可および株主総会決議等を前提に、2002年4月に合併。現在第三者機関を交え、合併比率等詳細の検討を進めており、安田火災・第一生命・第一ライフ損保での機関決定、安田火災・第一ライフ損保の株主総会決議、公告、当局認可等を経て正式決定する予定。現在決定している合併基本スキームは次の通り。
▽第一ライフ損保に既加入顧客に対して、第一生命から安田火災の損保商品を契約更改時期に合わせて提案。
▽第一ライフ損保が合併時点で保有する既契約は、合併と同時に安田火災が引き継ぐ。
なお、すでに公表の通り、安田火災は、第一ライフ損保との合併と同日に大成火災・日産火災との合併を計画しており、2002年4月には関係損保4社が一体となって発進する予定。安田火災と大成火災・日産火災合併内容については、早期に発表する。
《生命保険分野》
(1) 安田火災代理店による第一生命商品の販
@提携内容=生命保険分野での提携効果を早期に発揮するため、提携直後から安田火災は、顧客からの第一生命商品に対する具体的ニーズに応じて、第一生命へ連絡を行い、第一生命から顧客へ最適商品の提案を行っていくという両社連携の取り組みを推進している。同時に、両社グループの生命保険事業強化と収益力向上のため、広範囲な業務提携を段階的に展開すべく検討してきた。第1段階としては、安田火災グループが提供する第一分野商品のラインアップを一段と補完・強化するため、安田火災代理店を通じて第一生命の補完的第一分野商品を販売する予定。そのため、安田火災は、第一生命から募集代理・事務代行の委託を受け、代理店乗合事務手続き、新契約事務処理、代理店への販売指導や営業推進等を行う予定。
A販売商品=安田火災グループヘの補完的商品の供給を目的として、顧客ニーズに応じた第一生命固有の第一分野商品(一時払養老保険、予定利率変動型年金等の貯蓄系商品を含む)を販売する予定。
B対象代理店=代理店の第一生命商品販売のニーズも踏まえて、安田火災の専属・専業代理店を中心に代理店委託を行っていく予定。
C両社協力体制=第一生命、安田火災の経営資源を有効活用し、最も効率的な事業運営体制を構築していく予定。
▽顧客への提案力の充実…安田火災と第一生命の営業拠点が連携することにより、第一生命は、事務代行の委託を受ける安田火災に対して、代理店への効率的な営業推進・教育等を実施するための支援を行う。
▽顧客サービスの充実…第一生命の広範な生涯設計・ライフプランニングノウハウにより、安田火災代理店の生保コンサルティング能力の向上を図る。
▽事務システムインフラの充実…DIAS(第一生命代理店システム)を活用することにより、生保販売の効率化を図る。
D実施時期=当局認可取得のうえ、2001年度上半期中をめどに代理店への委託および販売を開始していく予定
B
(1)新たな生命保険事業モデル共同検
「
生保分野提携の第2段階として、今後の事業環境変化等を踏まえ、両社グループの生命保険事業の強化と強みを最適にかつ最大限に発揮できるよう、新たな生保事業モデルの展開可能性について引き続き共同で検討していく。
《生損保総合顧客サービス・共同商品対応》
(1)顧客向け共同ロイヤリティプログラムの開
n
2001年4月から、第一生命が個人顧客向けに展開している「ドリームキングダム」を共同ロイヤリティプログラムとして展開
B
@ドリームキングダム=第一生命が運営する個人顧客向けロイヤリティプログラムで、第一生命の契約加入状況等に応じて、顧客ごとにポイントを合計し、500ポイント以上となった顧客に各種サービスを提供するもの。すでに約150万人の顧客の利用がある。
A安田火災の参画=第一生命および安田火災のすべての代理店を通して、安田火災の自動車保険等所定の損害保険に加入している顧客に対して、第一生命への加入等による合計ポイントに次のポイントを加算。これにより、第一生命・安田火災共通の顧客が、ドリームキングダムのサービスをより利用しやすくなる。
[加算ポイント](1名につき100ポイント限度)
○自動車保
ッ
・カーオーナーズ保険ONE:1件ごとに60ポイン
g
・その他の自動車保険:1件ごとに30ポイン
g
○火災保
ッ
・家庭保険:1件ごとに30ポイン
g
(2)法人向け会員サービス「サクセスネット」の誕
カ
第一生命は「プライムネット」として、安田火災は「YESクラブ」として、従来別々に運営していた法人向け会員サービスを2001年4月から「サクセスネット」として統合。これに伴い、両社の既存サービスメニューを見直すと共に、新規サービスの追加により、サービスの質・量を向上。「サクセスネット」の開始により、会員企業顧客(約7万企業)ヘの利便性向上を図るとともに、会員企業顧客に対する各種情報・サービスの提供を通じて会員企業の福利厚生の充実、事業発展に資することを目指していく。
[主な提供サービス](ポータルサイト「ins-dream」からアクセス)
@
サービスメニュ[ | 提供サービス概v |
ビジネスサポーg | 企業経営に資するビジネス情報の定期的な提 |
ニーズに応じ自由に検索できる2000種類以上のビジネスリポートの提供 | |
会員企業間のビジネスマッチングのサポート | |
コンサルティング | 企業を取り巻くリスクについての簡易診f |
各種助成金受給診f | |
各種社会保険の手続きに関するサポーg | |
経営相談 | |
福利厚生・アメニティ | ビジネスホテル、ゴルフ場の優待取扱 |
交通安全 | 安田火災の損害調査実績に基づく交通事故多発地帯の検 |
(3)生損保共同商品開発
多様化する顧客ニーズに応えるべく、両社のノウハウと生保・損保の特長を生かした新商品の開発を進めており、顧客の個々のニーズにマッチした最適な生損保総合プランを提供。両社が当局認可を取得したうえで、2001年度下期をめどに販売する。また、企業顧客への生損保共同提案についても準備を進めている。
(4)福利厚生制度の共同提案
企業向け福利厚生制度全般をカバーする両社の商品・サービスを顧客に最適な形で提案していく。また、複利厚生制度を管理するインフラとして、第一生命が開発・提供しているSELFSと安田火災の企業向け各種ITインフラサービスの融合を図るほか、カフェテリアプランを中心とする福利厚生制度全般へのコンサルティング機能の共同展開についても準備を進めている。
《生損保総合保険ポータルサイト「ins-dream」》
両社は、多様化・高度化する顧客ニーズに応えるため、生保・損保両事業の業態を超えた業界初の総合保険ポータルサイト「ins-dream(インズドリーム)」を昨年9月に開設。「ライフサイクル・コミュニケーション」をコンセプトとし、顧客の家族のライフサイクルに応じて必要となる生保・損保商品をシームレスに扱い、理想的なリスク&マネーマネジメントを実現する各種オンラインサービスを順次提供している。さらにに、2001年4月以降については、契約内容の一括照会や住所変更の一括手続き等、顧客の利便性向上に向けたサービス提供の準備を進めていく。
[現在提供中のサービスメニュー]
・「ライフサイクル・インフォメーション」=ライフステージのあらゆる場面において、役立つ情報を提供(健康、介護、住宅、家族、暮らし、車・ドライブ、災害対策等)
・「保険用語辞典」=生命保険、損害保険に関する専門用語を分かりやすく解説。
・リスク診断サービス「ファミリーリスクマネジメント=簡単な質問に答えることで、人生における15のライフリスクのうち、顧客自身と家族に該当するライフリスクを診断。該当リスクに関する統計データを用いた解説や、リスクに備えるための両社推奨商品も紹介。
《介護事業分野》
現在両社は、介護・健康・医療分野において、それぞれが保有する資源・ノウハウを融合し、わが国トップクラスのサービス提供体制を構築すべく検討を進めているが、その一環として次の取り組みを実施している。
(1)介護関連事業者・医療機関等のサービスネットワークの相互補完
顧客向けサービスの拡充を目的として、両社がそれぞれ提携している優良な介護関連事業者・医療機関等を相互紹介することにより、介護関連サービスネットワークの充実を図っていく。
(2)介護サービスの質の向上に向けた共同取り組み
介護サービスの質向上に資するべく、すでに次のセミナー等を実施しており、今後もさまざま取り組みを積極的に展開していく予定。
@介護事業セミナーの共同開催=「介護保険と今後の事業展開のあり方」をテーマとした介護事業セミナーの共同開催(2001年1月29日
j
Aシルバーサービス展への共同出展=シルバーサービス振興会主催のシルバーサービス展へ共同出展(2001年3月8〜10日
j
(3)健康・医療分野の共同研
健康・医療分野における新規サービス事業の開発に向けて、共同研究を進めている。
《確定拠出年金・関連事業分野
t
両社は、確定拠出年金制度や職域向け累積投資信託制度における両社グループのノウハウを結集した最適なシステム、商品、販売スキームについて、確定拠出年金制度の導入時期や顧客ニーズの広がりを踏まえながら、引き続き検討。
《資産運用》
(1)興銀第一フィナシャルテクノロジー社への安田火災の参
第一生命と興銀との合弁会社である興銀第一フィナンシャルテクノロジー社(興銀第一FT)に安田火災が10%出資するとともに、人員の派遣を行い、3者の合弁事業とする。これにより、興銀第一FTは3者における戦略的合弁会社として、従来の金融および生保・年金を中心とした金融先端技術に加え、損保分野での研究・開発力を一層強化し、金融全般に関する研究・開発を一段と進めていく。
[合弁事業化の概要]
・代表取締役社長=大野克人
・出資比率=興銀:第一生命:安日火災=60%:30%:10
・実施日=2001年4月1日
・資本金(増資後)=2億円(予定
j
(2)投信商品の共同販売(クロスセリング
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それぞれの系列の投信投資顧問会社の投信商品について、生保・損保会社間では国内初の共同販売(クロスセリング)を2001年1月から開始。第一生命ではファイナンシャル・プランナー、法人営業担当者等約1430名、安田火災では約300名の代理店をそれぞれ販売チャネルとして共同販売を推進。これにより、両社のノウハウ共有化を通して、より幅広い顧客ニーズに応えていく。
[販売商品]
・DL日本株式オープン(愛称:技あり一本〈るいとう〉)=委託会社:興銀第一F
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・安田火災日本株オープン(愛称:むぎわら帽子)=委託会社:安田火災グローバル投信投資顧
※なお、両社で共同販売を行う商品については、「ins-dream
funds(インズドリームファンズ)」という名称を設定。
(3)その他資産運用業務での連
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安田火災の関連会社である安田火災ローンサービスは、第一生命が実施している提携先企業の従業員向け福利厚生型パーソナルローンに対し、2001年4月から保証引受を開始。また、その他両社資産運用業務の高度化・効率化に向けた協調体制について引き続き検討を行っている。
《その他》
(1)代理店システム等のIT分野での共同取り組
ン
制度動向等を見据え、第一生命,安田火災が有するシステム資産、ノウハウを最大限に活用して、生損保代理店システムの共同開発をはじめとした共同ITインフラの構築に向けて検討を進めている。
(2)人材交流
2000年度においては、安田火災から第一ライフ損保への損害調査担当者の派遣や第一生命・安田火災間で資産運用分野における人材交流を実施。2001年度以降については、資産運用部門・営業推進部門・人事部門等幅広い分野で人材交流を深め、両社のコアコンピタンス・ノウハウの補完・強化を推進。
(3)資本関係
第一生命は、包括業務提携による両社の関係強化と安田火災の事業競争力および将来性に期待し、当面5%相当の株式保有をめどに市場から安田火災の株式取得を順次実施している。
●会社分割時の自動車保険料「割引率継承ルール」新設(2001年3月23日j
4月1日付で新たに導入される『会社分割制度』に合わせて自動車保険の商品内容を改定、「会社分割制度により会社を分割した場合の『自動車保険料の割引率承継ルール』」を新設。
会社分割制度により、多くの企業が会社組織の再編成を行う見通しだが、現行の自動車保険の割引率継承ルールでは、当該企業にデメリットが生じるケースが想定される。そのため、デメリットが生じないよう商品改定するもの。具体的には、A法人の一部事業を分離してB法人に統合するようなケースでは、A法人の自動車保険料の割引率は継承できなかったが、今回新設の「割引継承ルール」により、会社分割制度に基づく「吸収分割」の場合にも割引率の継承が可能となる。
吸収分割時のそれぞれ自動車台数・割引率により、次の三つの方式から選択できる。
@特則(一般方式)=分割法人から移転された自動車台数と継承会社の分割登記時点での自動車台数のいずれか台数の多い方の割引率を適用
B
A特則(加重平均方式)=分割法人から移転された自動車台数と継承会社の分割登記時点での自動車台数により、双方の割引率を加重平均した割引率を適用。
B特則の適用なし=従来のルールと同じ。
●契約者にパーソナルHP提供(2001年1月31日j
個人契約者約1000万人を対象に、一人ひとりにパーソナルなホームページを提供し、複数の契約の照会などが行える「Y’s
club」(ワイズクラブ)サービスを2月1日から開始(登録制サービス:登録費・年会費等は不要。http://www.yasuda.co.jp)。インターネット上で、複数種目契約の一覧照会および複数契約の住所一括変更が可能となるのは、損保業界で初めて。
また同時に、顧客の自動車事故防止と交通安全を目的に、年間100万件以上の自動車保険の事故受付を行っている同社ならではのサービスとして、とくに運転時や歩行時に気を付けてほしい場所をインターネットの地図上に表示した「ひやりマップ」を独自開発、「Y’s
club」の一つのメニューとして情報提供を開始。全国地域をカバーした自動車事故多発・注意地点情報サービスを提供するのは日本で初めて。
《Y’s clubの概要》
1.契約内容照会、保険の引っ越し=顧客は、保険の加入内容を24時間いつでもどこでもインターネット上で照会できる。とくに複数の種目に契約がある顧客は、一つのIDで種目横断での一覧表示が可能で、住所変更については、一度の入力で一括変更が可能となる業界初のサービス。
2.ひやりマップ=とくに運転時や歩行時に気を付けてほしい場所を「ひやりマップ」としてインターネット上の地図に表示、日本中の郵便番号や地名等から検索が可能で、交通安全を目的とした地域の安全情報を提供。この「ひやり地点」は、全国250カ所の同社サービスセンターで日頃から自動車事故を取り扱っているサービスセンター担当者が、事故防止の観点で比較的発生件数が多い地点や、とくに注意してほしい地点(サービス開始時には全国で約2700カ所が登録)をピックアップしたもので、現場の声がもととなって作成されている。
3.代理店情報照会=代理店向けのサービスとして、代理店のホームページの1メニューとしても提供するほか、「Y’s
club」内の扱い代理店情報から代理店ホームページのリンクと、代理店あてに直接メール送信できる仕組みを構築。顧客・代理店間のコミュニケーションを図るサイトとして、順次リンク代理店を増やしていく予定。
4.その他=「今週の星座占い」「生まれてからの日数表示」など、顧客情報を基にしたパーソナルな各種情報を入手できる。
登録に関しては、同社契約(自賠責保険・団体保険を除く、保険期間1年以上の契約)に加入している個人顧客(約1000万人)を対象とし、登録・年会費は不要。登録は同社・同社代理店のホームページ、または契約時の登録申込書による事前登録方式で顧客から登録申し込みを受け付け、顧客本人あてに個別のパスワードを発行する。今後、「事故の進捗状況の紹介サービス」や新たな情報提供サービスなど、コンテンツ充実を図っていく予定。
●金融機関保険窓販でコールセンター設置(2001年1月16日j
金融機関による保険窓販の解禁をにらみ、これまでのコールセンター機能を拡充、4月から金融機関保険窓販に対応したコールセンターを設置する。金融機関が保険代理店として保険販売を開始するに当たり、顧客への十分な保険商品の説明と、事故発生時の万全なサポートを可能とすることが主な目的。
同社では従来から自動車保険を中心としたコールセンターを有しており、さまざまな形で顧客をサポートしてきたが、金融機関による保険窓販に対応するために体制を拡充し、これらの機能を有する専用回線を設置する。なお、コールセンターの具体的な機能は、2000年10月に認可取得した「金融機関保険窓販に対応した住宅ローン用の火災保険新商品」に付帯する形で、顧客サービスを提供。
▽開設対応時間
・平日=9〜20
・土・日・祝日=9〜17時
・事故対応=24時間(365日
j
▽機能(新商品購入の全顧客に提供
j
@基本メニュー=商品内容説明、各種問い合わせ、契約異動受付、事故対
Aオプションメニュー=地震保険契約更改手続き支援、保険料口座振替不能契約者対応
▽料
基本メニューは無料。オプションメニューは有料とし、件数に応じて一定金額を金融機関が負担する仕組みを検討中。
●ひまわり生命を子会社に(2001年1月4日j
外資系保険会社への第三分野の激変緩和措置終了に伴い、72年以来提携関係にあるINAひまわり生命の株式を60%取得、保険業法上の子会社に置く。引き続き米国シグナ社との合弁会社として運営されるが、安田火災による株式過半数取得により、新社名を安田火災ひまわり生命保険鰍ノ変更するとともに、新役員を選任、新社長に吉田誠氏(前安田火災専務)が就任。W・Mクラウズ会長は留任。
〈安田火災ひまわり生命の概要〉
資本金72億5000万円、総資産3367億円、保険料等収入1372億円、従業員817l
●風力発電事業者向け新保険発売(2000年12月26日)
風力発電事業者の風況の悪化による収益減少を補償する新保険を開発。すでに開発済みの天候保険と天候デリバティブを組み合わせ、個別ニーズに対応、オーダーメードで販売する。
<主な特徴>
@実際の収益減少を確実に補償=天候デリバティブは風速のみをトリガーとし、風速が一定値を下回った場合に事前に取り決めた金額を補償するため、補償額と現実の収益減少には差額が発生する可能性(ベーシスリスク)がある。新商品ではこのリスクを回避するため天候保険と天候デリバティブを組み合わせることで、風不足による実際の収益減少額を算出、そこから天候デリバティブによる補償額を控除した額を天候保険の保険金として支払う。そのため、実際の収益減少額を上限に補償が受けられる。
A支払いの迅速性=実損害の査定が必要ない天候デリバティブを組み合わせることにより、支払いの迅速性確保が可能。
B予定する収益確保が可能=保険とデリバティブを組み合わせることにより、「対前年の収益額は天候保険」「予定する最低収益と前年実績の差額は天候デリバティブ」で補償できるようにし、無駄のない保険設計で予定収益の確保を可能とした。
●3社が合併の覚書に調印(2000年12月14日j
安田火災、日産火災、大成火災の3社は合併新会社のビジョンをとりまとめ、合併に関する覚書に調印。今後、合併契約の締結、株主総会での承認、金融庁の認可を経て2002年4月に合併する運び。
合併新会社は第一生命との包括業務提携を推進、「最強・最優の生損保総合保険グループ」戦略を展開するとともに、完全自前主義と一線を画し、みずほフィナンシャルグループとのパートナーシップ確立に軸足を置くビジョンを共有する。
マーケットの相互補完・補強により損保事業規模の飛躍的拡大を実現するとともに、みずほフィナンシャルグループとの機能別連携を図り、個人・法人分野で保険商品と金融商品を融合させた総合的金融サービスの開発を行う。
第一生命と安田火災の包括業務提携を合併新会社との契約として拡充、再締結(新包括業務提携)する。これにより個人顧客数約2400万人、営業職員5万人、損保代理店10万店の国内最大級の保険事業グループとなる。
新たな収益機会を先取りするため、長寿社会の長生きリスクにかかわる事業、企業リスクマネジメント事業等の新事業を展開。これらの基盤となる医療・介護、福利厚生、金融保証、保険デリバティブ等の分野で可能な限り共同展開を先行する。
〈合併の骨子〉
(1)合併時期:2002年4月
B
(2)合併比率:第三者専門機関による評価を参考に3社で協議、決定。2001年4月末を目途とする合併契約締結までに決定、公表
B
(3)社名、本店所在地、存続会社、経営体制、資本金:3社協議で2001年4月末までの早期に決定。経営体制は執行役員体制を導入(日産火災は導入済み。安田、大成火災は2001年6月株主総会の承認を経て導入予定)。資本金は安田火災と第一ライフ損保の合併も踏まえ、決定。
〈経営目標指標〉
主な項目 99年度 02年度 05年
x
●正味収保 1兆2573億円 1兆3300億円 1兆4000億円
@
●シェア 20% 21・2% 22・3
●損害率 58・8% 60・2% 60・9%
●事業費率 37・6% 35・3% 31・3
●合算比率 96・4% 95・4% 92・3%
●当期利益 182億円 380億円 820億
~
●修正ROE 4% 7%以上 10%以上
@
●社費圧縮 ― ▲169億円 ▲541億円
@
●営業店舗数 740店 520店 460
X
●従業員数 16996人 15500人 13000
l
【事業戦略
z
〔総合収支計画
l
〈損保事業
r
3社相互のチャネル支援強化、マーケット拡大、第一生命との新包括業務提携によるクロスセル拡大などにより、正味収入保険料は2005年度に1兆4000億円以上(99年度対比1500億円増)、マーケットシェア22%以上をめざす。これにより保険引受収支残率を99年度の3・6%から7・7%に拡大する。
合併後、国内営業拠点約220カ所、海外約16カ所、国内損害調査サ−ビス拠点約90カ所の統廃合を行う。合併準備期間中の出退店戦略でも共同歩調をとる。2000年度は3社合計で年間350億円のシステム投資を行っているが、既存契約管理システムの統合による開発・保守費用の削減、ハードウェア統合による賃貸料・維持管理・オペレーション費用の削減、店舗集約等による回線費用の削減、3社6カ所のコンピュータセンターの再配置などにより、100億円以上の削減をめざす。 また、新規事業への要員シフト、アウトソーシングの推進、採用抑制と自然減等により2005年度末までに4000人規模のスリム化を行う。
〈生保事業〉
99年度末のINAひまわり生命、DIY生命合計の新契約高1兆800億円を販売網の拡充等により、2002年度約1兆3000億円、2005年度約1兆5400億円に拡大へ。これらにより経常利益は2002年度約20億円、2005年度約80億円をめざす。
〔ROE目標〕
その他有価証券評価益等を除外したROEベースで2005年度10%以上をめざす
B
〔資本政策・資本効率向上
l
新会社は格付け要件、ソルベンシーマージン比率、ROE水準等に鑑み、機動的な資本政策を実施。株主への利益還元、自社株償却を念頭においた資本政策を行う。保有資産の効率的な活用、保有リスク量の圧縮等を目的として政策株式の圧縮、遊休不動産等の売却を実施。なお、2000年3月期の3社国内株式保有高は約1兆円、総資産比20%。
【合併準備期間の提携】
●共同採用:2000年12月 ●人材交流:2001年1月 ●システム統合計画策定:2001年1月 ●IT、eービジネス共同展開プラン策定・実行:2001年1月 ●損害調査サービスの各面提携 :2001年1月 ●新商品共同開発:2001年4月 ●共同マーケティング体制整備・実行:2001年4月 ●代理店支援制度・システム・手数料体系統合プラン策定:2001年4月 ●研修ツール・能力開発手段の相互利用:2001年4月 ●関連・子会社の統合計画策定:2001年4月
【第一生命との分野別提携協議】
●生損保総合サービス提供に向けた、法人・職域市場を中心とした第一生命との共同マーケティング ●損保3社が展開している生保引受・販売事業の機能別最適化スキーム ●第一生命・安田火災が運営している生損保総合保険ポータルサイトへの大成火災・日産火災の参画 ●第一生命・安田火災が運営する企業向け保険総合サービス会員組織「サクセスネット」への大成火災・日産火災の参画、ならびに両社法人顧客への紹介・提案 ●職域向け累積投信制度を含む401k事業展開に向けた安田火災シグナ証券の共同活用 ●介護分野における各種サービスの相互補完・情報データベースの共同利用 ●資産運用ノウハウの相互交流と運用力・金融技術の強化 ●新たな販売ビジネスモデル・システムの共同開発 ●第一生命との広範な協力関係を視野に入れた3社関連会社・子会社戦略の策定
●統合3社が総合職共同採用(2000年12月4日j
2002年4月に合併する安田火災、日産火災、大成火災は2002年度の新卒総合職採用に向け採用共同事業体を本年内に設立、採用広報、選考会、内定等すべての採用活動を共同で行う。今年12月から2万人を対象に学生の就職活動スケジュールに合わせて参加可能な「段階別オープンセミナー」(今年12月からジョブデザインセミナー、来年2月からコーポレートデザインセミナー)、ブース形式での社員との座談会「オープンフォーラム」を開催。
●金融保証専門の損保子会社を設立(2000年11月30日j
100%出資で金融保証を専門に取り扱う損害保険子会社「安田火災フィナンシャルギャランティー損害保険株式会社」を設立。
11月28日付で金融再生委員会から損害保険業の免許に関する予備認可を取得、今後年内の免許取得を目指して免許申請手続きを進め、免許取得と同時に営業開始の予定。金融保証を専門に取り扱う保険会社の設立は日本初で、国内損保による初の損害保険子会社となる。新会社は、専門会社ならではの柔軟で機動的な組織対応力、最上格付(トリプルA)、米国金融保証会社との業務提携による最先端の技術を生かし、国際水準の商品・サービスを提供していく。
金融保証市場は証券化市場の拡大に伴って拡大しており、今後も、金融機関における資産圧縮の必要性、企業の資金調達手段の多様化などを背景に、引き続き拡大が見込まれる。安田火災では、こうした市場ニーズに応えるべく、従来から運用部門の事業戦略の一環として、金融保証業務への取り組み強化を図ってきていた。
金融保証業務に運営に際しては、企業の資金調達コストを低減させるための高い格付が必要となる。この高格付を取得し、安定的に維持することが、今回の新会社設立の最大の目的。他の保険種目の引受や資産運用等による格付の変動を回避し、十分な資本を準備することにより、安定的に最上格付を維持することが可能となる。
<新会社概要>
▽本社=東京都千代田区内神田1−1−14 日立鎌倉橋別館2階(郵便番号101−0047 電話03−5282−5711 なお2001年2月1日から東京都千代田区大手町1−5−4 大手町フィナシャルセンター17階に移転予定)
▽社長=野村健治(元安田火災取締役)
▽資本金=110億円(安田火災100%出資)、このほか資本を補完するものとして安田火災・新会社間で@72億円を限度とする純資産維持契約、A配当、株式消却、減資等を行わない旨の契約(設立後10年)−−の契約を締結。
▽役職員=安田火災の金融保証担当セクションに人員をベースに17名(取締役4名、監査役3名、職員10名)
▽事業概要=証券化商品等の金融保証(保証対象は小口・分散化された証券化商品を中心)を行う損害保険会社
B
▽事業計画=初年度から黒字で、5年後に収入保険料20億〜30億円、10年後には50億〜100億円程度の水準を見込む
B
<新会社の特徴
▽金融保証専門会社=新会社は損保会社となるが、自動車保険・火災保険等は取り扱わず、金融保証のみを対象とする専門の保険会社となる。日本初となるが、米国ではニューヨーク州等の保険法で、金融保証業務を行う保険会社は、他の保険の引受が禁止されているため、金融保証専門会社となっている。金融保証専門のため、小規模での運営が可能。
▽最上級格付=S&P社とムーディーズ社から、最上級のトリプルAを取得予定。
▽最先端技術の導入=債券の発行体と投資家の双方にメリットをもたらす付加価値の高い保証事業を行うため、米国の金融保証会社との提携で、最先端技術を導入。
<金融保証業務の概要>
[スキーム](代表例)
@企業から特別目的会社への資産売却=企業が資金調達を目的に、自己の所有する売掛債権、リース債権、貸付債権等の資産を特別目的会社に譲渡(売却)する。
A売却資産を背景にした証券化商品の発行=特別目的会社は、資産買い取り資金を調達するために、証券化商品を発行する。
B証券化商品への保証提供=証券化商品への元利金支払いを、安田火災フィナンシャルギャランティー損害保険が投資家に対して保証する
B
[対象案件
n
新会社は、格付を維持するために、原則として@小口分散化された証券化商品(ABS=Asset
Backed Securities)に関する保証、A保証前の格付がシングルA格以上の案件−−等の条件を満たすものを対象とする(例=●個人向け債権−住宅ローン債権、個人ローン債権
●企業向け債権−貸付債権、リース債権、売掛債権)
●上半期・正味収保3・3%増、4688億円に(2000年11月27日j
平成12年9月中間期の業績発表。正味収入保険料は前年同期比3・3%増の4688億8400万円(13年3月期予想9350億円)に。純利益は46億4200万円(3月期予想155億円)。総資産は11・7%増の4兆1067億円。正味損害率は1・9ポイント上昇し55・3%、正味事業費率は0・5%改善し36・7%に。
●銀行窓販用住宅ローン火災保険の認可取得(2000年11月24日j
2001年4月からスタートする金融機関での保険窓販に合わせ、住宅ローン債務者を保険契約者とする金融機関向け長期火災保険新商品の認可を取得。同時に窓販専用の販売支援システムを開発、金融機関に商品・事務・システムを三位一体化して提供。
窓販用の長期火災保険は・火災、落雷、破裂・爆発、水災、風災、雹災、雪災、盗難など住宅金融公庫融資特約火災保険と同じ補償範囲を基本補償とし、オプション補償として価額協定保険特約、破損・汚損損害等担保特約、賃貸費用担保特約、個人賠償責任担保特約、受託品賠償責任担保特約、被災者補償保険特約、キャンセル費用担保特約などが選択、付加できる。保険料水準は住公特約火災保険同様、一般の住宅総合保険に比べ割安な設定となる。
同社は窓販対応として昨年4月、商品・事務・システム部門横断の金融機関向け火災保険商品プロジェクトチームを発足させ、融資業務にマッチしたローコストオペレーションをコンセプトに三位一体の開発を推進。今月以降、都銀、地銀、第二地銀などに本格的にアプローチする。同社を始め大手損保間の幹事争奪競争は事実上終盤戦を迎えている。
保険窓販に関する内閣府令は2001年1月以降公布される予定で、金融機関側は年内にも販売商品の選定、販売業務フロー・システム導入計画策定、販売業務・コンプラマニュアル作成などの準備に着手、来年1月以降3月までの間に、行員の販売研修、システム導入を進めることになる。
[安田火災の窓販事務・システムの特色]
〈専用販売支援システム〉金融機関に専用販売支援オンラインシステムを提供。金融機関各店舗の端末と安田火災のホストコンピュータをインターネット等で接続、保険料見積書・保険申込書の自動作成、質権の期日管理、保険契約データのダイレクト計上、各種管理帳票の作成などが可能。
〈保険料管理業務の簡素化〉保険料を別途預貯金口座に保管することによって生じる帳簿記帳業務の省略、月例の保険料精算業務の省略が可能となり、代理店事務の簡素化が図れる。
〈申込書の簡素化〉住宅ローン関連火災保険では保険契約に質権設定をおこなうことが一般的だが、従来別個の帳票だった火災保険申込書と質権設定承認書を一体型の帳票とし、事務手続きの簡素化を図る。
●3社統合準備委員会を設置(2000年11月17日j
安田火災、日産火災、大成火災の3社は17日統合準備委員会を設置。共同委員長に宮川安田火災副社長、土肥日産火災専務、横田大成火災専務が就任。統合準備委員会の下に企画、損保事業、事務システム、新事業、資産運用、人事制度、総務、経理の8小委員会を置く。各小委員会の共同委員長には3社の取締役、部長が就任、2002年4月合併に向け本格的な検討を開始。各小委員会の検討をもとに統合準備委員会が合併基本計画の策定を行い、今年中に発表予定。
●分かりやすい保険証券で実用新案取得(2000年11月6日j
わかりやすい保険証券(ビジュアル保険証券)は昨年4月に業界で初めて導入。担保内容のイラストレーション・アイコン化や○×方式による補償内容一覧表示などが特色。実用新案権としてビジュアルデザイン化をその権利対象としている。分かりやすい保険証券はカーオーナーズ保険ONE、家庭保険などで使われている。
●日産火災、大成火災と2002年4月合併(2000年11月2日j
3社は2002年4月の合併に向け正式協議に入ることで合意。すでに2002年度に安田火災と第一生命の損保子会社・第一ライフ損保の合併が決まっており、第一生命・安田火災の統合を視野に入れた包括提携関係を基軸に、みずほフィナンシャルグループ最大のシェアを持つ保険グループが形成されることになった。3社は今後、統合準備委員会(各社の準備委員長は宮川安田火災副社長、土肥日産火災専務、横田大成火災専務)で合併比率の基準、各種数値目標、コーポレートガバナンスなどの合併計画を協議、年内にも公表する予定。3社合計の正味収入保険料(売り上げ)は1兆2572億7500万円で20%のシェアとなり、三井・住友海上グループを上回り東京海上・日動火災グループに次ぐ損保第2位の規模に。今回、みずほグループ系損保3社が合併を決めたことで、昨年来の損保業界の大規模な再編は一部の下位損保を除きほぼ終局を迎える。
保険業界再編の当面の要因の一つが来年4月以降スタートする住宅ローン関連保険商品の銀行窓販で、興銀と包括提携している第一生命、富士銀行と関係が深い安田火災、第一勧銀と関係が深い日産火災、大成火災が保険グループを形成することで、みずほグループ内でトップシェアを獲得することが確実視される。また、保険窓版のネックの一つが銀行の各店舗に展開する代理店システムの開発コストがかさむことだが、これも第一生命と安田火災グループ各社が共同化することでコストが軽減できる。さらに、第一生命と安田火災グループ各社が相互に商品・販売提携(業務・事務の代理・代行)を行うことで、保険業界最大級の販売チャネルが構築できる。
〔合併損保3社の経営指標〕(2000年3月期。順位は大手損保グループ比)
●元受正味保険料(積立含む)1兆6984億円(2位) ●正味収入保険料1兆2572億円(2位) ●総資産5兆1855億円5200万円(3位) ●保険引受利益516億円(2位) ●正味事業費率37・6%(2位) ●コンバインドレシオ96・4%(1位) ●代理店数10万1041店(2位)
●事故防止へ従業員再教育プラン(2000年11月1日j
企業向け自動車事故防止サービスとして、全国61自動車学校と提携し実技訓練を含む「安田火災セイフティープラン・従業員再教育プラン」を提供。通常、自動車学校での実技訓練の費用は1日コースで1人約2万円かかるが、7000〜8000円で提供する。各企業の運行状況に応じて個別に教育プログラムを設計。同社のホームページ(http://www.yasuda.co.jp)でも申し込みできる。
●カーオーナーズ「ONE」1年で200万件突破(2000年10月5日j
リスク細分型料率を一部導入した独自の“ニーズ細分型自動車保険”カーオーナーズ保険「ONE」が昨年10月の発売以来、1年間で202万5521件の販売件数を記録。自動車保険契約に占める「ONE」の構成比は33%で、収入保険料は1486億円にのぼる。発売以来、等級プロテクト特約、子供特約、搭乗者傷害医療保険金倍額特約、車両支払限度特約、人身傷害補償保険「介護パック」(介護補償特約・ホームヘルパー費用特約・学業費用担保特約)、ONEスーパー安心サポート(キャッシュレスロードサービス)を導入するなどバージョンアップを重ねてきている。
●初の中小企業向け自動車保険発売(2000年10月1日j
カーオーナーズ保険「TEN」は、自動車保険市場の3分の1を占める中小企業をターゲットに開発。業種・事業規模など個別企業ニーズに応じて自由設計できる。全ての用途・車種の自動車が対象。契約台数が9台以下のノンフリート契約、10台以上のフリート契約のいずれも契約可能。
保険料率面の特色はノンフリート多数契約割引を導入、契約自動車が3台以上5台以下で3%、6台以上では5%保険料を割り引く。年齢条件はリスク格差が顕著な全年齢担保と21歳以上担保の2区分のみ。PAPとの年齢条件の比較で、全年齢で平均8%、21歳以上担保で平均11%程度保険料が安くなる。また、従来、年齢条件によって異なっていた新規加入時の6等級の計数を一本化した。これにより乗用車の場合、従来、新規加入時に最大30%の割増保険料が必要だったが、新商品では不要となる。
補償面の特色では、車内危険人身傷害補償条項を創設、人身傷害補償を基本約款に組み込んだ。業務用自動車が対象になることから、自動車搭乗外の補償は特約方式とし車外危険人身補償特約を創設。企業別ニーズに対応し自在に着脱可能な各種特約や契約方式を設定。
〈業務用自動車固有のリスクに対応した特約〉
●事業用動産担保特約(積載中の事業用動産・商品の損害を補償)、●車両付随費用担保特約(積載動産を目的地まで代替手段で運送する場合の費用を支払う「臨時運送費用」、搭乗者が目的地に代替交通手段で移動する場合の費用を支払う「臨時移動費用」など)、●搭乗者傷害事業主費用担保特約(自動付帯。従業員の死亡・後遺障害事故に際して事業主が負担する葬儀費用・代替人材募集費用などを補償)
〈運送業のニーズに対応した特約〉
●受託貨物賠償責任危険担保特約(積荷の損害の荷主への賠償損害を補償)、●休車費用担保特約(修理工場入庫中の休車損害を定額補償
j
〈車両保険契約の多様化
r
●車両高損害のみ担保特約(200万円以上の高額車両であらかじめ約定した損害割合=60・80・100%=以上の損害が発生した場合に損害額全額を補償。保険料が安くなるフランチャイズ免責方式)、●車両保険修理支払に関する特約(時価額とは別に修理支払限度額が設定できる契約方式)
〈個人被保険者の契約方式の導入〉
●法人代表者が平日は業務に休日は個人のファミリーカーとして使用している場合に、代表者を個人被保険者として記名することで「他車運転危険担保」「人身傷害補償の車外担保」の補償を可能とする契約方式を導入。
●「ホームヘルパー3級養成講座」全国で展開(2000年9月13日j
10月から「ホームヘルパー3級講座(第1期)」を全国33カ所で開講。今後、第一生命との共同展開も検討していく。
<講座の内容>
@通信教育による自宅学習 A衛星放送を活用した特別サポート講義(スクーリング) B介護施設における実技講習 C介護施設における実習(在宅サービス提供現場見学)−−で構成。
主な特長は、@全国33カ所で同時開催のため、多くの人が受講可能 A実技講習・実習は各開催地の社会福祉法人等の協力により、介護施設で実施 B通信講座のため時間的制約が少なく、短期間(4か月)で修了できる Cスクーリングに衛星放送を活用するため、室の高い講座を均一に受講できる、など。
●代理店によるネット完結型自動車保険販売へ(2000年9月4日j
代理店がインターネットを通じて自動車保険の募集を行い、保険料の見積もりから契約締結までの一連の手続きを行うことを可能とする認可を9月4日付で取得。ネットによる保険商品の案内や保険料試算、契約手続きに対するニーズが急速に高まっている中、安田火災では代理店を介在したネット完結型自動車保険販売を展開していく。
第一生命と統合を睨み包括業務提携(2000年8月28日)
みずほグループの第一生命と安田火災は、@生損保の業態を超えた商品・サービスを幅広く両社の顧客に提供する、A両社が生損保事業で築きあげてきた顧客基盤、商品開発力、販売力、損害調査網、保険周辺事業、新規事業等、早期にシナジー効果を生む両社のコアコンピタンスとノウハウを融合する、B信頼関係に基づいた提携を通じ、上記事項をスピーディーに実現する――との共通認識に立ち、保険分野を中心に包括業務提携を行うことで合意(記者会見風景は下記のURLをクリック)。生損保業界第2位同士の大型提携により、保険業界はいよいよ業態の垣根を越えた統合、再編の時代に突入した。
招来の持株会社設立による経営統合を睨んだ今回の包括提携により、両社間の業務・事務の代理・代行による大規模な生損保クロスマーケティング体制が確立したことで、当面、みずほグループ関連の企業保険・年金・職域個人保険市場でシェアbPを確保すると共に、ビッグバン下の巨大外資との攻防、発展性の大きい第三分野市場、中小企業市場等をめぐる市場開拓競争を勝ち抜く体制を整えた。
提携推進の基本精神として、@金融・保険自由化のビジネスチャンスを最大限に生かすため、顧客に生損保事業を包含した最高品質の保険商品とサービスを提供する新たな事業モデルによる最強・最優の総合保険グループを目指す、A両社の永続的信頼関係を維持していくため、相互に事業繁栄が図れる互恵的関係を前提として、第一生命グループと安田火災グループの契約者・株主利益、企業価値の向上に資する、B両社のコアコンピタンスをさらに強化するため、既存事業モデルの強化・見直し・再構築および共同新事業の展開も視野に入れる、C上記の目的を達成するため、両社の提携を中核としつつ、他企業との連携・協力も積極的に模索する――の4項目を明示。
今後、両社の提携委員会で損保分野、生保分野、生損保総合サービス・共同商品、eビジネス、介護事業、確定拠出型年金分野、資産運用、人材交流、資本提携など各面の実務的な提携内容の具体化を進める。
[損保分野の提携
n
〈第1段階〉第一ライフ損保と安田火災の広範な業務提携、第一生命による安田火災の損保商品の販
(1)第一生命は、提携後早期に全国248拠点・約5000人のスタッフを擁する安田火災グループによる自動車事故対応サービスの提供と第一ライフ損保への人的支援を受け、第一ライフ損保の顧客に最高水準のサービスを実現する。第一生命は、安田火災のノウハウの提供を受け、第一ライフ損保の販売面・契約引受面でのレベルアップを図る。
(2)第一生命は、安田火災固有の商品について顧客ニーズに応じて安田火災に紹介を行うなど、損保分野での提携効果を早期に発揮する。
(3)上記のステップを経て2001年上期を目途に当局認可を前提として、第一生命は安田火災の損保募集代理店として約5万人の営業職員、ファイナンシャルプランナー、法人営業担当者等を通じ、安田火災の損保商品の提供を開始する。
〈第2段階〉第一ライフ損保の引受・販売機能の抜本再編
上記を経て、第一生命は第一ライフ損保における損保事業の抜本改革を行い、損保引受事業にかかる全機能を安田火災に委ねると共に、販売・サービス管理機能を第一生命に統合する。これにより第一生命と安田火災は、2002年度を目途に第一ライフ損保の安田火災への統合・合併を行う。
[生保分野の提携]
安田火災の関連生保会社であるアイエヌエイひまわり生命とその株主の意向を尊重しつつ、両グループの生保事業の強化と収益力向上のため、サービス・商品提供等で広範囲の業務提携を段階的に進める。これにより、安田火災は第一生命の協力を得ながら、安田火災グループが提供する生保商品(第一分野)のラインアップ充実等、顧客サービス向上スキームの構築を目指す。
〈第1段階〉第一生命による安田火災グループへの補完的商品の供給
(1)安田火災は、第一生命固有の商品について顧客ニーズに応じて第一生命に連絡を行い、顧客への説明を依頼するなど、生保分野での提携効果を早期に発揮する対応を行う。
(2)第一生命と安田火災はINAひまわり生命が提供する生保商品(第一分野)のラインアップを補完・強化し、INAひまわり生命の販売力強化に資するよう、代理店販売に最適な第一分野商品の共同開発を含め第一生命による商品供給を行うスキームを構築する。
(3)両社は既存販売チャネルを補完・支援する新たな販売手法構築に向けて共同展開を行う。
〈第2段階〉新たな生保事業モデルの共同検
「
両社は事業環境を踏まえ、両グループの生保事業機能と強みを最大限に発揮できるよう、新たな事業モデルの展開可能性について共同で検討する。
[生損保総合サービス・共同商品対応等の実施
n
〈企業向け総合サービスの共同展開
r
両社の持つ商品・サービス・企画提案力等を相互補完、融合し、企業向けに共同提案・共同活動を実施する
B
(1)総合福利厚生制度の共同提
ト
@企業向け福利厚生制度全般をカバーする両社商品を組み合わせた共同提案活動を展開。各種情報提供・相談・セミナー等で相互補完し、サービスメニューを拡充。
Aカフェテリアプランについて、企業固有の福利厚生制度に合わせた設計を行い、両社の商品・サービスを活用した共同提案を行う。
B第一生命が開発・提供している企業のイントラネットを通じた福利厚生総合管理システム「SELFS」と、安田火災の企業向け各種ITインフラサービスを合わせ、企業・団体へ共同提案。両社の企業向け制度管理インフラにかかる運営体制を整備。
(2)DYクラブの共同運営
企業顧客向けに、両社の法人顧客会員組織のコンテンツを統合、新しい会員組織として「DYクラブ」(仮称)を共同運営。両社による企業向け各種制度メニュー、情報サービス、リスクコンサルティングについてアクセスを一本化、会員企業へ総合サービスを提供。
〈顧客向け共同ロイヤリティプログラムの提供〉
個人顧客向けに第一生命が展開している「ドリームキングダム」へ安田火災が参画し、損保顧客にもポイント加算する仕組みを導入。共同ロイヤリティプログラムの充実を図る。
〈パッケージ商品の共同開発〉
生保と損保の特色を生かした最適パッケージ商品の開発を進める。新商品の共同開発の検討も視野に入れる
B
[Eビジネスの共同展開
n
両社のITネットワーク技術をフル活用し、インターネットによる生損保総合サービスを共同展開する
B
〈第1段階〉生損保総合保険ポータルサイトの構
z
両社のメインチャネル支援を目的とした新たな顧客向けの接点として、国内保険会社初の生損保総合保険ポータルサイトihttp://www.ins-dream.com)を構築、10月を目途にサービスを開始。
〈第2段階〉両社顧客向けONE・to・ONEサービスの実施
制度動向を踏まえ、両社顧客を対象とした契約加入状況照会、住所変更の一括受付、共同ロイヤリティプログラムのポイント照会など、ONE・to・ONEサービスの提供を検討。
[介護事業分野の共同展開
n
両社の介護・健康・医療関連サービス、介護事業関連の資源・ノウハウの相互補完と統合を進め、保険と介護を合わせたわが国トップクラスのサービス体制の構築を目指す。
〈介護分野〉
両社は、第一生命営業職員と安田火災代理店を受講対象にしたホームヘルパー養成講座を各地で共同開催し、介護に関する専門性の向上を支援すると同時に以下の領域での連携を検討する。
@優良介護関連事業者・医療機関等のサービスネットワークの相互補完、A介護情報データベースの共同利用、B健康・介護相談サービスの相互補完、C講師の相互派遣・会場の共同利用等、セミナー・研修事業での連携。
〈介護ポータルサイト〉
安田火災が開発に参加している介護・福祉専門のポータルサイトについて、第一生命の参画を含め顧客サービス・利便性の向上に向け共同検討する。
〈健康・医療分野〉
新たなサービス・事業の共同研究、開発を行う
B
[確定拠出年金関連分野の共同展開
n
〈職域向け累積投資信託制度
r
両社は、確定拠出年金類似制度の職域向け累積投信制度について、安田火災シグナ証券(YKCS)の制度管理システムの活用と両グループにおける商品提供等の共同展開を検討する。
〈確定拠出年金制度〉
2001年導入予定の確定拠出年金制度において、第一生命はみずほフィナンシャルグループ等との共同展開に加え、安田火災との間でもYKCSの運営管理サービスの活用と両グループの商品提供等で共同展開を検討する。
[資産運用
n
資産運用ノウハウの相互交流を進め、両社の運用力・金融技術の強化を図る
B
(1)保険会社共通のALMやリスク管理、金融技術を活用した新しい商品・サービス等で共同研究を進める
B
(2)第一生命の証券化ノウハウと安田火災の証券保証機能を結合し、共同で証券化事業を進める。(3)国内外の多様な資金ニーズに対応するため、協調融資の実行を推進する。
(4)確定拠出年金向けの資産運用商品の共同研究を進める。
[資本関係その他
n
〈人材交流
r
両社のコアコンピタンス、ノウハウを補完・強化するため、両グループ内各社間でシステム部門・商品開発部門・運用部門など幅広い分野で人材交流を行う。
〈資本関係〉
包括提携による両社の関係強化と安田火災の事業競争力・将来性に期待し、第一生命は安田火災の株式の相当数を取得する
B
〈その他
r
システム・調査研究・その他分野で関連会社も含め広範な協力関係の構築を検討する
B
[提携の推進体制
n
包括提携の進捗具体化を図るべく両社で提携委員会を設置するB
●カーオーナーズ保険「ONE」に無料ロードサービス(2000年8月24日j
11月からロードアシスタンスサービスを無料で付帯。キーイン、バッテリー上がりなどトラブルが生じた場合、同社コールセンターへの連絡でJAFに取り次ぐ。ロードサービスで費用がかかる場合は、クレディセゾン、ジェーシービー、ディーシーカード、ユーシーカードと開発したクレジットカードを利用した決済スキームにより安田火災が負担。対象契約は@車両保険・車両諸費用保険付帯(代車のみ担保除く)、A記名被保険が個人、B保険期間1年以上のカーオーナーズ保険「ONE」契約。
●「ESCO総合保険」を発売(2000年8月21日j
省エネルギー化と地球環境保全を目的としたESCO(Energy
ServiceCompany)事業を支援するため開発。ESCO事業者や利用者に対してリスク分析し、これに基づきESCO事業に関するリスクを包括的に補償する保険。現在、ESCO事業の利用者対象の公的優遇措置も検討されていおり、サービス提供者・利用者のリスクを軽減することで、同時業の一層の普及・拡大が期待できる。
<ESCO総合保険の概要>
▽設置工事期間中のリスクに対する補償=設置工事対象物の偶然な事故による損害、各種賠償事
フ
▽供用期間中にリスクに対する補償=設置設備機器の偶然な事故による損害、各種賠償事故、パフォーマンス保証の不能(設備機器の破損・停止によりエネルギー削減効果額が保証できない場合にESCO事業者が利用者に対して被るエネルギー削減不能額の損害を補償)
●株式60%取得、安田火災ひまわり生命に(2000年8月14日j
7月の日野金融庁長官とバシェフスキーUSTR代表との間で、96年12月の日米保険協議に基づく第三分野の激変緩和措置を協約通り2001年1月に撤廃する旨の合意(コラム参照)を受けて、安田火災は米国シグナコーポレーションとの合弁会社INAひまわり生命の株式取得比率を1月の同措置撤廃に合わせて現在の39%から60%に引き上げ、既定方針通り傘下生保会社にすることでシグナ社と合意。新社名は「安田火災ひまわり生命保険株式会社」。
他の損保会社は96年10月の生損保相互参入で100%子生保会社を設立(11社)したが、安田火災は72年以来のシグナ社との提携関係を基に、シグナ社の日本法人アイエヌエイ生命に対し、83年業務提携、93年10%資本参加、96年業務提携強化(将来の株式過半数取得・社名変更の方針明示)を経て提携方式による独自路線で生保参入を進め、97年社名変更(アイエヌエイひまわり生命)、99年4月39%資本参加行い、規制撤廃に伴い予定通り傘下におさめることになったもの。
●淡路花博で天候デリバティブ契約締結(2000年6月1日j
「淡路花博ジャパンフローラ2000」を主催する財団法人夢の架け橋記念事業協会と
の間で、淡路花博開催期間中の風被害による費用負担や利益減少を補償するため、日本初の風速オプションによる天候デリバティブ契約を締結。インデックスは「1
日の最大風速」、対象期間は2000年6月1日〜9月18日。
●地震リスクデリバティブ商品発売(2000年5月18日j
大地震発生時の建物等の財物の損害や企業に生じる収入減を補償する手法として、「地震デリバティブ」を開発。マグニチュード7・1以上の大地震をトリガーイベントとし、事前に取り決めた補償金を支払うため、企業の財物損害に限らず、インフラ破壊による利益喪失など、地震によるすべての損失に対するリスクヘッジが可能。
対象地域は、東京・札幌・仙台・新潟・金沢・名古屋・大阪・高松・広島・福岡の10ゾーン、企業は希望するゾーンを選びデリバティブ契約を締結する。従来の保険で必要があった損害査定・証拠書類提出、長期間の保険金支払い手続き等は不要となる。長期のスワップ契約(6年)のため、安定した補償を提供。2億円以上を最低補償とし、契約者は事業規模に応じ補償額を1,000万円単位で増額できる。
<企業の年間支払金額>(補償額2億円の場合)
▽東京=800万円 ▽札幌=200万円 ▽仙台=300万円 ▽新潟=300万円 ▽金沢=300万円 ▽名古屋=300万円 ▽大阪=300万円 ▽高松=200万円 ▽広島=200万円 ▽福岡=200万円
なお、同社では、地震デリバティブの発売とともに、2月発売の「特定地震利益保険」と併せてホームページ(http://www.yasuda.co.jp/jishinrieki/)での契約内容照会・見積もりができるようになった。
●火災保険で修理業者紹介サービス(2000年5月15日j
ミサワホームと提携、火災保険契約者に対し、火災・自然災害で修理が必要となった場合、全国1300の優良修理業者を紹介する「家庭の安心サポート」サービスを開始。火災保険の保険金支払い対象事故でない場合、修理代金は自己負担。
●事故対応サービス「HOTサポート宣言」全国展開(2000年5月10日j
事故対応サービスの一層のCS向上を図るため、事故対応業務の具体的・ハイレベルな品質基準「HOTサポートプログラム」を策定、全国のサービスセンターに標準化し、全国どの地域でも高品質なサービスを均一に提供。Heartful(心のこもった)、On time(いつでもスピーディーに)、Trusty(信頼できる)をコンセプトに、最善の事故解決を目指すもので、2000年度内に定着を図る。
●最新IT活用の保険ビジネスモデルで特許出願(2000年5月2日j
インターネット技術を利用した業務処理モデル「@e-BOX」は、契約者、代理店、保険会社を結び、契約者主導で代理店介在型のフルサービスを目指すもの。今回のビジネスモデルは、今後のインターネット保険取引の普及を視野に、銀行のインターネットバンキングサービスや、将来の金融ポータルサイトにおける本人確認機能との連動で、本人確認機能の強化を図ることが特徴。
特許出願したビジネスモデルは、インターネット完結、ペーパーレス、キャッシュレスの三つを特長とする業務処理モデルで、想定サービスとしては(1)満期保険契約更改手続き、(2)保険契約内容照会、(3)積立保険契約者貸し付け、(4)生命保険・投資信託のクロスセル−−などが挙げられる。
●長距離フェリーの欠航補償保険発売(2000年4月10日j
長距離内航フェリーを対象に、悪天候により欠航した場合の営業損失を補償する新保険「荒天けっこう」を発売。一定レベルの悪天候の場合に、船舶の欠航そのものを保険事故として補償。
このほか、(1)従来の船舶不稼働損失保険と異なり、船体に損傷がない場合でも保険の対象となる、(2)保険の対象となる悪天候のレベルや、填補限度額等について、個々の船会社の安全運航管理基準やニーズに応じて設計できるオーダーメード型、(3)保険期間を2年とし、2年ごとに保険料を見直す−−といった特徴がある。
主な補償内容は(1)欠航損害、(2)出航した本船が、途中で引き返した場合や避難した場合などにおける余分な港費・燃料費などの、悪天候にかかわる臨時費用損害。
●要介護状態90日で補償、年金活用も可能な「介護補償保険」(2000年4月1日j
保険始期は5月1日以降で、公的介護保険の補完とともに、公的年金制度の補完として将来の生活資金の準備もできる。公的介護保険の認定にほぼ準拠、「要介護2〜5ランクにほぼ相当」する状態に対して保険金を支払い、従来の介護費用保険より幅広い要介護状態をカバーする。個別のニーズに合わせたきめ細かいプラン設計も可能。
<商品の概要>
(1)支払い対象となる要介護状態=要介護状態が90日(従来商品は180日)を超えて継続した場合に保険金を支払う
B
(2)保険金の種
゙
@介護諸費用保険金…公的介護保険で認定された回数を超えてのサービス利用、通常の時間を延長したサービス利用、公的介護保険のサービス対象とならない配食・移送サービスなど横だしサービス利用の場合の費用を補償。
A介護療養費用保険金…公的介護保険を利用する場合に必要となる1割の自己負担金をカバー。治療費・差額ベッド代・食費など施設・病院で実際に支払われた費用を補償。
B臨時費用保険金…車いす・介護用ベッドなどの購入費、段差解消など住宅改造費用、福祉自動車両への改造費などの負担金を補償。
(3)ケアマネジメントサービスの提供=安田火災長寿ライフサポートがケアマネジメント機関となり、全国の優良ケアマネジメント機関と提携しサービスを提供。
(4)介護関連サービス=契約者と家族に対し相談サービス(介護相談、医療・健康管理相談、はつらつ相談)、情報提供サービス(ケアプラン作成支援サービス、保健・医療・福祉サービス情報提供、介護予防・健康増進ワンポイント集提供)、紹介サービス(介護関連サービス事業者、生活習慣病予防・改善プログラム)を提供。
(5)団体契約方式の導入=保険期間終身の契約方法に加え、団体割引を適用した保険期間1年団体契約も可能。最高30%の割引を適用。
(6)積立介護補償保険=毎年受取金プランと中途返戻金プランを設定。毎年受取金プランでは積立金を60歳以降毎年受け取れ、受取開始年齢・期間はニーズに合わせて設定可能なため公的年金開始までの「つなぎ資金」などに活用できる。このほか、夫婦で加入する場合の配偶者保険料割引、所得補償特約の付帯も可能。
●企業の従業員向け「傷害・医療セットプラン」発売(2000年4月1日j
安田火災の「傷害総合保険」とアイ・エヌ・エイひまわり生命の「年齢群団別医療保険(ウルトラ医療保険)」をセット。従来の傷害保険では保障対象とならなかった「病気・がんによる入院保障」を可能とし、加入依頼書・加入者証を一本化するなど、販売面・サービス面も拡充。
主な特徴は(1)入院を1,000日まで保障、(2)けがによる通院を1日目から保障、(3)けがによって要介護状態になった場合に終身保障、(4)ひき逃げや犯罪による被害事故で死亡または重度後遺障害が生じた場合に基本保険金額に上乗せ保障、(5)家族全員の賠償事故をはじめ家財の損害に対する保障も付帯可能。
●「カーオーナーズ保険ONE」100万件突破(2000年3月7日j
リスク細分型自動車保険「カーオーナーズ保険ONE」の販売件数が3月7日現在で100万3,753件と、100万件を突破。総売上保険料は750億円、販売対象契約に占める「ONE」の割合は新規契約含め38%に。
●新地震利益保険を発売(2000年2月15日j
@大地震の発生による企業の収入減少を補償する独自商品「新地震利益保険」を発売。企業費用利益総合保険に付帯して引き受ける。
阪神淡路大地震では自社ビルの被害が無かったものの、都市基盤の損壊により客足の途絶えた企業が続出。台湾大地震ではパソコンなどのパーツ生産がストップした結果、日本企業の生産に損害を与えた。
地震による自社の財物の損害は企業の地震保険で補償されるが、現行の企業費用利益総合保険では地震によるインフラ損壊などで企業の収益が減少した場合は免責となっており、新商品を付帯することで企業の収益損害がフルカバーされる。
この保険では、地震損失の補償対象地域(全国主要都市10ゾーン)が選択付保できる。例えば、東京以外に所在する企業が、東京で発生する地震による売り上げ減少をカバーするために、東京ゾーンの保険を契約するといった選択が可能。
補償対象となる地震は、10区分のゾーン内で震源の深さ60q以内、マグニチュード7.1以上の大地震。
保険金額は1口1000万円で、事業規模に応じた口数設定ができる
B
1口当りのゾーン別保険料は、東京40万円、札幌・広島・福岡10万円、仙台・新潟・金沢・名古屋・大阪・高松15万円B
●個人向け火災保険を拡充(2000年2月
j
@オールリスク型の火災保険「家庭保険」の補償内容を拡大、同時に積立タイプの「積立火災総合保険」を発売。
「家庭保険」では、価格を据え置き補償内容を充実。従来、建物の契約者のみの補償だった「建物の罹災時に臨時に賃借・宿泊する費用」「庭木を修復する費用」「マンションの共用部分を修理する費用」を、家財のみの契約者にも拡大。
キャンセル費用特約に建物の罹災による場合を追加、購入した商品の損害の補償など携行品損害の補償内容も拡大。オプションとして、単身赴任・下宿生活している家族の家財を一括補償する「別居人家財特約」、第三者から預かった物や借りた物を壊した場合の賠償金を補償する「受託品賠償特約」、要介護状態・O-157感染などを補償する「傷害総合特約」も選択できる。
なお、補償内容を分かりやすく伝えるため、保険証券の体裁も抜本的に改定。記載項目数を、従来の一般的な証券に比べ2倍以上に増やし、具体的事故をイメージしたイラストと解説を掲載。
一方、「積立火災総合保険」は、「家庭保険」とほぼ同様の補償を持った積立型オールリスク保険。保険金は新価(最調達価額)で算定するため、損害の全額が支払われる。簡単な操作で保険料試算ができるホームページでのサービスも開始。
●「エコパーツプロジェクト」を展開(2000年1月j
事故により損傷した自動車修理について、環境配慮の観点からリサイクル部品の活用を進めるプロジェクトを開始。事故対応拠点の担当者が自動車保険契約者であるユーザーにリサイクル部品の使用を提案、その賛同を得て資源の節約と環境負荷の軽減を図り、安田火災が環境団体等の活動・研究を支援することで環境対策を充実・促進させる取り組み。
具体的には、リサイクル部品を使用した場合に、新品部品を使用したと想定したときの支払い保険金との差額相当額を、安田火災が資源循環型社会の構築に資する活動・研究を行う団体・研究機関等に拠出、その活動を支援する。
●「カーオーナーズ保険ONE」、2カ月半で5
O
万件突破(1999年12月13日j
10月1日発売の国内大手損保初のリスク細分型自動車保険「カーオーナーズ保険ONE」の、12月13日現在の契約件数が50万3432件に達した。総売上保険料は368億円、販売対象契約に占める「ONE」の割合は新規契約含め約40%となった。
●「船舶運航障害保険」を発売(1999年12月8日j
従来、個別企業のニーズに応じてオーダーメードで設計・販売してきた「船舶運航障害保険」のカバー内容を拡充・リニューアル、総合的な休航リスクを補償。船舶の物理的な損傷を伴わずに発生した休航損害や海賊によるシージャック、ポートステートコントロール(PSC)による拘留リスクをカバー。填補限度額・免責金額など個別ニーズに応じて保険設計が可能で、一事故あたり180日を限度に担保危険によるオフハイヤー期間中の休航損害を補償、オフハイヤー期間中の港費・燃料費やオフハイヤー期間を短縮するために支出した費用も補償。
●「住宅購入者向けサービス補償プラン」発売(1999年12月1日j
住宅製造業者や販売会社が契約者となり保険料を負担、住宅購入者に対して家族を含めた「介護に対する補償」「寝たきりによる住宅改造・介護用品購入費用の補償」などのサービスを付帯。「住宅内傷害事故補償プラン」「寝たきりによる住宅改造費用等補償プラン」「傷害事故による介護補償プラン」の3プランがあり、販売会
社等のニーズに応じて選択できる。
●「シドニーオリンピックホットライン」開設(1999年11月30日j
2000年9月開催のシドニーオリンピックに合わせ、期間中の9月12日から10月3日まで開設、海外旅行保険加入者向けにサービス。
オーストラリア国内無料電話で、日本人スタッフによる24時間日本語サービスを提供。キャッシュレス治療サービスの手配などに加え、オリンピック関連情報の提供や交通機関案内・予約手配などを行う。医療サービスでは日本語の通じる病院をはじめオーストラリア国内で120カ所以上(シドニーで15カ所以上)のキャッシュレス治療が可能な病院を紹介。
●大手損保初のリスク細分型自動車保険発売、早くも10万件突j
10月から、大手損保で初めてリスク細分型料率を導入した「カーオーナーズ保険ONE」を新発売。上半期毎月3〜4%台と業界No1の売り上げの伸びを示した同社が、勢いをかって国内損保初のリスク細分型商品の販売で先手を取る。発売初日に10万件、72億円の売り上げを示す。
〈リスク細分型料率の内容r
(1)使用目的別のリスク区分導入=「日常・レジャー使用」、「通勤・通学使用」、「業務使用」の3区分を導入、最も安いのが「日常・レジャー使用」、「業務使用」が最も高くなる。
(2)年齢条件の多様化=従来の4区分に対し、「全年齢担保」、「21歳未満不担保特約」、「24歳未満不担保特約」(新設)、「27歳未満不担保特約」(区分変更)、「30歳未満不担保特約」、「35歳未満不担保特約」(新設)−の6区分とする。全体の水準で約4%引き下げ。従来の4区分に比べ、記載順に「2%下げ」、「15%上げ」、「10%下げ(26歳は10%上げ)」、「10%上げ」、「5%下げ」、「10%下げ」となる。
〈補償内容の拡充r
(1)車両保険に修理支払限度額を新設=時価額とは別に「修理支払限度額」が設定できる。これにより、(a)古い車では時価額を超える修理もできる(例えば、時価額30万円の車に修理限度額50万円で契約すると、時価を超える損害にも修理費が支払われる)、(b)新車で車両保険料を節約したい場合、時価額を下回る修理支払限度額が設定できる(例えば、時価額200万円の車に修理支払限度額50万円で契約すると、50万円までの修理費が補償され、保険料は安くなる)−という選択が可能。
(2)臨時運転者特約の新設=年齢条件対象外で家族以外の者が運転する場合でも、5%の割増保険料で補償される。
(3)人身傷害補償保険の基本補償組み込みと搭乗者傷害保険の見舞金定額払い=従来の人身傷害補償保険特約を基本補償に組み込む。これに伴い搭乗者傷害保険を脱着可能とするとともに、ケガで5日以上の入通院の場合、その部位・症状に応じ一定額の保険金を見舞金として迅速に支払う。
(4)2台目以降の人身傷害割引の新設=複数台所有世帯向けに「人身傷害搭乗中のみ担保特約」を新設し、2台目以降の保険料を割引く。
※以下は旧日産火災の既報情報(3社統合関係は削除)
●金融再保険解約で6月期業績予想を修正(2002年6月17日)
平成14年5月20日に発表した平成14年6月期の単体業績予想、平成14年5月28日に発表した同期の連結業績予想を修正。
《修正内容》
[平成14年6月期 業績予想](単体)
正味収入保険ソ (百万円j |
経常利v (百万円j |
当期純利v (百万円j |
|
前回予想(平成14年5月)` | 57,000 | 5,000 | 500 |
今回修正予想 a | 57,000 | ▲ 8,000 | ▲ 8,000 |
増 減 額(B−Aj | | | ▲ 13,000 | ▲ 8,500 |
増減率(B−A)/A | − | ▲ 260.0 | ▲ 1,700.0 |
[平成14年6月期 業績予想](連結)
正味収入保険ソ (百万円j |
経常利v (百万円j |
当期純利v (百万円j |
|
前回予想(平成14年5月)` | 86,000 | 4,600 | 100 |
今回修正予想 a | 86,000 | ▲ 8,400 | ▲ 8,400 |
増 減 額(B−Aj | | | ▲ 13,000 | ▲ 8,500 |
増減率(B−A)/A | − | ▲ 282.6 | ▲ 8,500.0 |
《主な修正理由》
フォートレス・リー社(FR社)を代理店とする海外再保険取引に関して残存する金融再保険について、早期に債権債務関係を終了させ、将来の金利負担の軽減を図ること等を目的として、個別の再保険会社との間で「協定額を支払うことで契約関係を終了させる手続き(一括精算手続き=コミュテーション)」を進めてきたが、このほど協議が整い、すべての金融再保険の解約を完了。これに伴い、一括精算手続きにより支払うことになる違約金、およびFR社からの報告に基づいて資産計上していた外国再保険貸の中の金融再保険からの回収予定額(監査法人プライス・ウォーターハウス・クーパーズの協力を得て、同社が認識した額)等、合計132億円を平成14年6月期において費用処理する。
●3月期決算:正味収保9.3%減、2298億円余に(2002年5月20日j
正味収保は前年同期比で9.3%減の2298億円余に。経常利益は▲518億円、当期純利益は▲395億円でいずれもマイナスに。株主資本当期純利益率は▲24.5%。正味損害率は4.1ポイント上昇し64.2%、正味事業費率は3.9ポイント悪化し41.8%。1株当たり年間配当金は7円。総資産は10.1%減の9984億円余。ソルベンシーマージン比率は715.1%。平成14年度の通期業績予想は、正味収保が570億円、当期純利益は5億円を見込む。
●企業のマイカー通勤管理サポートソフトを開発(2002年2月22日)
2月22日から「マイカー管理サポートソフト」の提供を開始。ビジネスモデル特許も出願。
マイカー通勤中の事故においては、通勤車両の自動車保険の付保状況が万全でない場合、被害者が、加害者の勤務する会社に損害賠償を請求するケースがある。損害賠償が高額となり、かつ企業にも責任があると判断された場合、企業経営を揺るがしかねない状況になる可能性もある。このリスクを回避するために、企業においては、通勤車両に被害者救済に万全な補償内容の自動車保険を付保することを義務付け、付保状況を常に管理することが必要となる。しかし、通常は、各従業員が個別に自動車保険を契約しているため、社有車のように管理することは難しく、結果としてマイカー通勤管理ができていない企業も多く見受けられる。「マイカー管理サポートソフト」の活用により、本来企業で行うべきマイカー通勤管理業務のうち、特に管理が煩雑なデータ管理・帳票管理業務を保険代理店にアウトソーシングすることで、安心・確実なマイカー通勤管理が低コストで実現できる。
《「マイカー管理サポートソフト」の概要 》
企業が保有するマイカー通勤管理データと、保険代理店が保有する契約者データを活用することで、各種参考データの出力や、マイカー通勤申請書、マイカー通勤許可証の機械処理を可能にする。同ソフトの活用により、@企業のマイカー通勤管理業務を大幅に効率化できる、A企業がマイカー通勤者に対して自動車保険契約の付保を会社の制度として導入し、同ソフトで運用管理することにより、企業における通勤車両のリスク管理ができ、かつ万一従業員が事故を起こした場合、従業員だけでなく、被害者に対しても十分な補償を行うことができる仕組みが確保できる。
●海外再保険取引問題で再発防止措置、社長交代(2002年1月11日)
11日開催の取締役会で社長交代を含む役員人事。海外再保険取引損害にかかる経営責任を明確にし、経営体制を刷新、7月1日に安田火災との合併新会社・損保ジャパン設立をめざす。1月11日付で大石弘利専務が取締役に降格、31日付で土肥之芳副社長が社長に就任、佐藤隆太郎社長は取締役相談役に退く。
海外再保険取引損害にかかる社内調査委員会報告によると、巨額債務が発生した原因は、@経営会議下部機構のリスク統合本部の下に保険引受リスク管理委員会があり、集積リスクを検証、対応策を立案、報告する役割を担っているが、その機能が発揮されていなかった、A再保険部門各課内で横断的な連携が無く、組織的な相互チェックが行われていなかった。同部門では過去の業務をそのまま踏襲し、リスク保有状況の検証が行われていなかった、B再保険部門と関連のある業務・経理部門による牽制機能の実効性ならびに再保険部門に対する内部監査が不十分で、経営に適切な報告がなされていなかった――の3点。
今後の再発防止策として、次の新体制を措置。
@リスク統合本部・保険引受リスク管理委員会の下に、新たに再保険専門委員会を設置。リスク管理手法の整備・モニタリングにより実効性のある管理を行う。
A再保険部門に新たにリスク管理グループを設置、業務の多重チェック体制を構築。再保険の保有規定・引受基準・諸規定の抜本的見直しを行い、集積リスクの定期的検証を規定化。
B再保険専門委員会に業務・経理部門も参画、引受リスクを検証。検査部門を強化し、検査項目も見直す。
C社外の弁護士、学識経験者、各種コンサルティングなどの第三者機関を活用し、外部のチェック機能を活用
B
なお、米国代理店に対して契約解除通知を出状するとともに、信用力の高い再保険会社と再保険契約を締結、今後は保険金支払見込額が拡大しない措置を講じている。米国代理店への法的措置についても交渉、検討を進めている。
●海外再保険取引の損害拡大防止対策を完了(2001年12月6日)
中間期決算で744億円の損失を計上、さらなる再保険金支払損害の拡大が懸念されていた米国の再保険マネジメント会社フォートレス・リー社(FR社)にかかわる海外再保険契約について、追加損失の発生防止策の手当を完了。5日時点でFR社保有の有効な契約については今後も再保険金の支払義務が発生する可能性があるため、再再保険を手当しリスクを回避した。これより先、11月21日付でFR社に対し、日産火災を代理して再保険取引を行う権限を即時停止する旨の解除通知を出状。27日付で英国・米国において今後日産火災はFR社について契約を続行しない旨のアナウンスを行い、新聞等に掲載し再保険マーケットへの周知徹底を図った。
●テロ損害で来年7月に合併繰り延べの覚書(2001年11月27日)
安田火災と日産火災は27日、テロ損害と大成火災の破綻の影響により合併期日・諸条件を見直す趣旨の共同ステートメントを発表。
今般の米国テロ事件を含む海外再保険事故に起因する大成火災の更生特例法申請、ならびに日産火災の業績修正を踏まえ、日産火災と安田火災は2001年4月25日付で締結した合併契約書、5月18日付で締結した合併契約変更書を一旦解除し、今後の合併について以下の取扱とする。
●両社は2002年7月1日までの合併を目標に、合併比率など見直しが必要と思われる合併諸条件につき協議を開始すべく覚書を締結した。
●覚書に基づき両社は迅速に合併契約再締結に向け協議する。
●両社協議の結果、合意した新たな合併諸条件の公表は2002年1月末を目途とするB
●再保険巨額損害で業績予想修正(2001年11月22日)
米国同時多発テロの影響について、国内元受契約等による支払い保険金として約10億円が見込まれることをすでに明らかにしていたが、海外再保険受再により支払わなければならない損害額が744億円(平成13年11月16日現在調査分)と見込まれることが新たに判明した。企業としての透明性・健全性確保の観点から、損害見込額744億円を将来における債務と認識し、平成14年3月期においてその全額を支払備金に計上することとし、これに対応して異常危険準備金の取り崩し(398億円)も併せて行うこととした。これらを主因として、平成13年5月18日(単体)および平成13年5月25日(連結)に発表した平成14年3月期中間期および通期の単体・連結業績予想を修正。
《修正内容》
[平成14年3月期中間期業績予想(単体)]
(単位:百万円j
正味収入保険ソ | 経常利v | 中間純利v | |
前回発表予想 (Aj | 136,00O | 5,50O | 3,00O |
今回修正予想 (Bj | 130,70O | △20,72X | △13,45U |
増減額 (B−Aj | △5,30O | △26,22X | △16,45U |
増減率 (%) | △3.X | △476.X | △548.T |
前中間期実ム (平成13年3月期中間期j |
131,54R | 9,39V | 2,53V |
平成14年3月 中間期見込み |
平成13年3月 実績 |
増 ク | |
異常危険準備金残 | 46,641 | 88,17P | △41,52X |
貸借対照表資本の部合v (その他有価証券評価差額金j |
123,64T (46,205j |
209,30O (116,606j |
△85,65S (△70,400j |
[平成14年3月期通期業績予想(単体)](単位:百万円)
正味収入保険ソ | 経常利v | 当期純利v | |
前回発表予想 (Aj | 261,00O | 16,00O | 5,40O |
今回修正予想 (Bj | 251,00O | △23,00O | △21,50O |
増減額 (B−Aj | △10,00O | △39,00O | △26,90O |
増減率 (%) | △3.W | △243.W | △498.P |
前期実績 (平成13年3月期j |
253,46Q | 19,38W | 4,87W |
※通期の業績予想では中間期末と同額の有価証券評価損を前提としている。
《有価証券評価損》
「金融商品に係る会計基準」に基づき、「その他有価証券」(財務諸表等規則第8条第21項に規定する「その他有価証券」)について減損処理を実施した結果、平成14年3月期中間期末における有価証券評価損は次の通りとなった。
(単位:百万円)
(A) 平成14年3月期中間期末の有価証券評価損の総z | 4,36R |
(B) 平成13年3月期の純資産のz (A/B×100j |
209,30O 2.1 |
(C) 平成13年3月期の経常利益額 (A/C×100j |
19,38W 22.5 |
(D) 平成13年3月期の当期純利益額 (A/D×100j |
4,87W 89.5 |
※@時価のある有価証券の減損処理に当たっては、時価の簿価に対する下落率が50%以上の銘柄についてはすべて減損処理を行い、下落率30%以上50%未満の銘柄については時価の回復の見込みがあると認められものを除き減損処理を行っている。A減損処理後のその他有価証券の評価差額(時価と取得原価との差額)は723億円。
なお、同社では平成14年3月末の依願退職者に対する特別措置の募集結果についても発表。この制度は、社員自身の能力やキャリアを生かして新たな職業への転職や企業等、第二の人生を開拓しようとする中高年社員層を支援するとともに、平成14年4月にスタートする損保ジャパンが前倒しで適正な要員体制を実現することを目的として実施したもので、123名の応募があった(平均年齢は52歳)。特別措置の実施による加算金額は約29億円となるが、平成14年3月期において特別損失に計上。この影響は、平成14年3月期の通期業績予想(単体)に反映している。
●同時多発テロの海外再保険取引での損害判明(2001年11月22日)
米国同時多発テロで墜落・激突した航空機4機に関わる再保険契約を海外エージェントを通じて受再していたあいおい損保(受再保険会社は旧千代田火災)、日産火災、大成火災の損害額が判明(16日時点)。受再シェアの最も大きいあいおい損保が800億円〜1000億円、日産火災と大成火災の両社が各744億円。航空保険契約のうち世界貿易センタービル周辺建物の損害に対する第三者賠償が巨額のロスとなったもよう。なお、直近のニューヨーク郊外での墜落事故の航空保険再保険も受再しているもようで、再保険金の支払額が拡大する可能性もある。
●Webサイトで介護事業者向け事故防止サービス(2001年9月27日j
安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社とNTTデータは、介護事業者向けに介護事故防止を中心としたWebサイト上のサービスを日本で初めて開発、10月1日から「ふれあいの森」介護事業者版(URL=http://www.fureainomori.ne.jp/biz)として提供を開始。介護・福祉・健康に関する総合的な情報サイト「ふれあいの森」は2001年4月から提供しているが、「ふれあいの森『介護事業者版』」は、事故防止に向けた業務改善、サービス向上など、多くの介護事業者が抱える各種の課題に対して、事故防止支援を中心とした適切なソリューションを提供、質の高いサービス提供のための介護事例を併せて行う介護事業者向け会員サイト。「ふれあいの森『介護事業者版』」を導入することにより、@ケアリスクマネジメント制度を運用するに当たり必要な介護現場からの潜在・顕在リスクの情報収集、その情報の分析を支援するツールを利用することにより迅速かつ効果的なリスク回避の対応が可能、A介護現場におけるタイムリーな具体的事例の共有化が図れる。
《コンテンツ》
▽苦情・事故管理支援(ケアスクマネジメント・コンテンツ)=介護中に起こる事故の防止を中心に、事業者の介護に関するケアリスクマネジメント制度の展開を支援するコンテンツ。ヒヤリ・ハット事例の報告、報告分析、対応策指導等についてWebを利用して実現。
▽ケアマネジメント支援=ケアマネジャーの育成、マネジメント力向上を支援するコンテンツ。介護現場における事例をWebに掲載することで事例の共有化を実現。
《事業計画》
▽各社の役割=共同運営に当たっては、NTTデータがWebサイトのシステム開発・管理を、安田火災が関連会社を含めた安田火災グループとして培ったリスクコンサルティング等のノウハウを活用し、介護コンテンツの提供・運営事務局をそれぞれ担当。時事通信社、大成火災、日産火災がコンテンツの編集企画で協力。
▽会員数目標=2004年度までに1400介護事業者の獲得を目指す。
▽利用金額=事業の種類(施設か在宅か)および規模によって個別設定
B
▽今後のサイト運営=当面、共同事業として運営していくが、事業会社設立も視野に入れ展開していく
B
●自動車保険で盗難防止装置割引を新設(2001年9月26日j
安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社は、自動車保険において盗難防止装置割引を新設、11月1日から実施。この割引は、メーカー純正またはメーカーオプション装備の「イモビライザー」と呼ばれる盗難防止装置を装着した車について、車両保険料を5%割り引くもの。車両盗難の増加が社会問題化している中で、損保協会の車両盗難対策室で業界としての対策を検討しているが、これとは別に3社で検討しこのほど実施することになった。盗難防止効果の高い「イモビライザー」装置の普及が進み、結果として車両盗難が低減することが期待できる。なお、3社が新設する割引は、損保ジャパン各社が引き受けた契約の実績を持ち寄って分析した保険料・保険金のデータに基づいて算出し、実施するもの。
●企業・団体向けの医療補償保険発売(2001年6月29日j
2002年4月に損保ジャパンとして合併する安田火災、日産火災、大成火災は企業・団体向けの1年更新型医療補償商品「AND」を共同開発し、7月1日から発売。病気・けがに対する幅広い医療補償を提供する「入院AND」、充実したがん補償を提供する「がんAND」を3社で発売する。「AND」は、@入院補償を重視した合理的保険(多くの企業・団体で導入済みの団体定期保険などで広く普及している死亡保障と重複することがない)、A被保険者数に応じた保険料の団体割引制度、B簡便な手続きでの加入、C企業・団体の福利厚生ニーズに合わせて事由・自在に設計可能−−といった特徴がある。
《「入院AND」の補償内容》
▽入院保険は1日目から支払う
B
▽手術給付金は何回でも支払う
B
▽長期入院時(180日間を超える場合など)には長期入院一時金、20日間を超える入院の退院時には退院一時金を支払う
B
▽損保商品の特徴を生かした実際に負担した費用を補償する特約(入院した時に健康保険などの自己負担分を補償する「公的医療保険一部負担金費用担保特約」、高度先進医療を受けた時の技術料などの費用を補償する「高度先進医療費用担保特約」)や、日常生活を取り巻くさまざまなリスクに対する多彩な特約(「個人賠償責任危険担保特約」「携行品損害担保特約」など)の追加が可能。
《「がんAND」の補償内容》
▽がん診断保険金は何度でも支払う(保険期間は1年だが、翌年以降の継続契約を含めた期間について、2年に1回を限度)
B
▽入院保険金は1日目から入院日数無制限で支払う
B
▽手術保険金は何度でも支払う
B
▽20日間を超える入院の退院時には退院一時金を支払う
B
▽通院に対する補償は退院後の通院だけでなく、入院前の通院も対象
B
▽上皮内がんも対象
B
《付帯サービス
t
被保険者向けの健康電話相談・人間ドック紹介・郵便検診紹介の各サービスを提供B
●類焼特約付火災保険の積立タイプ発売(2001年6月14日j
既存の掛捨タイプの「専用住宅用・ご近所友好条約」(住宅財産総合補償保険+類焼特約)、「併用住宅用・ご近所友好条約おうちで商売」(店舗総合保険+類焼特約)に加え、7月1日からオールリスク担保・満期返戻型の「積立タイプ・ご近所友好条約」(積立生活総合保険+類焼損害・傷害担保特約+破損・汚損損害等担保特約+価額協定保険特約)を新発売。積立タイプの保険期間は3・5年。
●3月期決算:正味収保2.9%減、正味事業費率37.9%に(2001年5月18日j
正味収入保険料は、自動車保険が前年同期比1・7%減、その他の種目も減収だったことから、全種目で2・9%減の2534億6200万円に。当期利益は12・9%増の48億7800万円。正味損害率は1・1ポイント上昇し60・1%、正味事業費率は1・2ポイント改善し37・9%に。ソルベンシーマージン比率は1200・4%。2002年3月期業績予想では正味収保2610億円。
●併用住宅も近隣への類焼損害補償の対象に(2001年4月9日j
併用住宅(自宅兼店舗)を対象に、失火の際の近隣への損害も補償する火災保険「ご近所友好条約おうちで商売」を創立記念日の5月15日から発売。日本初で、90周年記念商品の一つ。同社は昨年10月、自宅や家財の補償に加えて、失火の際の近隣への類焼損害も補償する日本初の火災保険「ご近所友好条約」を専用住宅対象に発売、現在契約件数は10万件(3月末)を突破し高い評価を得ている。発売後、飲食店・事務所などと住居を兼用している建物(併用住宅)に住む人からの加入問い合わせが相次ぎ、これに応え今回商品化したもの。
「ご近所友好条約おうちで商売」は、店舗総合保険(基本契約)に「類焼損害担保特約」(失火時の近所に及んだ住宅や家財の損害を補償)と「類焼損害担保特約」(類焼損害時の近所の人の死亡・後遺障害・重傷事故を補償)をセットしたもので、追加保険料は建物構造・使用使途などにより異なるが約2500円〜1万3300円となる。なお、「類焼傷害担保特約」は、既存の「ご近所友好条約」と今回発売の「ご近所友好条約おうちで商売」にセットされる。
《類焼補償の概要》
▽類焼損害特約=自分の建物や什器・家財から発生した火災・破裂・爆発によって損害を受けた近隣の住宅や家財を補償…支払限度額1億
~
▽類焼傷害特約=類焼損害特約で補償対象となった近隣の住宅や家財の所有者の死亡・後遺障害・重傷事故について補償…死亡・後遺障害:1名につき1000万円限度、重傷:1名につき200万円限度(総支払額5000万円)
《契約例》
・東京都中央区明石町、鉄筋コンクリート(構造級別1級)、寿司屋、保険期間1N
保険金額(支払限度額j | 年間保険料合v | |
建物(200uj | 2,000万~ | 38,190~ |
類焼損害担保特 | 1億円 | |
類焼傷害担保特 | 5,000万円 | |
店舗賠償責任担保特 | 1億円 |
●全国のサービス拠点でISO9001認証取得(2001年3月29日j
3月29日付で、日本の東証一部上場損保会社としては初めて、全国すべての損害サービス拠点で「ISO9001・品質マネジメントシステムの国際規格」認証を取得。
同社は、1999−2000年度の中期経営計画の中で、顧客満足度の向上・サービスの品質向上を目指し、顧客との接点である全国の損害サービス拠点で品質管理の国際規格ISO9001の認証取得を目指してきたが、平成12年9月に本社および首都圏・関東の損害サービス拠点で認証取得を達成、引き続き残りの全国すべての損害サービス拠点でも認証を取得することに取り組んできた。今回、対象範囲拡大の審査を終了、全国すべての損害サービス拠点での認証取得を達成したもの。この結果、同社が日本全国で取り扱うすべての自動車保険・火災新種保険は、ISO9001に適合した品質管理システムにより、顧客に損害サービスを提供できることになる。
《認証取得範囲》
▽対象業務=@自動車保険および火災新種保険の損害サービスの企画、開発および管理に関する業務、A自動車保険および火災新種保険の損害サービスの提供に関する業務
▽対象範囲=@全国すべての損害サービス拠点(自動車損害業務部、火災新種損害調査部、首都圏損害調査部、関東損害調査部、北日本損害調査部、中部損害調査部、関西損害調査部、中四国損害調査部、九州損害調査部)
●新型リコール費用保険を発売(2001年1月10日j
リコール費用保険は、被保険者の製造・販売もしくは取り扱った製品が、消費者の身体障害や財物損壊を引き起こしたり、またはその恐れのあることが発見されたことにより、製品を回収するために支出した費用損害に対して保険金を支払う保険。昨年夏以来、食品に異物が混入していたために回収するというケースがしばしマスコミを賑わせており、この場合の費用支出については食品業界で大きな関心事になっている。これらのケースの中には「身体に影響はないが、念のため回収した」というものも多く含まれている。このような場合、従来のリコール費用保険では「身体障害またはその影響があること」が保険支払いの前提条件のため、支払い対象外となってしまう。「新型リコール費用保険」は、単なる異物混入により回収を余儀なくされた場合の費用損害も合わせてカバーするもので、食品製造、卸売・輸入、小売業者向けに販売。
《保険金支払いの対象となる場合》
被保険者が、製造・販売を行った食品に@瑕疵があり、消費者等に身体障害家財物損壊が発生した場合、またはその恐れがあることが発見された、A異物が混入していることが発見された−−のいずれかの場合に、日本国内に存在する当該食品の回収等を実施することにより生じた費用損害に対して保険金を支払う。
ただし、行政庁に回収の届け出を行うこと、新聞等を通じ回収の広告を行うこと、または、行政庁により回収命令・指示が出されたことが条件となる。
《支払い対象となる費用損害》
取り扱った食品を回収するために支出した社告費用、通信費用、代替品の仕入費用、輸送費用、検査費用、保管費用、廃棄費用等
●代理店介在型ネット完結契約で認可取得(2000年12月19日j
代理店のホームページを通じ保険契約申込が完結できる特約の認可を金融庁から取得。2001年4月から主要代理店に対し、インターネットによる保険販売・webマーケティング機能を取り込んだシステム、代理店ホームページ作成支援の提供を開始する。
代理店ホームページを通じ販売する商品は当面、自動車保険と海外旅行傷害保険を予定。希望によりインターネット上の会員として登録した個人顧客に対しては、保険加入内容・自動車保険の継続案内がインターネット上でできるサービスなども提供。 代理店のホームページ作成支援については、商品案内、保険料見積もり等、日産火災で用意したコンテンツを利用することで、商品内容の改定時等に代理店の手間がかからない仕組みを提供、保険コンサルタント業務を支援する各種機能の提供も予定。
なお、システムは全機能を日立製作所の金融システム事業部等の協力を得ながら構築するほか、今後のシステム戦略立案、分析についても日立製作所のビジネスソリューション事業部の協力の下に推進していく予定。
●上半期・正味収保4・4%減、1315億円に(2000年11月24日)
平成12年9月期の業績発表。正味収保は前年同期比4・4%減の1315億円(13年3月期予想2630億円)に。純利益は25億3700万円(3月期予想47億円)。正味損害率は5・1ポイント上昇し57・3%、正味事業費率は1・3ポイント改善し38・6%。
●介護インフォネットが情報サービスをリニューアル(2000年10月23日j
朝日生命、大成火災、富国生命、第一勧銀との出資で設立され、介護関連の情報をインターネットや小冊子で提供してきた介護インフォネット(http://www.kaigoinfo.co.jp)が、新たにオンラインモール「介護良品」を開設。
このモールでは、顧客が自宅で介護用品・サービス情報が入手できるとともに、優良事業者保ホームページ上で紹介する。主な特長は、@介護生活を支える優良な介護用品・サービスを選定、A介護用品やサービスの特長を映像・音声を使い分かりやすく表現、B購入時のアドバイスからアフターフォローまで責任を持って対応できる業者を厳選、C「介護インフォネットクラブ個人会員」に対する割引などの特典提供。
一方、新規の情報サービスとして、@インターネット介護相談サービス(ホームページで24時間受付、Eメールで回答する無料サービス)、A求人情報提供サービス(法人会員が募集するケアマネジャーやホームヘルパーの求人情報を無料で閲覧できる)、Bその他情報サービス(今週の運勢・介護用語辞典の無料閲覧)−−も開始。
●損害サービス・事務部門でISO規格認証(2000年9月25日j
損害サービス部門でのISO9001品質マネジメントシステムと、事務・システム部門でのISO14001環境マネジメントシステムの国際規格認証を取得。
損害サービス部門のISO9001は、損害サービスの開発およびサービス提供体制の管理業務、保険金支払いのプロセスに関する業務で、「カスタマーオリエンテッド」の品質方針の下、今回設定したサービススタンダードを全社員に徹底する。11月には損害サービススタッフが使用する事故処理の進捗状況の記録を代理店VANを通じ代理店にも情報提供する。調布センタービルで認証取得したISO14001環境マネジメントシステムを継続することで、今年度、紙資源の10%削減、消費電力の20%削減、水資源の10%削減を目指す。
●日産車販売店向けの積立自動車保険発売(2000年7月1日j
「日産カーエール」は 「パワフルガード積立NAP」を日産ディーラー専用にカスタマイズしたもの。車検に合わせた保険期間3年・2年の積立自動車保険を、日産ディーラー向けに満期返戻金を平均的な車検費用15万円に限定し、保険料払込方法も1時払いのみとしてディーラーでの保険料ローン(日産クレジット)の取り扱いに対応。
●積立自動車保険を発売(2000年7月1日j
完全補償型の最上級商品パワフルガードの積立商品「パワフルガード・積立NAP」を発売。保険期間は車検に合わせ3年・2年で、満期返戻金・中途返戻金を車検費用等に充当できる。満期返戻金は20万円以上(1万円単位)、中途返戻金は10万円以上(最終保険年度の3ヶ月目から満期日の1ヶ月前までの契約応答日に支払う)。
1年契約を更改する場合に比べ、長期契約のため返戻金を差し引いた実質保険料負担額が割安。保険期間中に事故を起こしても保険料は満期まで一定。各種ロードサービスの他、24時間健康・医療・介護・育児・資産・税務相談サービス等も提供。
●代理店ITシステム等で初の特許審査請求(2000年5月31日j
99年に開発した代理店の自動車保険契約処理システム「Super NーCar」等で、ビジネスの仕組みそのもに知的財産権を認めるビジネスモデル特許取得を目指し、出願審査請求を行った。
同システムは複写式申込書等専用帳票をまったく使用せず、契約データをデジタルデータとして取り扱い、申し込みから保険証券発行までの事務処理・サービスを迅速に行うもので、同社代理店2000店に導入。今後、機能拡充を進め業務プロセスの革新を図る。
●業界最高水準のロードサービス開始(2000年5月1日j
人身傷害保険付き自動車保険「パワフルガードN・A・P」と、5月発売の人身傷害特約・車両保険付帯のPAP・SAPを対象に提供。同社ネットの優良修理工場(整備工場5000ヵ所、自動車販売店4100ヵ所)に、故障・事故車両を搬入する場合、距離制限なくレッカー牽引費用を無料サービス。
同社ネット以外の修理工場への牽引については、JAF会員の契約者の場合、JAFがレッカー移動できる範囲までは距離制限なく無料サービス。それ以外は15qまで、自家用7車種以外は5qまで無料。
その他の無料サービスとして、@現場急行応急処置(30分以内の応急修理)、A家族の駆けつけお見舞い(自宅から100q以上、死亡・入院10日以上、1名5万円限度)、B緊急ナビゲーション、C故障アドバイス、D緊急伝言、Eチャイルドシート等レンタル用品の割引紹介サービスなど提供。
●90周年記念の積立新商品発売、ミレニアムキャンペーン懸賞も(2000年4月1日j
懸賞は「ゆめふたえ」契約者と自動車保険契約者を対象とし、2001年3月末まで四半期ごとに商品を変更して実施。対象契約加入者はコンピュータで自動登録されるため、個別応募は必要ない。当選者は各回1000名ずつ年間4000名。
創立90周年記念の積立商品「ゆめふたえ」は「安心」「戻り」を基本コンセプトとした積立青年アクティブライフ総合保険。ケガの補償、携行品補償、個人賠償責任・レンタル用品賠償責任、キャンセル費用補償、救援者費用等の補償をワンセットにし、天災危険担保特約・特定感染症危険担保特約も付帯。満期時には払込保険料の約70%が満期返戻金として戻る。24時間健康・医療相談、各種紹介など10サービスも提供。
●「新積立女性保険」を発売(2000年4月1日j
女性を取り巻くさまざまなリスクを一つの契約でカバー。「家事代行費用担保特約」を付帯することで清掃代行サービス業者利用料、託児所・保育所費用、クリーニング代等に保険金を支払う。
このほか、「ホームヘルパー費用担保特約」「緊急帰省費用担保特約」「修理費用担保特約」「受託品賠償責任担保特約」「住宅内生活用動産担保特約」「借家人賠償責任保険」「キャンセル費用担保特約」「レンタル用品賠償責任担保特約」「特定感染症危険担保特約」−−が付帯可能。基本契約は傷害保険・賠償責任保険・携行品損害保険で、保険期間は3年・5年・10年。
<主な販売パターン>
保険期間5年の場 | ||
満期返戻金 | 100万円コース | 50万円コース |
死亡・後遺障害 | 1,000万円 | 500万円 |
入院日額 | 10,000円 | 5,000円 |
通院日額 | 5,000円 | 2,500円 |
賠償責任 | 3,000万円 | 3,000万円 |
携行品 | 30万円 | 20万円 |
家事代行費用 | 10,000円 | 10,000円 |
月払保険料 | 1万9,730円 | 9,980円 |
●休日の自動車事故サービス体制を強化(2000年4月1日
j
日産火災テレフォン事故サービスセンターを開設、土曜・休日の自動車事故サービス体制を強化
B
ベテランスタッフによる休日事故初期対応(相手方・修理工場・病院等への連絡、代車手配等)サービスを全国で実施すると共に、初期対応の結果を休日中に契約者に連絡する。また、休日に連絡のあった対人事故に対してはスタッフが訪問、契約者の不安を解消すると共に、今後の被害者への対応等事故解決までのアドバイスを行う「対人事故休日急行サービス」も全国で実施。
●関東医学研究所と在宅介護サービスで提携(2000年3月29日j
関東医学研究所の第三者割当による増資(4億円以内)を引き受け、資本提携・業務提携を決定。日産火災は顧客に介護情報の提供を目的に、介護インフォネットを設立しているが、今後これに加え、在宅介護サービス分野の両面でサービス充実を図る。
●ISO9001の認証取得活動に着手(1999年12月j
自動車保険、火災・新種保険の損害サービス全般(事故受付から保険金支払いまでのプロセス)で顧客満足度向上を図るため、2000年上期中の「ISO9001」認証取得を目指す。認証取得範囲は、損害サービスの開発・設計を主管する本店管理部と、直接顧客に損害サービスを提供する東京を含めた関東全域の損害サービス拠点で先行取得。その後、全国の損害サービス拠点で認証取得へ。
●インターネットで代理店計上開始(1999年11月22日
j
自動車保険申込書の新計上システム「Super N-car」により、最短で翌日には証券が作成されることになり、契約者への証券到着日数が大幅に短縮。「Super
N-car」は自動車保険料計算ソフト「N-car」に申込書作成・計上機能を加えた自動車保険新システム。代理店保有のパソコン上で保険料を計算し申込書をプリントアウト、インターネットで日産火災のホストコンピューターへ直接計上できるため、代理店の契約者対応力アップ、契約者サービスの向上と、営業拠点の事務ロード軽減による効率化が図られる。
●代理店向けホームページを開設(1999年11月17日
j
中核代理店とのネットワーク構築の第一段階としてAホームページ「日産火災AgentWeb21」を開設。
提供するメニューは、@新商品、改定情報、損害調査、オートニュースなど各種最新ニュース、Aパソコンに取り込んで加工・修正できる提案書、企画書、チラシのモデル、B各種マニュアル、Q&A、保険料計算ソフト、Cビデオライブラリー、ノベルティ、保養所案内など。
●社内管理帳票の電子化開始(1999年11月17日
j
ペーパーレス・経費節減・情報のスピードアップ化のため、ホストコンピューター出力の社内帳票について紙への出力からパソコンネ
ットワークを通してパソコンの画面上に出力し電子帳票化を図る。2000年度上半期を目処に100%電子化を実施、紙帳票廃止へ。
●休日対応のデジカメ画像受信センターを設置(1999年11月
j
従来の損害調査拠点における保険事故車両協定のためのデジカメ画像受信体制(全国62カ所、平日対応)に加え、集中センターの「日産火災デジカメセンター」を設置。休日(当面土曜日)でも平日同様の保険事故車両の着工承認を行えるようになった。営業時間は午前9時から午後4時45分までで、対象事案は「日産火災テレフォンセンター」で新規事故受付をした事案等。電話番号はフリーダイヤル0120−232539(画像伝送受信専用回線)。
●目的別に選べる家庭生活総合補償保険(99年9月28日
j
@ 10月から、目的別に必要な補償をセットした家庭生活総合補償「安・心・多・彩」を発売。@家財タイプ・持家用、A家財タイプ・賃貸住宅用、Bスポーツレジャータイプの3タイプ。それぞれパーソナル、夫婦、ファミリー(スポーツレジャータイプ除く)コースが選択できる。
すべてのタイプに天災危険担保特約、特定感染症危険担保特約が付帯され、地震など天災によるケガやO−157などの特定感染症を発病した場合も補償。
※以下は「旧大成火災」の既報情報
●損保ジャパン、大成火災を子会社化(02年10月31日)
損保ジャパンは31日をもって、更生会社大成火災(管財人
牧文一郎・下河邉和彦)の発行済株式の全てを保有することとなった。具体的には、損保ジャパンは、10月30日を期日として大成火災の増資(10億円)を引き受け、31日、従前の大成火災株式の無償消却(減資)が効力を発生することをもって、大成火災を100%子会社とした。本件は、大成火災の更生計画に基づくものであり、今後、本年12月1日を期日とする合併に向けて諸手続を進める。
(参考)これまでの経緯と今後の予定
▽8月31日:東京地方裁判所による更生計画の認可決定
▽10月1日:大成火災の会社分割(再保険事業を承継する大成再保険株式会社の設立)
▽10月30日:損保ジャパンによる大成火災の増資の引受(10億円)
▽10月31日:大成火災の100%減資(効力発生とともに損保ジャパンの100%子会社に)
▽12月1日:損保ジャパンと大成火災の合併(大成火災が保有する保険契約は、更生計画に定める契約条件変更後の内容で損保ジャパンが承継)
●更生計画の認可決定(2002年8月31日)
6月28日に東京地方裁判所に提出した更生計画案は、裁判所の許可を得て修正したうえで、8月30日開催された第2・3回関係人集会において可決され、8月31日に東京地方裁判所から認可決定を受けた。修正内容は、元受更生会社の修正基本弁済率の増加(74.21%→77.03%)、再保険会社の修正基本弁済率の増加(70.25%→73.02%)など、債権者の負担を軽減するもの。このような修正が行われたのは、更生計画案提出後に、多くの再保険更生債権者との間においてコミュテーション(債権者との合意に基づく一括弁済)に関する合意が成立したことに伴い、確定訴訟留保金の対象となる確定訴訟がすべて解決し、確定訴訟信託および追加弁済が不要となったことなどによるもの。
●損保ジャパンと大成火災が12月合併へ(02年7月29日)
損保ジャパンと更生会社・大成火災は29日、損保ジャパン取締役会の決議を経て下記の合併契約書を締結した。
<合併契約の要旨>
1.損保ジャパンと大成火災は平成14年12月1日を期日として合併し、大成火災の資産、負債および権利義務一切を承継して損保ジャパンが存続する。
2.大成火災は合併前に、平成14年10月1日を期日として会社分割(新設分割)を行い、その再保険事業を承継する会社を設立し、分割後の大成火災は、発行済株式の全てを無償消却するとともに、損保ジャパンを引受人とする増資(10億円)を行い、損保ジャパンの子会社となった上で合併を行う。
3.損保ジャパンは商法第413条ノ3(簡易合併)の規定により、大成火災は会社更生法第258条(合併に関する商法等の規定の特例)の規定により、それぞれ株主総会の承認を得ないで合併する。
4.損保ジャパンは本件合併に際し、合併新株の発行、大成火災株主への株式割当交付および合併交付金の支払のいずれも行わない。
5.損保ジャパンは本件合併に際し、商号、本店所在地、資本金および役員体制のいずれも変更しない。
●6月末まで更生計画案提出期間を延長(2002年3月20日)
同社は平成13年11月30日に東京地方裁判所より会社更生手続開始決定を受け、平成14年3月末日までに所定の更生計画案を提出すべく必要な作業を進めてきたが、この更生計画案の提出を延期せざるを得ない状況となり、20日、裁判所は更生計画案提出期間を本年6月30日まで延長する旨決定した。
今回、更生計画案提出期間の延長に至った主な理由は、
@海外債権者からの債権届出が予想を上回る件数になったこと、A届出自体もさる2月1日の届出期間最終日に集中したこと、B届出資料に不備や不足が少なからず存在していることなどにより、海外債権者の債権届出に関わる債権認否に当初予想できなかった時間を要していることによるもの。
なお、同社はスポンサーである安田火災ならびに日産火災とは、昨年11月30日に締結したスポンサー基本契約に基づき、これまで協議を重ねてきており、「損保ジャパン」への事業統合をできる限り早期に実現することができるよう、今後とも精力的に協議を進めることで見解は一致している、としている。
●安田火災、日産火災とスポンサー契約を締結(2001年11月30日)
30日更生手続開始決定。法律管財人に下河邉和彦弁護士、事業管財人には牧文一郎安田火災代表取締役専務執行役員、川又章一日産火災常務取締役が就任。安田火災、日産火災との間でスポンサー基本契約を締結。また、大成火災は契約者保護に万全を期すため損保契約者保護機構に対して資金援助契約の申し出を行った。同社は管財人の指揮の下、保険事業を継続、実質的な3社統合の完遂に向け最善を尽くし、早期の更生計画認可、更生手続終結をめざすとしている。
【スポンサー基本契約の骨子】
@スポンサーは大成火災の更生計画認可、更生手続終結が早期になされるよう最大限の支援、協力を行う。
A事業管財人として牧文一郎安田火災代表取締役専務執行役員、川又章一日産火災常務取締役を派遣する。
B契約者保護、実質的な統合の実現、代理店の生活権保障の観点から、スポンサーは大成火災の全代理店に乗り合いを行う。
Cスポンサーは法律管財人が行った継続企業価値に基づく財産評定の結果を尊重する。
Dスポンサーは損保契約者保護機構の補償対象契約にかかる保険金については、保護機構の補償割合を超える部分につき上乗せ満額補償を行う。
Eスポンサーは妥当なのれん代を支払う。
Fスポンサーは就職を希望する大成火災のすべての従業員を受け入れる。
●大成火災のスポンサー就任で安田火災がコメント(2001年11月22日)
破綻した大成火災の受け皿となる方針を決めた安田火災が契約者保護、損保ジャパン設立などに関して要旨次の通りコメントを発表。
1.安田火災、大成火災、日産火災が2002年4月1日を期日として合併を行うこと、およびこれに伴う合併比率等の合併諸条件につき、2001年6月の定時株主総会において承認を受けた。
2.ところが、今般の米国テロ事件を含む海外再保険関係に起因する債務により、日産火災、大成火災両社はそれぞれ本中間期744億円の損失を計上することとなった。その結果、大成火災は、本日、東京地方裁判所に会社更生手続開始の申し立てをした。
3.このような状況ではあるが、「損保ジャパン」設立に向けて最善を尽くすという基本方針に変更はなく、実質的な3社統合を完遂するという認識の下、大成火災の保険契約者、従業員、代理店を可能な限り保護する目的で、日産火災と共同で、大成火災のスポンサー就任に向け、関係者と直ちに協議を開始する。なお、安田火災と日産火災がスポンサーに就任した場合には、損害保険契約者保護機構の補償対象契約に関して、保険事故が発生した場合の保険金のうち、保護機構の補償部分を超える部分について、両社で上乗せ満額補償をする。
4.日産火災との間では、同社に対する今回損失の財務的な影響度を踏まえ、合併比率等見直しが必要と思われる合併諸条件につき、協議を開始する。
5.上記3、4にかかわる協議については、誠実・迅速に行い、方向性が決まり次第直ちに公表する。
6.当社の米国テロ事件にかかわる損失は、すでに公表した通りり約26億円程度と見込んでいる。
●大成火災の受け皿に安田火災・日産火災(2001年11月22日)
22日東京地方裁判所は管財人に旧協栄生命などの更生案件を手がけた高木新二郎弁護士を選任、会社更生手続きを開始。高木管財人は、来年4月に大成火災と合併会社損保ジャパンを構成する予定だった安田火災・日産火災に受け皿会社を要請、両社が受諾。なお、大成火災の保険金の支払いなど当面の契約保全内容は次の通り。
1、保険金支払
(1)契約者保護機構補償対象契約は100%の支払いとなる。
(2)契約者保護機構補償対象以外の契約は今後更生計画等の中で支払額、支払方法等が決定される。
※契約書保護機構補償対象契約とは以下の保険をいう。
・自賠責保険、家計地震保険
・財形傷害保険、年金払積立傷害保険
・自動車保険、火災保険(注)、傷害保険、医療費用保険、介護費用保険(これらの保険種目の積立型を含む)
(注)契約者が個人、中小企業基本法に定める「小規模企業者」またはいわゆマンション管理組合の場合に限り補償対象となる。
2、停止中の業務
(1)保険契約の解約受付
ただし、契約者保護機構補償対象契約以外の解約は除く。
(2)保険料返戻を伴う異動処理・精算処理
例外処理(行うことのできる業務)は以下の通り。
@自動車保険の被保険車両の変更および増減
A自動車保険のの年齢条件変更
B保険の目的物の所在地・構造・用法の変更
C被保険者の変更および増減、職種級別の変更
(3)新規の契約者貸付(保険料自動振替除く)
3、満期返戻金等の取り扱い
(1)契約者保護機構補償対象契約の満期返戻金、中途返戻金、契約者配当金は90%の支払となる。なお、残りの10%については、今後更生計画等の中で支払の有無、支払額、支払方法等が決定される。
(2)契約者保護機構補償対象契約以外の契約の満期返戻金、中途返戻金、契約者配当金は、今後、更生計画等の中で支払額、支払方法等が決定される。
《会社更生手続き開始決定から更生計画の認可決定まで》
管財人が裁判所の監督の下、法律に従い決定するところによる。具体的には、現時点では未定だが、基本的には開始決定までの取り扱いと同様のものとなる。
《更生計画の認可決定確定後》
更生計画に定めるところにより保険契約の内容は変更され、これに従って保険金の削減部分の支払などが行われる。また解約返戻金の支払についても、更生計画に定めるところによる。
《今後の保険料の取り扱いについて》
保険料の支払いについては従前通り取り扱う。
《契約者の更生債権の届け出について》
保険契約者の権利については、「金融機関等の更生手続の特例に関する法律」により、契約者の利益を代表して、損害保険契約者保護機構が債権届け出をはじめとする更生手続き上必要となるすべての手続きを代理することになっており、契約者が単独で特段の行為をする必要はない。
●再保険の損害で大成火災が破綻、更生特例法申請(2001年11月22日)
22日、東京地方裁判所に会社更生手続開始の申し立てを行い、受理された。同日、保全管理命令が発令され、保全管理人として河邊和彦弁護士が選任された。同社は米国エージェントに海外再保険取引を一任していたが、9月11日の米国同時多発テロ事件で墜落・激突した航空機4機にかかわる航空保険の再保険契約をあいおい損保、日産火災とともに分担受再していたため、744億円もの再保険金を支払うこととなり、今中間期決算でその全額を引き当て処理すると398億円の債務超過となるため、自力経営を断念、会社更正手続の申し立てを行ったもの。海外再保険の損失見込額744億円、当期損失737億円、債務超過額398億円、ソルベンシーマージン比率マイナス191.4%。第一火災に続き戦後2番目の損保会社の破綻。同時多発テロの予見が困難であり、再保険取引をエージェントに一任するケースが損保会社では珍しくはない点を勘案しても、国内下位損保会社として支払余力を大幅に超える再保険取引を看過した経営責任は重い。これにより、来年4月に予定されていた安田火災(第一ライフ損保含む)、日産火災、大成火災3社による合併新会社「損保ジャパン」の設立時期がずれ込む可能性も出てきた。
●同時多発テロの海外再保険取引での損害判明(2001年11月22日)
米国同時多発テロで墜落・激突した航空機4機に関わる再保険契約を海外エージェントを通じて受再していたあいおい損保(受再保険会社は旧千代田火災)、日産火災、大成火災の損害額が判明(16日時点)。受再シェアの最も大きいあいおい損保が800億円〜1000億円、日産火災と大成火災の両社が各744億円。航空保険契約のうち世界貿易センタービル周辺建物の損害に対する第三者賠償が巨額のロスとなったもよう。なお、直近のニューヨーク郊外での墜落事故の航空保険再保険も受再しているもようで、再保険金の支払額が拡大する可能性もある。
●損保ジャパンの新事故対応システムを開発(2001年11月6日)
事故対応における業務を刷新する新事故対応システム「クローバーサポート(Clover
Support)」を開発。順次全国展開を開始しており、2002年1月には全国247カ所のサービスセンターで稼働する予定。今回の新事故対応システムは、2002年4月に合併する損保ジャパンでの事故対応部門の基幹システムとして導入が決定しており、大成火災、日産火災、安田火災、第一ライフ損保の4社の総合力を結集した顧客サポートの象徴として「四つ葉のクローバー」をイメージした名称としたもの。合併会社としては、業界で初めて事故対応システムを完全統合する事例になる。夜間・休日事故対応センターでは「お客様サポートシステム」を同時開発、「クローバーサポート」と一体で提供を開始。
《「クローバーサポート」の特徴》
最新のITを駆使した、全国に約4200台のクライアントと約800台のモバイルパソコンを導入する。
(1)モバイルパソコンによる損害調査業務支援(業界初)=技術アジャスターが1人1台のペンタッチ式モバイルパソコンと携帯電話、モバイルプリンターを携行し、整備工場等の見積もり現場での迅速な見積もり作成、提示、協定交渉を行い、結果については携帯電話で送信する。見積もり内容は本体システムと連動しており、事故対応担当者は、見積もり結果を顧客に対してスピーディーに連絡することが可能となる。
(2)全国のサービスセンターから参照可能な画像管理システム
(3)契約者からのwebによる事故情報の照会およびE-mailによる情報提供(一部2002年度実施予定)
(4)営業店との連携強化(支援帳票の提供、事故進捗確認等)
《「クローバーサポート」の機能概要》
[顧客対応支援]
▽顧客からの事故連絡時=顧客からの事故連絡に対して、ダイレクトに事故情報の登録を行い、事故状況だけでなく、顧客メールアドレスやさまざまなコンタクトニーズの登録を行い、登録した内容を基に即時に判例等に基づく基本的な過失割合の判定や全国247カ所のサービスセンターの中から最適なサービスセンターおよび事故対応担当者の判定を行う。顧客に対しては、原則全件「事故受付案内ハガキ」の送付を行い、事故対応担当者名や連絡先の案内を行う。
▽顧客への途中経過連絡時=顧客からの事故連絡時に、連絡希望先、時間帯、連絡方法(電話、文書、E-mail)の登録を行い、ニーズにマッチした途中経過連絡を行う(E-mailを活用した相互連絡機能、途中経過案内ハガキ送付機能)。
▽顧客からの夜間、休日の事故連絡、事故照会時=夜間休日でも顧客からの事故受付、全国のサービスセンターにおける事故進捗状況照会が可能となった。また、登録のある顧客からの連絡の際にはCTI機能(契約検索・着信履歴検索機能)を活用し、速やかな対応を行う。
▽インターネットシステム=インターネットを活用した顧客からの事故連絡、途中経過照会を可能とする。また、同社の事故データを基に開発したインターネットの地図上で過去の事故発生地点が確認できる「ひやりマップ」はすでにスタート(インターネットによる事故連絡〈既実施〉、インターネットによる途中経過照会:自動車〈2002年度実施予定〉、ひやりマップ〈既実施〉)。
[モバイルパソコンによる損害調査業務支援]
▽社外からの見積もりデータの送信機能
▽社外での立会案件受信機能
▽ペンタッチ式パソコンでの見積もり機能
▽社外でのモバイルプリンターによる印刷機能
[事故対応担当者業務支援]
▽登録した画像(事故車、現場画像)の全国サービスセンターからの参照機能
▽夜間休日事故対応センターでの登録情報は「クローバーサポート」へ連動:自動車
▽損害調査進捗支援システム
▽人損積算システム
[業務分析・業務管理支援]
▽マネージメントサポートシステム
▽業務管理システム
[営業・サービスセンター一体化支援]
▽事故登録、進捗情報の営業店での確認システム
▽営業支援帳票作成システム
▽事故分析システム
《夜間・休日事故対応センターでの「お客様サポートシステム」の特徴》
80の専用ブースで、CTI機能を活用して、夜間・休日でも事故受付、事故情報照会可能なシステムを構築、登録された情報については全国のサービスセンターのシステムと連携が取られている。
●合併前に選択定年制度を実施(2001年10月12日)
安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社は合併会社の競争力確保のため、リストラクチュアリングを前倒しで行う。社員の自発的な転職や起業をサポートする選択定年制度の特別措置を実施。募集人数は3社合計で300人程度。対象は勤続20年以上かつ満40歳以上の総合職と、満40歳以上の営業専門職。募集期間は10月29日〜11月2日で退職日は2002年3月末。希望者には会社負担で再就職支援業者のサービスを提供。
●Webサイトで介護事業者向け事故防止サービス(2001年9月27日)
安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社とNTTデータは、介護事業者向けに介護事故防止を中心としたWebサイト上のサービスを日本で初めて開発、10月1日から「ふれあいの森」介護事業者版(URL=http://www.fureainomori.ne.jp/biz)として提供を開始。介護・福祉・健康に関する総合的な情報サイト「ふれあいの森」は2001年4月から提供しているが、「ふれあいの森『介護事業者版』」は、事故防止に向けた業務改善、サービス向上など、多くの介護事業者が抱える各種の課題に対して、事故防止支援を中心とした適切なソリューションを提供、質の高いサービス提供のための介護事例を併せて行う介護事業者向け会員サイト。「ふれあいの森『介護事業者版』」を導入することにより、@ケアリスクマネジメント制度を運用するに当たり必要な介護現場からの潜在・顕在リスクの情報収集、その情報の分析を支援するツールを利用することにより迅速かつ効果的なリスク回避の対応が可能、A介護現場におけるタイムリーな具体的事例の共有化が図れる。
《コンテンツ》
▽苦情・事故管理支援(ケアスクマネジメント・コンテンツ)=介護中に起こる事故の防止を中心に、事業者の介護に関するケアリスクマネジメント制度の展開を支援するコンテンツ。ヒヤリ・ハット事例の報告、報告分析、対応策指導等についてWebを利用して実現。
▽ケアマネジメント支援=ケアマネジャーの育成、マネジメント力向上を支援するコンテンツ。介護現場における事例をWebに掲載することで事例の共有化を実現。
《事業計画》
▽各社の役割=共同運営に当たっては、NTTデータがWebサイトのシステム開発・管理を、安田火災が関連会社を含めた安田火災グループとして培ったリスクコンサルティング等のノウハウを活用し、介護コンテンツの提供・運営事務局をそれぞれ担当。時事通信社、大成火災、日産火災がコンテンツの編集企画で協力。
▽会員数目標=2004年度までに1400介護事業者の獲得を目指す。
▽利用金額=事業の種類(施設か在宅か)および規模によって個別設定。
▽今後のサイト運営=当面、共同事業として運営していくが、事業会社設立も視野に入れ展開していく。
●自動車保険で盗難防止装置割引を新設(2001年9月26日)
安田火災、日産火災、大成火災の損保ジャパン3社は、自動車保険において盗難防止装置割引を新設、11月1日から実施。この割引は、メーカー純正またはメーカーオプション装備の「イモビライザー」と呼ばれる盗難防止装置を装着した車について、車両保険料を5%割り引くもの。車両盗難の増加が社会問題化している中で、損保協会の車両盗難対策室で業界としての対策を検討しているが、これとは別に3社で検討しこのほど実施することになった。盗難防止効果の高い「イモビライザー」装置の普及が進み、結果として車両盗難が低減することが期待できる。なお、3社が新設する割引は、損保ジャパン各社が引き受けた契約の実績を持ち寄って分析した保険料・保険金のデータに基づいて算出し、実施するもの。
●3社のリスクマネジメント部門を統合(2001年8月6日)
来年4月に合併する安田火災、日産火災、大成火災3社のリスクマネジメントサービス部門を統合、8月1日付で椛ケ保ジャパン・リスクマネジメント(澤田裕社長)が発足。安田火災リスクエンジニアリング鰍母体に3社のRM事業を機能統合、社名変更したもの。企業RMの総合コンサルティングサービスを行い、売り上げは2001年度7億円、2004年度12億円目標。10月に設立記念セミナーを開催予定。
●企業・団体向けの医療補償保険発売(2001年6月29日)
2002年4月に損保ジャパンとして合併する安田火災、日産火災、大成火災は企業・団体向けの1年更新型医療補償商品「AND」を共同開発し、7月1日から発売。病気・けがに対する幅広い医療補償を提供する「入院AND」、充実したがん補償を提供する「がんAND」を3社で発売する。「AND」は、@入院補償を重視した合理的保険(多くの企業・団体で導入済みの団体定期保険などで広く普及している死亡保障と重複することがない)、A被保険者数に応じた保険料の団体割引制度、B簡便な手続きでの加入、C企業・団体の福利厚生ニーズに合わせて事由・自在に設計可能−−といった特徴がある。
《「入院AND」の補償内容》
▽入院保険は1日目から支払う。
▽手術給付金は何回でも支払う。
▽長期入院時(180日間を超える場合など)には長期入院一時金、20日間を超える入院の退院時には退院一時金を支払う。
▽損保商品の特徴を生かした実際に負担した費用を補償する特約(入院した時に健康保険などの自己負担分を補償する「公的医療保険一部負担金費用担保特約」、高度先進医療を受けた時の技術料などの費用を補償する「高度先進医療費用担保特約」)や、日常生活を取り巻くさまざまなリスクに対する多彩な特約(「個人賠償責任危険担保特約」「携行品損害担保特約」など)の追加が可能。
《「がんAND」の補償内容》
▽がん診断保険金は何度でも支払う(保険期間は1年だが、翌年以降の継続契約を含めた期間について、2年に1回を限度)。
▽入院保険金は1日目から入院日数無制限で支払う。
▽手術保険金は何度でも支払う。
▽20日間を超える入院の退院時には退院一時金を支払う。
▽通院に対する補償は退院後の通院だけでなく、入院前の通院も対象。
▽上皮内がんも対象。
《付帯サービス》
被保険者向けの健康電話相談・人間ドック紹介・郵便検診紹介の各サービスを提供。
●損保ジャパン、役員体制決まる(2001年5月18日)
[取締役(役制内定)]
▽代表取締役社長:平野浩志安田火災社長
▽取締役相談役:小澤一郎大成火災社長、佐藤隆太郎日産火災社長
[取締役(役制未定)]
〈大成火災〉横田紀彦、篠田峯男
〈日産火災〉土肥之芳、岩越忠道、宮澤護、川又章一
〈安田火災〉宮川昌夫、牧文一郎、田山泰之、北村必勝、湊亮策、松見捷郎、松澤攻臣、小方浩、西川茂樹、佐藤正敏、高宮洋一
●3月期決算:正味収保3.0%減、正味事業費率39.8%に(2001年5月18日)
正味収入保険料は、自動車保険が前年同期比3.3%、火災保険が7.4%それぞれ減収したことなどにより、全種目で3.0%減の887億9200万円に。当期利益は9.3%増の11億3200万円。正味損害率は3.4ポイント上昇し58.6%、正味事業費率は2.3ポイントと大幅に改善し39.8%に。ソルベンシーマージン比率は815.2%。2002年3月期業績予想では正味収保906億円。
役員の異動では、横田専務が副社長に。新任執行役員に高尾鎮雄SS開発部長、下斗米寛泰営業統括部長、葛西裕文損害調査業務部長、大越和男本店営業第一部長、日野進本店営業第二部長。
なお、平成14年4月1日付で合併新会社「損保ジャパン」の役員として、小澤一郎社長が取締役相談役に、横田紀彦専務・篠田峯男常務が取締役に、西嶋幹夫理事が監査役にそれぞれ就任。
●3社合併契約締結、新生「損保ジャパン」に(2001年4月25日)
安田火災、日産火災、大成火災は25日、取締役会の決議を経て合併契約書を締結。2002年4月1日付で合併。安田火災を存続会社とし、日産火災、大成火災は解散する。合併新会社名は椛ケ害保険ジャパン(略称:損保ジャパン、英文名:Sompo・Japan・Insurannce・Inc.)。損保という業態名に親しんでもらうとともに、業界トップを目指し、国際的に通用する保険会社を意図。
本店所在地は東京都新宿区西新宿1−26−1(現安田火災本店所在地)。合併比率はゴールドマンサックス、JPモルガン、メリルリンチ日本証券の算定結果により、安田火災1、日産火災0・7、大成火災0・5。日産火災、大成火災の額面普通株式1株に対して、それぞれ安田火災の額面普通株式0・7株、0・5株を割当交付。新会社の資本金は1000億円(第一ライフ損保との合併に伴う増加資本金を合算)。6月28日開催の3社定時株主総会で合併承認。
新会社の役員体制は、代表取締役社長に平野浩志安田火災社長が就任。3社の取締役数49人を見直し、新会社発足時は20とする。執行役員制を導入。存続会社の定款を変更、取締役・執行役員の任期は1年とする。
【合併準備期間中の業務提携など】
@共同採用:2002年4月1日入社の第1期生採用に向け、3社で共同事業体を設立、採用活動を実施。
A人材交流:ほぼすべての部門で3社間の人材交流開始。日産火災、大成火災から安田火災ひまわり生命への出向等、生保事業に人材交流も推進。
Bシステム統合:システム開発環境を整備し、安田火災・立川システムセンターを3社システム統合開発センターとして3社社員が常駐し、作業を進捗。
C生保事業:安田火災ひまわり生命と日産火災のDIY生命の役割を明確化し、両社併存。ひまわり生命は3社代理店チャネルによる対面販売中心の生保会社、DIY生命はダイレクトマーケティング、eビジネス中心の生保会社に位置付け。日産火災、大成火災の代理店に5月から生保代理店委託。なお、安田火災は上半期を目途に第一生命から補完的商品供給を受け、代理店を通じ販売。両社の包括業務提携を踏まえ、合併新会社・第一生命グループの生保事業強化への最適スキームを協議。
D確定拠出年金事業:2001年度を合併前のプレマーケティング期とし、7月以降3社合同企業向けセミナー等の企画実施。
【第一ライフ損保との合併】
安田火災は3社合併とは別に第一ライフ損保との合併契約を締結予定。合併期日は2002年4月1日。安田火災が存続会社で、第一ライフ損保は解散。
●3社が合併の覚書に調印(2000年12月14日)
安田火災、日産火災、大成火災の3社は合併新会社のビジョンをとりまとめ、合併に関する覚書に調印。今後、合併契約の締結、株主総会での承認、金融庁の認可を経て2002年4月に合併する運び。
合併新会社は第一生命との包括業務提携を推進、「最強・最優の生損保総合保険グループ」戦略を展開するとともに、完全自前主義と一線を画し、みずほフィナンシャルグループとのパートナーシップ確立に軸足を置くビジョンを共有する。
マーケットの相互補完・補強により損保事業規模の飛躍的拡大を実現するとともに、みずほフィナンシャルグループとの機能別連携を図り、個人・法人分野で保険商品と金融商品を融合させた総合的金融サービスの開発を行う。
第一生命と安田火災の包括業務提携を合併新会社との契約として拡充、再締結(新包括業務提携)する。これにより個人顧客数約2400万人、営業職員5万人、損保代理店10万店の国内最大級の保険事業グループとなる。
新たな収益機会を先取りするため、長寿社会の長生きリスクにかかわる事業、企業リスクマネジメント事業等の新事業を展開。これらの基盤となる医療・介護、福利厚生、金融保証、保険デリバティブ等の分野で可能な限り共同展開を先行する。
〈合併の骨子〉
(1)合併時期:2002年4月。
(2)合併比率:第三者専門機関による評価を参考に3社で協議、決定。2001年4月末を目途とする合併契約締結までに決定、公表。
(3)社名、本店所在地、存続会社、経営体制、資本金:3社協議で2001年4月末までの早期に決定。経営体制は執行役員体制を導入(日産火災は導入済み。安田、大成火災は2001年6月株主総会の承認を経て導入予定)。資本金は安田火災と第一ライフ損保の合併も踏まえ、決定。
〈経営目標指標〉
主な項目 99年度 02年度 05年度
●正味収保 1兆2573億円 1兆3300億円 1兆4000億円
●シェア 20% 21・2% 22・3%
●損害率 58・8% 60・2% 60・9%
●事業費率 37・6% 35・3% 31・3%
●合算比率 96・4% 95・4% 92・3%
●当期利益 182億円 380億円 820億円
●修正ROE 4% 7%以上 10%以上
●社費圧縮 ― ▲169億円 ▲541億円
●営業店舗数 740店 520店 460店
●従業員数 16996人 15500人 13000人
【事業戦略】
〔総合収支計画〕
〈損保事業〉
3社相互のチャネル支援強化、マーケット拡大、第一生命との新包括業務提携によるクロスセル拡大などにより、正味収入保険料は2005年度に1兆4000億円以上(99年度対比1500億円増)、マーケットシェア22%以上をめざす。これにより保険引受収支残率を99年度の3・6%から7・7%に拡大する。
合併後、国内営業拠点約220カ所、海外約16カ所、国内損害調査サ−ビス拠点約90カ所の統廃合を行う。合併準備期間中の出退店戦略でも共同歩調をとる。2000年度は3社合計で年間350億円のシステム投資を行っているが、既存契約管理システムの統合による開発・保守費用の削減、ハードウェア統合による賃貸料・維持管理・オペレーション費用の削減、店舗集約等による回線費用の削減、3社6カ所のコンピュータセンターの再配置などにより、100億円以上の削減をめざす。 また、新規事業への要員シフト、アウトソーシングの推進、採用抑制と自然減等により2005年度末までに4000人規模のスリム化を行う。
〈生保事業〉
99年度末のINAひまわり生命、DIY生命合計の新契約高1兆800億円を販売網の拡充等により、2002年度約1兆3000億円、2005年度約1兆5400億円に拡大へ。これらにより経常利益は2002年度約20億円、2005年度約80億円をめざす。
〔ROE目標〕
その他有価証券評価益等を除外したROEベースで2005年度10%以上をめざす。
〔資本政策・資本効率向上〕
新会社は格付け要件、ソルベンシーマージン比率、ROE水準等に鑑み、機動的な資本政策を実施。株主への利益還元、自社株償却を念頭においた資本政策を行う。保有資産の効率的な活用、保有リスク量の圧縮等を目的として政策株式の圧縮、遊休不動産等の売却を実施。なお、2000年3月期の3社国内株式保有高は約1兆円、総資産比20%。
【合併準備期間の提携】
●共同採用:2000年12月 ●人材交流:2001年1月 ●システム統合計画策定:2001年1月 ●IT、eービジネス共同展開プラン策定・実行:2001年1月 ●損害調査サービスの各面提携 :2001年1月 ●新商品共同開発:2001年4月 ●共同マーケティング体制整備・実行:2001年4月 ●代理店支援制度・システム・手数料体系統合プラン策定:2001年4月 ●研修ツール・能力開発手段の相互利用:2001年4月 ●関連・子会社の統合計画策定:2001年4月
【第一生命との分野別提携協議】
●生損保総合サービス提供に向けた、法人・職域市場を中心とした第一生命との共同マーケティング ●損保3社が展開している生保引受・販売事業の機能別最適化スキーム ●第一生命・安田火災が運営している生損保総合保険ポータルサイトへの大成火災・日産火災の参画 ●第一生命・安田火災が運営する企業向け保険総合サービス会員組織「サクセスネット」への大成火災・日産火災の参画、ならびに両社法人顧客への紹介・提案 ●職域向け累積投信制度を含む401k事業展開に向けた安田火災シグナ証券の共同活用 ●介護分野における各種サービスの相互補完・情報データベースの共同利用 ●資産運用ノウハウの相互交流と運用力・金融技術の強化 ●新たな販売ビジネスモデル・システムの共同開発 ●第一生命との広範な協力関係を視野に入れた3社関連会社・子会社戦略の策定
●統合3社が総合職共同採用(2000年12月4日)
2002年4月に合併する安田火災、日産火災、大成火災は2002年度の新卒総合職採用に向け採用共同事業体を本年内に設立、採用広報、選考会、内定等すべての採用活動を共同で行う。今年12月から2万人を対象に学生の就職活動スケジュールに合わせて参加可能な「段階別オープンセミナー」(今年12月からジョブデザインセミナー、来年2月からコーポレートデザインセミナー)、ブース形式での社員との座談会「オープンフォーラム」を開催。
●3社統合準備委員会を設置(2000年11月17日)
安田火災、日産火災、大成火災の3社は17日統合準備委員会を設置。共同委員長に宮川安田火災副社長、土肥日産火災専務、横田大成火災専務が就任。統合準備委員会の下に企画、損保事業、事務システム、新事業、資産運用、人事制度、総務、経理の8小委員会を置く。各小委員会の共同委員長には3社の取締役、部長が就任、2002年4月合併に向け本格的な検討を開始。各日動火災最新情報小委員会の検討をもとに統合準備委員会が合併基本計画の策定を行い、今年中に発表予定。
●安田火災、日産火災と2002年4月合併(2000年11月2日)
3社は2002年4月の合併に向け正式協議に入ることで合意。すでに2002年度に安田火災と第一生命の損保子会社・第一ライフ損保の合併が決まっており、第一生命・安田火災の統合を視野に入れた包括提携関係を基軸に、みずほフィナンシャルグループ最大のシェアを持つ保険グループが形成されることになった。3社は今後、統合準備委員会(各社の準備委員長は宮川安田火災副社長、土肥日産火災専務、横田大成火災専務)で合併比率の基準、各種数値目標、コーポレートガバナンスなどの合併計画を協議、年内にも公表する予定。3社合計の正味収入保険料(売り上げ)は1兆2572億7500万円で20%のシェアとなり、三井・住友海上グループを上回り東京海上・日動火災グループに次ぐ損保第2位の規模に。今回、みずほグループ系損保3社が合併を決めたことで、昨年来の損保業界の大規模な再編は一部の下位損保を除きほぼ終局を迎える。
保険業界再編の当面の要因の一つが来年4月以降スタートする住宅ローン関連保険商品の銀行窓販で、興銀と包括提携している第一生命、富士銀行と関係が深い安田火災、第一勧銀と関係が深い日産火災、大成火災が保険グループを形成することで、みずほグループ内でトップシェアを獲得することが確実視される。また、保険窓版のネックの一つが銀行の各店舗に展開する代理店システムの開発コストがかさむことだが、これも第一生命と安田火災グループ各社が共同化することでコストが軽減できる。さらに、第一生命と安田火災グループ各社が相互に商品・販売提携(業務・事務の代理・代行)を行うことで、保険業界最大級の販売チャネルが構築できる。
〔合併損保3社の経営指標〕(2000年3月期。順位は大手損保グループ比)
●元受正味保険料(積立含む)1兆6984億円(2位) ●正味収入保険料1兆2572億円(2位) ●総資産5兆1855億円5200万円(3位) ●保険引受利益516億円(2位) ●正味事業費率37・6%(2位) ●コンバインドレシオ96・4%(1位) ●代理店数10万1041店(2位)
●介護インフォネットが情報サービスをリニューアル(2000年10月23日)
朝日生命、日産火災、富国生命、第一勧銀との出資で設立され、介護関連の情報をインターネットや小冊子で提供してきた介護インフォネット(http://www.kaigoinfo.co.jp)が、新たにオンラインモール「介護良品」を開設。
このモールでは、顧客が自宅で介護用品・サービス情報が入手できるとともに、優良事業者保ホームページ上で紹介する。主な特長は、@介護生活を支える優良な介護用品・サービスを選定、A介護用品やサービスの特長を映像・音声を使い分かりやすく表現、B購入時のアドバイスからアフターフォローまで責任を持って対応できる業者を厳選、C「介護インフォネットクラブ個人会員」に対する割引などの特典提供。
一方、新規の情報サービスとして、@インターネット介護相談サービス(ホームページで24時間受付、Eメールで回答する無料サービス)、A求人情報提供サービス(法人会員が募集するケアマネジャーやホームヘルパーの求人情報を無料で閲覧できる)、Bその他情報サービス(今週の運勢・介護用語辞典の無料閲覧)−−も開始。
●自動車保険30歳未満不担保契約で8%値下げ(1999年11月1日)
SAP、PAPの人身傷害特約付30歳未満不担保契約の保険料を約8%引き下げる。
●保険料の50%が戻る積立傷害保険発売(1999年10月1日)
新発売の積立普通傷害保険「楽しみ種」は一時払保険料10・20・30万円コースがあり、満期時に一時払い保険料の50%の満期返戻金をし払う。
補償面では、独自の入院14日間倍額支払、O−157等特定感染症、携行品損害などの特約セットで商品魅力アップ。
●公的介護保険の補完商品を発売(1999年10月1日)
2000年4月実施の公的介護保険を補完する新商品「ケアヘルパー」は、従来の介護費用保険のうち、定額給付の介護諸費用保険金のみの補償として、在宅介護の給付率を高く設定したもの。
公的介護保険のサービス給付と異なり、現金での定額給付となるため、公的介護サービスの追加費用や福祉用具・生活用品の購入などに保険金が充当できる。
●建設業者・設備業者の新包括方式の新商品(1999年10月1日)
「腕自慢」は建設業者が請負う諸工事のリスクを総括契約によりもれなく補償。「技自慢」は設備業者が請負う独自の各種設備工事・据付工事・組立工事のリスクを総括契約でもれなく補償。